2016年5月6日より3週間完全限定で公開される劇場アニメ3部作 第2部『亜人-衝突-』の初日舞台あいさつが東京・TOHOシネマズ新宿にて開催され、主人公・永井圭役の宮野真守、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督が登壇した。

左から安藤裕章監督、宮野真守、瀬下寛之総監督

漫画雑誌『good!アフタヌーン』(講談社)にて連載中の同タイトルを原作とした本作品は、決して死なない新人類・亜人と、亜人を追う日本国政府の戦いを描いている。

まず、作品について宮野は、「『亜人』は全3部作ですが、『第1部』から『第3部』にかけて物語の作り方が綿密で、どこまで計算されているのだろう、と圧倒されています。『第2部』は、演じている方も驚かされるくらいの迫力がありました」と率直な感想を寄せた。

瀬下総監督は4月に終了したTVアニメ版との違いについて尋ねられ、「劇場版は没入感、臨場感、スピード感を重視し、TVアニメ版はとにかく状況描写と心理描写を掘り下げています。特にTVアニメ版では永井の説明台詞が多いので、劇場版では省いています」と説明した。

また、『第1部』から『第2部』での永井圭の性格変化について、宮野は「性格が変わったわけではなく、自らが亜人だということを受け入れ、静かに暮らし、生きるための手段を選んでいるというだけですね。でも、見ていて永井圭の印象が変わったのなら成功だと思います」と分析し、瀬下総監督は「人間、開き直ると強いんです。拷問を受けるなどの辛い状況を乗り越え、圭くんは成長しました」と、まるで父親のような表情を見せた。安藤監督も「『第2部』は、早く見ていただきたかった。いつまでも永井圭をクズとは言わせません」と自信満々の様子。

さらに、瀬下総監督と安藤監督がこだわったのが、永井圭と行動をともにする亜人・中野攻に対する永井の舌打ちだという。本作の収録は宮野と、中野役の福山潤の掛け合いをそのまま演技として取り入れており、その中でも宮野の舌打ちは、かなり自然に出てきたという。

そして、中野について瀬下総監督は「『亜人』に登場するキャラクターは全員複雑な事情を持っていますが、中野だけ何もないシンプルなキャラクターです。それを福山潤さんがまっすぐに演じてくれています」と評した。宮野も「福山さんは自転車で収録現場に来たんですよ。汗だくのまま『おはようございますー!』ってタンクトップ姿で現れました(笑)」と笑顔で振り返った。

劇場アニメ3部作 第2部『亜人-衝突-』は5月6日より3週間完全限定で公開。TVアニメ第2期は10月よりスタート。