●全曲紹介 Disc2

1.AUTOMATIC SENSATION[2012/02/14発売:17thシングル]

新谷 この曲は、タイアップだったこともあり、ミュージックビデオを学校で、学生服っぽい服を着て撮影したんですけど、その撮影日の青空がめちゃくちゃ似合う曲だと思いました。すごく寒かったのですが、寒いからこその青空で、その青がすごく印象的。本当に青春だなって思いました。この年齢になっても青春を感じることができるのは、まさにアーティストならではの得する部分だと思いました。置いてきた青春が再び帰ってきたみたいな(笑)。作曲家さんが初めての方だったので、どういう風に作ってくれるのかなって思っていたのですが、アレンジにR・O・N君が入ってくれていることもあって、すごく馴染みやすい曲で、歌っていても楽しかったです。

――久しぶりに聞いてみた感想はいかがですか?

新谷 前回の『BEST BAMBI BOX』のときは聴き返すのがすごく恥ずかしかったんですよ。それこそ、ベストアルバムを出した頃にファンになってくれた方が、「ピンクのバンビ」を聴いて逃げ出さないかと思って(笑)。それくらい当時の自分との差があったと思うのですが、今回のベストに関して言えば、赤ちゃんが中学生になるのと、高校生が大学生になるのくらいの違いがあり、ほとんど今の新谷良子が出来上がっている感じだったので、意外と気恥ずかしさのようなものは感じませんでした。今でも全然いけるなって(笑)。ただ、だからこそ、6年も前の曲だと聞くと、逆にビックリする感じです。

2.Gift[2012/02/14発売:17thシングル・カップリング]

新谷 発売日をみてもらえばわかるとおり、バレンタインソングが作りたいなと思っていたのですが、そうなると、バレンタインの時期にしか歌えない曲になってしまうじゃないですか。それはちょっともったいないなと思っていたのですが、絶妙な間を狙って(川田)瑠夏たんが作ってくれた曲になっています。本当はガッツリとバレンタインソングをやりたいという気持ちもあったんですよ。でも、けっこうライブをやらせてもらえるので、真夏に歌えない曲ってちょっと切ないなって思っていたら、こんなに良いバランスの曲ができあがったので、素直にすごいなって感心しました。冬の曲ではあるのですが、暖かさというか、暖炉っぽさのようなものを感じられる、めちゃくちゃ優しい曲になっていて、個人的にはすごく好きな曲です。

3.バード・コード・ヤード[2013/08/14発売:7thアルバム『Blooming Line』収録]

新谷 作曲家のみっちゃん(川島弘光)と只野(菜摘)さんの組み合わせは、「雨のスリーコード」の頃からとても好きな組み合わせなんですよ。みっちゃんは繊細なメロディにゴツ目の音をつけてきたりするのがとても上手いんですけど、そこに只野さんの言葉選びのセンスで、新谷良子像を描いてもらうと、何かアンバランスなんだけど、すごくしっくりとくる感じになる。その感じが好きで、この曲もそれを狙って作りました。

――歌詞カードを見ながら、じっくりと聴きたい曲ですよね

新谷 私もいろいろなアーティストさんのCDを聴くときは歌詞カードを見ながら聴くタイプなんですけど、只野さんの歌詞は、そういった楽しみ方をしたくなる感じがします。

4.Hello!! Hello!![2013/08/14発売:7thアルバム『Blooming Line』収録]

新谷 これはライブで歌うとすごく大変な曲です(笑)。けっこうカロリーを使うんですよ。レコーディングのときは、単純に楽しい曲だなって思っていたんですけど、ライブで歌ったら本当に大変で……。まこっちゃん(宮崎誠)がライブを想定して作ってくれた曲なんですけど、盛り上がるポイントや、ファンの方と一緒に作っていける空気感はさすがだなって思います。なので、大変は大変なんですけど、歌っていてすごく楽しい曲です。