JR東海は25日、東海道新幹線車内のさらなる安全確保に向け、車内に搭載する医療器具類と防護装備を充実させると発表した。従来から搭載している医療器具類も充実させる。

  • 車内搭載品の増加にともない、N700系の喫煙ルーム1カ所が業務員室に改修される

新たに搭載する防護装備は、乗務員用の防護盾・耐刃手袋・耐刃ベストと、警備員用の防護盾・さすまたの計4種類。従来は女性の乗務員・パーサーのみ所持していた防犯スプレーを男性の乗務員・パーサーにも配付し、すべての乗務員・パーサーに携帯させる。

車内で急病やけが人などが発生した際、協力する医療関係者のために搭載している医療器具類についても、今後は止血などに役立つ医療用具として三角巾・止血パッド・ゴム手袋・油紙の4点を追加する。従来から搭載しているパルスオキシメーター・汎用聴診器・手動血圧計・ペンライトの4点もこれまで通り搭載する。搭載場所は1編成あたり1カ所から3カ所に増やす。防護装備の搭載と医療器具類の追加はどちらも8月から順次開始し、年内に全編成で完了させる予定とのこと。

車内搭載品の増加にともない、車内の業務用スペースを拡充する必要があるため、N700系の3・15号車に各2カ所設置している喫煙ルームのうち、1カ所を業務用室に改修する。改修は8月から順次実施し、年内までに全編成で完了する見込みとなっている。

その他、乗務員・パーサー・指令員が使用するスマートフォンに、3名以上で同時に通話できるグループ通話システムを導入。万が一の際の迅速な情報共有と的確な避難誘導をめざす。