JR東日本千葉支社は6日、サイクルトレイン「B.B.BASE」の営業運転開始を記念し、両国駅3番線ホームにて出発イベントを開催した。初列車の「B.B.BASE 内房」は7時39分に両国駅を発車。内房線経由で館山駅・和田浦駅へ向かった。

  • 既存車両209系を改造したサイクルトレイン「B.B.BASE」がデビュー。両国駅長の出発合図で発車した

同列車はJR東日本の既存車両209系を改造した6両編成。列車愛称名「BOSO BICYCLE BASE(房総バイシクルベース)」、略称「B.B.BASE(ビー・ビー・ベース)」とされ、コンセプトは「房総の各地を、バイシクル(自転車)で、駆け巡るためのベース(基地)」とのこと。1・2・3・5・6号車の車内に座席(99席)とサイクルラック(99基)を設置し、4号車はフリースペースとなる。外観は「基地」をイメージしたデザインで、「B.B.BASE」のロゴや号車番号、「B.B.BASE」オリジナル自転車などをアクセントに取り入れた。

都内における発着駅となる両国駅では、改札口を通らずに道路からホームへ直接アクセスできる「B.B.BASE」利用者専用通路が整備され、デビュー当日限定のフォトスポットも出現。初列車の発車前に出発イベントが開催され、ロードバイク・トライアスロンが趣味という団長安田さん(安田大サーカス)らをゲストに記念トークショーが行われた。

  • 両国駅3番線ホームへの階段も「B.B.BASE」のデビューを記念したデザインに。ホームの足もとには「B.B.BASE」の乗車位置と座席番号を示すステッカーが貼られてある

  • 利用者が次々に乗車し、愛車をサイクルラックに固定していく。発車前にはゲストによる記念トークショーが行われた

実際の車両を見た安田さんはデザインや車内設備に驚いた様子で、「ワクワクが止まらない! 眠気も吹っ飛びますね。インスタ映えしそう」とコメント。トライアスロンの合宿で館山方面へ行く機会も多いとのことで、「泳いで自転車乗って走って……本当眠いのよ。この列車なら爆睡で行って爆睡で帰れる。『B.B.BASE』の"B"には『爆睡』の"B"も入ってるんじゃないかな」「自転車いっぱい乗って練習した後はご飯も100倍うまい。『B.B.BASE』の"B"には『爆食い』の"B"も入ってます」と発言する場面もあった。

続いて行われた出発式では、千葉県知事の森田健作氏も出席。「わが千葉県、とくに房総は温暖な気候でございます。風光明媚で平坦なところも多く、海の幸山の幸も充実しています。千葉県のさわやかな風を体感し、そして海の幸山の幸もしっかり堪能していただければと思います」と挨拶した。出発式の後、団長安田さんらゲストは「B.B.BASE」に乗車。両国駅長の出発合図で発車し、館山方面へ向かう列車を森田知事らが見送った。

  • 出発式には団長安田さん(安田大サーカス)らゲストに加え、千葉県知事の森田健作氏も出席。「B.B.BASE」のデビューを祝った

「B.B.BASE」は週末に両国駅発着で運転。全席旅行商品のみの発売とされ、内房・外房・佐原・銚子の4エリアでそれぞれ日帰り・宿泊の旅行商品を用意した。1・2月は第1土曜日・日曜日に「B.B.BASE 内房」(往路は両国駅から館山駅・和田浦駅へ、復路は館山駅から両国駅へ)、第2土曜日・日曜日に「B.B.BASE 外房」(両国~勝浦間を往復)、第3土曜日・日曜日に「B.B.BASE 銚子」(両国~銚子間を往復)、第4土曜日・日曜日に「B.B.BASE 佐原」(両国~佐原間を往復)を運転する予定となっている。