3月17日より放送開始される新番組『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の制作発表記者会見が2月6日、東京ドームシティアトラクションズ・シアターGロッソにて行われた。

  • 写真左から、ティラミーゴ、綱啓永、尾碕真花、一ノ瀬颯、小原唯和、岸田タツヤ、吹越満

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』とは、1975年より放送された『秘密戦隊ゴレンジャー』から始まる「スーパー戦隊シリーズ」の第43作目。カラフルに彩られた集団ヒーローたちが力を合わせて巨大な悪に立ち向かっていく「特撮変身ヒーロージャンルの"定番"作品」として、大人から子どもまで幅広い年齢層に熱烈なファンを持つシリーズの最新作である。

第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』(2017年)が「総勢12人もの変身ヒーローを擁する戦隊」、第42作『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018年)が「2つの戦隊が対立しながら共通の悪と戦う"VS戦隊"」と、従来のパターンを打ち破った意欲的な作品が続いたのに対し、今回の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』はスーパー戦隊の"王道"と言うべき「5人」のヒーローチームとなり、そのキャラクターモチーフには、今も昔も子どもたちに絶大な人気を誇る"恐竜"が選ばれている。

かつて「スーパー戦隊シリーズ」で"恐竜"をヒーローのモチーフに取り入れたのは、第16作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992年)、第27作『爆竜戦隊アバレンジャー』(2003年)、第37作『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年)の3作があった。いずれも恐竜の持つ力強さと、太古のロマンを感じさせるファンタジックな要素が組み込まれ、当時の子どもたちから絶大なる人気を集めていた。『リュウソウジャー』ではヒーローの"強さ"の象徴である「恐竜」に、"正しさ"の象徴である「騎士」を加えて、ファンタジックかつパワフルなヒーロー像を目指しているという。歴代スーパー戦隊シリーズ各作品と同様に、リュウソウジャーもまた、子どもたちにとって憧れの存在になるのは間違いないだろう。

会見に先立ち、邪悪な敵ドルイドンに立ち向かう5人のリュウソウジャーが華麗な戦いを繰り広げるヒーローアクションショーが行われ、素顔の戦士たちが変身シーンを初披露した。

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の物語の発端は、いまの人類が誕生する遥か昔、6500万年前までさかのぼる。かつて地球に君臨していた凶悪な戦闘民族「ドルイドン」は、巨大隕石が地球に接近していることを察知して、地球を捨てて宇宙へ脱出した。ドルイドンから地球を守っていた古代人類の「リュウソウ族」は、巨大隕石の衝突によって引き起こされた氷河期を乗り越え、ふたたび襲来するドルイドンに備えて仲間の騎士竜(=恐竜)たちを世界各地の神殿へと封印した。

そして現在、ふたたび地球を支配するべくドルイドンが襲撃してきた。リュウソウ族の中から選ばれた5人の騎士はドルイドンに対抗するリュウソウジャーとなり、騎士竜の力で「竜装(りゅうそう)」して戦うのだ。

MCを務める「スーパー戦隊シリーズ」愛に満ちすぎたフリーアナウンサー・宮島咲良の呼び込みにより、リュウソウレッド/コウを演じる一ノ瀬颯(いちのせ・はやて)、リュウソウブルー/メルトを演じる綱啓永(つな・けいと)、リュウソウピンク/アスナを演じる尾碕真花(おさき・いちか)、リュウソウグリーン/トワを演じる小原唯和(おばら・ゆいと)、リュウソウブラック/バンバを演じる岸田タツヤ(きしだ・たつや)、そして古生物学者の龍井尚久を演じる吹越満がステージに現れ、新番組にかける意気込みを語った。

「長い歴史を持つすばらしい作品に出演できることを誇りに思う。レッドとしてみんなをひっぱっていきたい」と抱負を述べたコウ役の一ノ瀬は去年、大学の入学式のときに事務所から声をかけられて芸能界に入り、本作で俳優デビューを果たすことになったことについて「(芸能界に入って)人生が180度変わった。人生何があるかわからない」と、少々緊張気味ながら、コウ役に全力で挑んでいく気構えを見せていた。「怖いもの知らずで快活」なコウとは反対に、何事も考えこむ性格だと自己分析する一ノ瀬は「コウと自分との差異を埋めるため、私生活でもコウであるよう、立ち振る舞いに気をつけている」と、役作りの苦労も語った。

『リュウソウジャー』をどのような作品にしたいか、という問いには、「子どもたちに元気と勇気を与えられる存在になりたい。作品を通じて役と一緒に自分たちも成長していきたい。キャスト・スタッフみんなと力を合わせ、新時代を切り拓く史上最高の『戦隊』にしたい」と返答し、信頼できる仲間たちに見守られながら、強い口調で今後の目標を高らかに宣言した。

「とにかく冷静で仲間思い」というメルト役・綱啓永は、リュウソウブルーへの"変身"シーンに強い思いを抱いていると語り、「うわ~、いま(自分が)変身してるんだと興奮しながら撮影をさせていただいています。カッコいい変身なので、マネして遊んでくれる子どもたちが多くなればいいですね!」と、ヒーローを演じることについての喜びをあらわにした。子どものころから「恐竜」や「剣」が好きだった綱にとって、リュウソウジャーを演じることに「運命を感じた」と興奮気味に話した。メルトとは「友達思い」という部分に共通点を見出している綱は「これからもっと、メルトとの共通点を見つけて役を自分のものにしていきたい」と、役との一体化に向けての意欲を燃やした。

"楽しむ"と"真剣"を両立させ、役と共に自分自身も成長したいと語ったアスナ役・尾碕は「PR映像で、私たち5人が走っていく背後で大爆発が起きるカットがありました。私は1人だけ女子なので、みんなに遅れないよう頑張って走ろう、ということで本番を迎えたんですが、ヨーイ、スタート!でドカーンと爆発すると、それにビビりすぎたメルトとトワに置いていかれた」と、危険を伴う「ナパーム爆発」の撮影時の秘話を、苦笑と共に打ち明けた。女の子らしくて、たまに"ブリッコ"な部分が出てしまうというアスナを演じるにあたって、尾碕は「私はアスナと違って、わりと冷めているタイプ。ふだんからアスナのようにはふるまえないのですが、役を演じる際にはしっかりと"吹っ切れられる"よう頑張りたい」と、自身の性格と真逆なキャラクターを演じるため、真剣に取り組もうという姿勢を見せた。

子どものころから憧れていたヒーローになれた喜びをあらわにしたトワ役・小原は、メンバー最年少(16歳)ということもあって共演者には敬語を使っていたが、みんなの仲をもっと深めようという意味で「敬語禁止令」が出たことを話した。しかし、すでに敬語で話しかけるのがなじんでいたために、なかなか敬語以外で話すのが難しいという悩みも明かしていた。元気でやんちゃというトワだが、実際の小原は「静かでおとなしい」タイプだという。このギャップを埋めるべく小原は「キャストのみなさんや監督さんに相談をしながら、役を作っていきたい」と、活発なトワを魅力的に表現しようという思いを新たにした。

「歴代ブラック戦士のイメージを継承しつつ、オリジナリティを出していきたい」と抱負を語ったバンバ役・岸田は「今はまだオンエアが始まっていないので、撮影現場に来てくれた子どもたちが、僕たちの姿を見てポカーンとした表情をする」とこぼしつつ、早く子どもたちにテレビで自分たちの勇姿を観てもらいたいと、放送開始が待ちきれないことを熱く語った。トワの頼れる兄であり、あまり感情を表に出すことのないバンバを演じるにあたっては「あまり笑わないキャラクターだからこそ、バンバが"笑う"ときは何か重要な意味があるのではないかと自分なりに思っています」と、感情を抑えた演技の重要性について話していた。

『警視庁捜査一課9係』『特捜9』といった東映制作のテレビドラマでもおなじみ、ひょうひょうとした中に鋭さを備えたキャラクターが持ち味のベテラン俳優・吹越は、かつて東映の不思議コメディーシリーズ『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(1993年)で、主役のシュシュトリアン(月子、雪子、花子)に指令を伝える「フライドチキン男」を演じたことでも知られている。吹越は『シュシュトリアン』に出演していた若手時代を回想し「あれから四半世紀……26年もたったのか」と感慨深い表情を見せた。

『シュシュトリアン』では山吹家の美人三姉妹がシュシュトリアンに変身し、酉年の平和を守るため妖怪や怪人、変人と戦っており、時には過酷ともいえるハードアクションにも挑戦していた。吹越もフライドチキン男のコスチュームを身に着けてコミカルなアクションを経験しており、若いヒーローたちに「アクションは夏になると(暑くて)大変だよ。僕もヒーローじゃないけれどコスチュームを着てアクションした経験があるけど、ヒーローはやっぱりうらやましいよな」とアドバイス&激励を送った。

龍井尚久という人物は、リュウソウ族のコウたち5人を自分の家に居候させる古生物学者という役柄で、吹越が身に着けている衣装にもかなりのこだわりがあるという。「衣裳合わせでものすごく時間をかけて決めてもらいましたけれど、みなさん気づきましたか? 僕のズボンは茶色ですから5人と色が被らない。『リュウソウチャイロ』というコンセプトです(笑)!」と、5人と並んだ際のカラーリングにまで気を配った絶妙な衣装だということをアピールしていた。

ちなみにフライドチキン男と龍井のコスチュームは、帽子、メガネ、ステッキといったパーツに共通点がある。状況に流されやすく、場合によっては味方であるシュシュトリアンを平気で裏切ってしまうフライドチキン男の軽いノリは、龍井にも受け継がれているのだろうか、あるいは、受け継がれていないだろうか。いずれにせよ、吹越が演じることによって龍井が魅力的な人物として造形されるのは間違いないだろう。

吹越は『リュウソウジャー』出演にあたっての感想を尋ねられて「子どもたちが対象だと思うと、取材でカメラを向けられても自然と笑顔になってしまう。撮影現場でも自分が素直になっているのがわかる。俺にもこんな優しいところがあったんだと驚いた」と、独特な表現で"優しい"一面をのぞかせた。また「尚久は何かに驚いたとき"ナヌ!?"って言うんです。これからは"ナヌ"を推していこうと思います」と、龍井の決めゼリフがあることを明かし、視聴者への興味をつないでいた。

続いて、5人のリュウソウジャーそれぞれの「守りたいもの」を発表するコーナーへ。一ノ瀬は「人との繋がり」を挙げ「家族や友人たちと同じく、共演者、スタッフとの繋がりを大事にして、一丸となってすばらしい作品を作りたい」と、ハツラツとした笑顔で語った。

綱は「睡眠」を挙げ、「この1年間を乗り切るために、睡眠の時間と質を大切にしていきたい」と、1年間におよぶ撮影をベストな健康状態でこなすべく、睡眠を大事にしたいという抱負を述べた。

尾碕は「自分らしさ」を挙げ、「これから1年間、自分の中に1本『軸』を立てて、ブレないように頑張りたい」という意気込みを明かした。

小原は、自身の役柄である「トワ」を挙げて、「1年間トワと向き合って、役を愛して大切に演じていきたい」と、さわやかな笑みを浮かべながら語った。

岸田は「ルール」という言葉を挙げ、「大切なことだと思います。僕たちは撮影に入ったときからすごく仲が良くて、ロケバスの中ではみんなが騒いでうるさいくらい。なので、そんな中でもルールは守ろうな、とクギを刺しておきたい」と、さすがメンバー最年長だけあって、仲間全体のことを考える器の大きさを示した。

マスコミからの質疑応答コーナーでは「これまでのスーパー戦隊シリーズで好きだった作品、キャラクターは?」という質問が出た。一ノ瀬は子ども時代に『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年)にハマっていたといい、綱は『爆竜戦隊アバレンジャー』の追加キャラクター・アバレキラーがカッコよくて好きだったことを明かした。スーパー戦隊シリーズを観ていなかった尾碕は、アスナ役が決まってから観た『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』が面白くてハマったと語り、小原は『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007年)が子どものころ大好きで、両親からゲキレンジャーグッズをたくさん買ってもらった思い出を楽しそうに回想していた。岸田は『超力戦隊オーレンジャー』(1995年)が記憶に残る最古の作品だと語り、まだヒーローの名前も知らないうちから「ぬり絵」などでキャラクターに親しんでいたというエピソードで、ヒーローへの強い思いを語った。

キャスト発表に続いて、主題歌シンガーのお披露目が行われた。オープニング主題歌「騎士竜戦隊リュウソウジャー」を歌うのは、『宇宙戦隊キュウレンジャー』の主題歌「LUCKYSTAR」で人気を博した幡野智宏。伸びやかな高音を持ち味に、熱いパフォーマンスを繰り広げた幡野は、初めて披露した本作主題歌について「王道で力強いヒロイックな曲」と紹介。今後の応援を呼びかけていた。

そしてエンディングテーマ「ケボーン!リュウソウジャー」を歌うのは、『魔法戦隊マジレンジャー』(2005年)のエンディング「呪文降臨~マジカル・フォース」のSisterMAYO。ステージ上にはMAYOに続いてリュウソウジャーの5人(一ノ瀬、綱、尾碕、小原、岸田)と騎士竜ティラミーゴ(声:てらそままさき)が登場し、みんなで一緒に恐竜の動きをモチーフにしたコミカルかつアクティブなダンスを披露していた。ちなみに「ケボーン!(Que bom!)」とはポルトガル語で「めちゃくちゃイイじゃん、イケてる」という意味を持つ言葉であるそうで、ノリのいいエンディングの歌詞中でも効果的に使用されている。

フレッシュなキャスト陣、そしてパワフルかつ陽気な主題歌で子どもたちの心をつかもうと意欲を見せる新番組『騎士竜戦隊リュウソウジャー』は2019年3月17日より、毎週日曜あさ9:30より放送開始。なお、2月17日から3月10日までは、4週連続スペシャル『スーパー戦隊最強バトル!!』が放送される。ここでは『リュウソウジャー』第1話に先がけてリョウソウブラック、リュウソウグリーンが姿を見せることが明らかとなっているほか、歴代「スーパー戦隊シリーズ」で活躍したヒーローたちが大挙登場して激しいバトルを繰り広げるという。

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