女優の永野芽郁がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『半分、青い。』(毎週月~土曜8:00~)がいよいよ4月2日にスタートする。同作は、失敗を恐れないヒロイン・楡野鈴愛(にれの・すずめ)が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜け、やがて一大発明をなしとげるまでを描く物語。放送開始を前に永野がインタビューに応じ、ヒロインを演じる心境やドラマの見どころなどを語った。

インタビューは全5回で掲載。第1回は、鈴愛の魅力や自身との共通点、今後の楽しみにしていることなどについて。

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    ヒロイン・楡野鈴愛を演じる永野芽郁

ヒロイン役に手ごたえ「なじんできた」

――はじめに、『半分、青い。』というタイトルを聞いたときにどう感じましたか?

何も意味など知らずに『半分、青い。』と聞いたときは、「何を半分青くしたんだろうな。空なのか」とか、青といったら何だろうと考えていたので、あんまり深く考えずに「『半分、青い。』なんだ」と軽い感じだったと思います。

――ここまで撮影してヒロインとしての実感はいかがですか?

もう5カ月くらい撮ってるんですけど、もう鈴愛は自分にしかできないなというくらいようやくなじんできていて、最初「素でできる」って言いながらもすごい作り込んでやっているところはあったんだなと。今では現場に入ったら自然に何も考えずに鈴愛としてセリフが出てくるっていう、無駄な体力を使わずにできているなという実感があります。

――どのようなときになじんできたなと感じますか?

監督が一回一回言いに来なくなったなって。「こういう風な感じで」って最初の頃は言われていたんです。鈴愛というキャラクターがすべてつかみきれてないときだったので、細かい指示をいただきながらやってたんですけど、最近はあんまり言いに来ないんですよ! 「はい、オッケー」って言われるから、なじんできているんのかなーと思っています(笑)

――左耳が聞こえないことを演じる上で、どんなところに気を付けていますか?

撮影に入る前に、実際に聞こえないようにして授業のようなものを受けさせていただいて、片耳が聞こえない方にお話をうかがいました。撮影地でも耳が聞こえないのに慣れようと思って耳栓をしていました。左側からかすかに聞こえたら左側から振り返っちゃうんですけど、実際は左が聞こえないから右側から振り返らないといけないとか、戸惑うことはあったんですけど、慣れてきたらそんなに耳のことを考えることもなくなってきて、それが鈴愛になるってことなんだなと思いました。

鈴愛の魅力と自分との共通点

――演じていて感じた鈴愛の魅力を教えてください。

鈴愛は、動いている、そこに存在しているだけで魅力的だなと思うくらい、ほかの人が持っていないような感性を持っているなって。でも、鈴愛のセリフはなんか考えさせられるし、ちょっとグサッてくるようなセリフがあって、自分で言うときもつらいなって思うときがある。ただ、このセリフを自然と言えちゃうのが鈴愛のすごいところだなと。普通だったら思いつかない言葉を思いつくのが鈴愛で、そこの魅力を自分自身が演じることによって損なわないように努力はしています。自分には持ってないものを持っているような魅力でしかないような女の子なので、素敵だなといつも思います。

――鈴愛の魅力が少なくならないように、どのような芝居を心がけているのでしょうか?

言葉を軽く言いたくないなと。セリフって軽くも言えるし重くも言えるし、そのときの感情やテンポ感で全然変わってくるものだと思うんですけど、「この言葉を軽く言ったらただの軽いものになってしまう」と思うセリフも多いので、そのセリフをいかに相手にちゃんと届けるか、自分自身の中でちゃんと内側に入れてちゃんと言葉にして出せるかっていうのは考えないと、鈴愛がすごい軽い子になってしまうなって。わがままで自由奔放な女の子になってしまったら愛されるヒロインにならないと思うので、できるだけ考えてセリフを言うようにしているんですけど、果たしてどうなんでしょう。見てのお楽しみですね!

――鈴愛の口ぐせ「やってまった」ということが、永野さん自身は多いですか?

すっごい多いです! いつもスカート好きじゃないからはかないのに、雪降ってる時に限ってミニスカートをはいたりすると「やってまった」って思うし、常に「やってまった」って思ってるんだよなー。次の日の朝早いのに、なぜか夜中から本棚を作り始めたら朝になっちゃってた、「あー やってまった!」って(笑)。日々「やってまった」って思いながらゆるく過ごしています。

――逆に鈴愛と違うなと思うところは?

鈴愛の感情的に動くところ。前までは自分の思った通りに何でもするタイプだったんですけど、最近になって少しだけ大人になったのか、思っても行動に移す前にものすごく深く考えて、一番いい方向にいくことを考えるようになったので、鈴愛のような感覚で動くタイプではなくなったかなと思います。

――連日鈴愛を演じていて、素の部分で鈴愛が出てくる瞬間はありますか?

それが・・・あるんですよね! たまにすごい声がでかくなる。鈴愛は勢いでしゃべるから早口だし、急にワーッてくる感じはあるんですけど、「何でー!?」とかなぜか急に大きな声で言っているときに「やばいやばい。迷惑だからやめよう」って。そういうときは鈴愛が入ってるんだなって思います。

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一人の半生を演じる楽しみ

――1人の人生をこれだけ長く演じることについて、どう感じていますか?

今日25歳をちょっとやったんですけど、髪型が変わっただけだったのであんまり何も変わらないなって感じで。だからどういう風に大人になるにつれて変えていくのかっていうのは自分の中でも課題だなって思いますし、でも周りの人の力を借りるしかないなって思うので、なんとかなるんじゃないかなって!

――役作りはどのように考えていますか?

役作りはあんまり考えてないですね。でもすごい難しいなと思います。今日も高校生と20代やってとか、とんとんとんとん飛んでいる。先の本があがってない状態でやるのは朝ドラならではだなと。映画だったら、1人の人生だとしても最後まで完結しているからわかっているけど、先が見えない中で大人になるっていうのを調整するのはすっごい難しいなとは思いますけど、ま、周りの方がなんとかしてくれるはずです。引っ張ってもらいます!

――出産などいろんな道を通っていくっていうのは朝ドラならではですが、これから楽しみにしていることを教えてください。

子供。実際に自分の子供が産まれるとか全然わかんないし、未体験すぎて実際に自分が体現できるのかわからない。できない自信しかないんですけど、人生の先輩たちが現場にいるのでその方たちに話をうかがいなら。子供が大好きなので、自分の子供ができたらすごく愛情を注ぎたいなって思うから、朝ドラでちょっと先に。たぶん結婚できないタイプだから、その分も先に新婚生活みたいのを味あわせていただきたいなと思います(笑)

ヒロインの故郷・岐阜の魅力

――岐阜県での撮影について、環境などが役作りにどう影響を与えたか教えてください。

ヒロイン発表のときに「緑が多そう」ってよくわからないことを言ってしまったんですけど、実際に岐阜城から見下ろしたら本当に緑が多くて、空気を吸ってみると本当にきれいで、すごく穏やかな気持ちになれる場所だったので、鈴愛がこういう性格になったのは育った街や環境、周りの人に影響されるものはすごく大きいんだなと思いました。実際に街でロケしていてもすごく温かく「頑張ってね」って。今まで自分より年上の方に「芽郁ちゃん」って言ってもらうこともなかったんですけど、名前呼んで「頑張ってね」って言ってくださる方が多くて、みなさん優しい方なんだなと。優しく見守ってくださっていて幸せでした。

――岐阜の食べ物はどうでしたか?

五平餅を食べました! 場所を変えて3回くらい食べたんですけど、おいしかったですね。お団子も食べたし、栗きんとんもおいしかった。あんまり甘いものが得意じゃないので、栗きんとんってすっごい甘くて食べにくいイメージがあったんですけど、岐阜の栗きんとんが甘さがちょうど良くて、「あーすごい!」と思って3つくらい食べました(笑)

――岐阜の取材のときに「気付いたら終わってそう」とポジティブな発言をされていましたが、ここまで撮影してきたいかがですか?

だってもうあと5カ月ですよ! 5カ月終わりましたから! きっとすぐ終わってますね。スケジュールもけっこう出ていて、台本も北川(悦吏子)さんが早めにあげてくださって早めに見させてくれるのであんまり苦労することもなく。毎日やっているし、みなさんが大変だっていう理由はすごくわかるんですけど、ただ、そんなに私はあんまり今・・・。まだ5カ月ですからね、これで8カ月くらいになったら「死にたい」って言ってるかもしれないですけど、今のところは明るく元気に頑張ってます!

■プロフィール
永野芽郁(ながの・めい)
1999年9月24日生まれ。東京都出身。小学生の頃にスカウトされ、芸能界入り。ファッション誌『ニコ☆プチ』、『nicola』の専属モデルを経て、2016年8月より『Seventeen』の専属モデルに。テレビ東京系『こえ恋』(2016年)でドラマ初主演、『ひるなかの流星』(2017年)で映画初主演。2017年はカンテレ・フジテレビ系ドラマ『僕たちがやりました』、映画『帝一の國』、『ミックス。』など話題作に多数出演。「カルピスウォーター」や「UQmobile」などCMでも活躍している。

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