一人の半生を演じる楽しみ

――1人の人生をこれだけ長く演じることについて、どう感じていますか?

今日25歳をちょっとやったんですけど、髪型が変わっただけだったのであんまり何も変わらないなって感じで。だからどういう風に大人になるにつれて変えていくのかっていうのは自分の中でも課題だなって思いますし、でも周りの人の力を借りるしかないなって思うので、なんとかなるんじゃないかなって!

――役作りはどのように考えていますか?

役作りはあんまり考えてないですね。でもすごい難しいなと思います。今日も高校生と20代やってとか、とんとんとんとん飛んでいる。先の本があがってない状態でやるのは朝ドラならではだなと。映画だったら、1人の人生だとしても最後まで完結しているからわかっているけど、先が見えない中で大人になるっていうのを調整するのはすっごい難しいなとは思いますけど、ま、周りの方がなんとかしてくれるはずです。引っ張ってもらいます!

――出産などいろんな道を通っていくっていうのは朝ドラならではですが、これから楽しみにしていることを教えてください。

子供。実際に自分の子供が産まれるとか全然わかんないし、未体験すぎて実際に自分が体現できるのかわからない。できない自信しかないんですけど、人生の先輩たちが現場にいるのでその方たちに話をうかがいなら。子供が大好きなので、自分の子供ができたらすごく愛情を注ぎたいなって思うから、朝ドラでちょっと先に。たぶん結婚できないタイプだから、その分も先に新婚生活みたいのを味あわせていただきたいなと思います(笑)

ヒロインの故郷・岐阜の魅力

――岐阜県での撮影について、環境などが役作りにどう影響を与えたか教えてください。

ヒロイン発表のときに「緑が多そう」ってよくわからないことを言ってしまったんですけど、実際に岐阜城から見下ろしたら本当に緑が多くて、空気を吸ってみると本当にきれいで、すごく穏やかな気持ちになれる場所だったので、鈴愛がこういう性格になったのは育った街や環境、周りの人に影響されるものはすごく大きいんだなと思いました。実際に街でロケしていてもすごく温かく「頑張ってね」って。今まで自分より年上の方に「芽郁ちゃん」って言ってもらうこともなかったんですけど、名前呼んで「頑張ってね」って言ってくださる方が多くて、みなさん優しい方なんだなと。優しく見守ってくださっていて幸せでした。

――岐阜の食べ物はどうでしたか?

五平餅を食べました! 場所を変えて3回くらい食べたんですけど、おいしかったですね。お団子も食べたし、栗きんとんもおいしかった。あんまり甘いものが得意じゃないので、栗きんとんってすっごい甘くて食べにくいイメージがあったんですけど、岐阜の栗きんとんが甘さがちょうど良くて、「あーすごい!」と思って3つくらい食べました(笑)

――岐阜の取材のときに「気付いたら終わってそう」とポジティブな発言をされていましたが、ここまで撮影してきたいかがですか?

だってもうあと5カ月ですよ! 5カ月終わりましたから! きっとすぐ終わってますね。スケジュールもけっこう出ていて、台本も北川(悦吏子)さんが早めにあげてくださって早めに見させてくれるのであんまり苦労することもなく。毎日やっているし、みなさんが大変だっていう理由はすごくわかるんですけど、ただ、そんなに私はあんまり今・・・。まだ5カ月ですからね、これで8カ月くらいになったら「死にたい」って言ってるかもしれないですけど、今のところは明るく元気に頑張ってます!

■プロフィール
永野芽郁(ながの・めい)
1999年9月24日生まれ。東京都出身。小学生の頃にスカウトされ、芸能界入り。ファッション誌『ニコ☆プチ』、『nicola』の専属モデルを経て、2016年8月より『Seventeen』の専属モデルに。テレビ東京系『こえ恋』(2016年)でドラマ初主演、『ひるなかの流星』(2017年)で映画初主演。2017年はカンテレ・フジテレビ系ドラマ『僕たちがやりました』、映画『帝一の國』、『ミックス。』など話題作に多数出演。「カルピスウォーター」や「UQmobile」などCMでも活躍している。

(C)NHK