JR北海道は、今年1月に土砂流出が発生し、現在も一部区間で運転見合せとなっている日高本線の今後の災害対策について発表した。護岸改築などの抜本的な対策を行うとする内容で、費用や工期などは今後検討するとのこと。

日高本線は鵡川~様似間で運転見合わせが続く(写真はイメージ)

日高本線で土砂流出があったのは今年1月8日。低気圧にともなう波浪の影響で海側の盛土が流出したため、大型土のうを積み上げてさらなる流出を防ぐ緊急措置をとった。ただし、当該箇所では過去3度にわたって同様の土砂流出が生じていることから、JR北海道は現状のまま復旧工事を行っても効果が薄いと判断。鉄道総合技術研究所に対策工事についてのコンサルティングを依頼していた。

今回の発表によれば、同研究所から護岸の大規模な補修・補強と、土砂流入や落石を防ぐための防護設備の整備が必要だとの調査報告が提出されたという。これを踏まえてJR北海道は、護岸改築(約4.5km)、根固工(約3.3km)、消波ブロック設置(約1.5km)からなる護岸対策と、落石止め修繕(約1.6km)、落石防護網設置(約0.4km)、土砂流竜が懸念される箇所での吹付枠工(約1.1km)といった斜面対策の両面を行う方針を発表した。

運転見合わせにともない、日高本線鵡川~様似間で実施しているバス代行輸送については、当面5月31日までの運行期間延長が決定。全長146kmの日高本線のうち、8割近い116kmの区間が代行輸送となる。

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