北海道胆振総合振興局と白老町、JR北海道の3者は5日、白老町のポロト湖畔に国が整備する民族共生象徴空間への交通アクセス整備を図るため、白老駅周辺整備事業を共同で実施すると発表した。

  • 写真は特急「スーパー北斗」

2020年4月開設予定の民族共生象徴空間は、アイヌ文化の継承や新たなアイヌ文化の創造発展につなげるための拠点として整備されるもの。国立アイヌ民族博物館や国立民族共生公園などで構成される。

年間目標100万人とされる大量の来場者を迎えるため、今後は3者それぞれが白老駅や周辺施設の改修・整備などに着手。JR北海道は改札内エレベーター新設、上りホーム高さ改良、乗換跨線橋通路・階段新設などのバリアフリー化工事を行い、利用者の移動の円滑化と利便性の向上を図る。

北海道は駅前広場のバス・タクシー乗降場や自家用車乗降場・短時間駐車場などを整備し、鉄道とバス・タクシー・自家用車との乗継機能強化を図る。白老町は自由通路整備や公衆トイレ増築、観光案内ブース整備などを行い、まちの往来円滑化と象徴空間の玄関口にふさわしい環境整備を担当する。いずれも工事が完了し次第、順次供用開始し、象徴空間を一般公開する2020年4月までにすべての工事を完了する。

象徴空間開設に合わせた運用面の改善も今後検討する考え。具体的には特急「スーパー北斗」一部列車の白老駅停車や、北海道と白老町がJR北海道に要請している自由通路直結の臨時改札の設置について検討を行うとしている。