東武鉄道は26日、南栗橋車両管区にて「SL撮影会」を開催した。SL「大樹」の停車・走行シーンの撮影に加え、新型車両70000系や新型特急車両500系「リバティ」などの車両撮影会も実施。特別企画として、東武キッズサイト「TOBU BomBo Kids(と~ぶボンボキッズ)」の春休み募集型イベント「SL『大樹』を知ろう! 乗ってみよう!」も行われた。

日比谷線直通の新旧車両、20050型(写真左)と新型車両70000系(同右)が並んだ

SL「大樹」の車両撮影会は昨年12月の「2016 東武ファンフェスタ」でも実施され、約1,300名が参加するなど好評だったことから、今回の「SL撮影会」が開催されることになったという。あわせて4月21日にデビューする新型特急車両500系「リバティ」、2017年度から運転開始予定の東武スカイツリーライン・東京メトロ日比谷線直通車両の新型車両70000系など、計7編成がそろう車両撮影会も行われた。

新型車両70000系がイベントで公開されるのは今回が初となる。3月25日から本格運行を開始した東京メトロ13000系と同じく片側4ドア、車体長20mの7両編成となり、車両機器や車内の主要設備についても東京メトロ13000系との仕様共通化が図られた。70000系の外観は日比谷線直通車両の刷新を表現したものとなり、現行車両(20000型・20050型・20070型)のコンセプトカラーであるロイヤルマルーンをもとに赤・黒の2つの原色に再精製することで、現代の先鋭的なカラーリングに昇華させている。

東武鉄道の新型車両70000系の外観

車両撮影会では、最新の車両から懐かしの車両まで計7編成が展示された

「日光詣スペーシア」と「リバティ」

車両展示会の会場のすぐそばに、SL「大樹」で使用予定の客車も置かれてあった

車両撮影会では日比谷線直通の新型車両70000系と現行車両20050型が並び、その隣に8000系の「丸目」セイジクリームリバイバル車両(8111号編成)を展示。特急車両は500系「リバティ」、100系「日光詣スペーシア」、台鉄自強号「普悠瑪(ぷゆま)」カラーの200型「りょうもう」、急行「ゆのさと」のヘッドマークを掲げた300型が展示された。

小学生とその家族が参加してのSL試乗会も

「SL撮影会」内の特別企画として開催された「SL『大樹』を知ろう! 乗ってみよう!」は、子供たちにもSL「大樹」に親しみを持ってもらうことを目的に企画され、「TOBU BomBo Kids(と~ぶボンボキッズ)」にて小学生とその家族を対象に計40名を募集。当日はSL検修庫内でSLのしくみなどを学んだ後、SL試乗会の会場へ移動した。

SL試乗会では、「大樹」のヘッドマークを掲げた蒸気機関車C11形207号機が客車オハ14-504・オハ14-505と車掌車ヨ8709を牽引し、会場内を往復した。客車2両はかつて急行「はまなす」で使用され、オハ14-505には「ドリームカー」のロゴも残っており、車内では子供たち以上に鉄道ファンの大人たちが盛り上がっている様子だった。SL試乗会の会場付近に一般の来場者も多く集まり、停車中・走行中のSLにカメラを向けていた。

SL「大樹」は8月10日から鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉間(12.4km、片道約35分)で運転開始。2017年度は土休日を中心に98日間運転予定とされている。

SL試乗会も行われ、南栗橋車両管区内を走行した

SL試乗会での車内の様子

SL検修庫の内部

特別企画「SL『大樹』を知ろう! 乗ってみよう!」の様子。子供たちがSLのしくみなどを学び、SL「大樹」の紹介も行われた

東武鉄道70000系と仕様共通化した東京メトロ日比谷線の新型車両13000系。日中時間帯に東武スカイツリーラインを走行した