JR北海道は4月26日に江差線泉沢~釜谷間で発生した貨物列車の脱線事故に関して、運輸安全委員会の鉄道事故調査報告書が7月25日付で公表されたことを受け、このほど当面の脱線事故防止対策を発表した。

江差線での貨物列車脱線事故を受けての事故防止対策を発表(写真はイメージ)

この事故は、札幌方面へ向かう20両編成の貨物列車の18両目が釜谷駅構内でいったん脱線し、再び軌道上に戻ってそのまま走行したというもの。乗務していた運転士は異常に気づかなかったが、同駅構内の枕木に脱線した跡があり、分岐器も破損していたことから判明した。その後の点検で、貨物列車の車輪などの状況から、18両目が脱線していたと判断された。

鉄道事故調査報告書によると、運輸安全委員会は事故の原因を、貨車の積荷が左右で偏っていたためと推定。このためJR貨物は、従来実施している輪重バランスのチェックや積荷状況の確認に加え、輪重測定装置の導入をめざす考えだという。

また、高速軌道検測車による線路の検査で整備値を超える変位が見つかった場合、1カ月以内に補修することとなっていたが、今後はただちに当該箇所で貨物列車に時速45kmの速度規制を実施し、事故を防ぐとしている。

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