『告白』などのベストセラー作家・湊かなえの同名小説を映画化した『白ゆき姫殺人事件』の初日舞台あいつが29日、東京・丸の内ピカデリー1で開催。主演の井上真央、綾野剛、蓮佛美沙子、菜々緒、貫地谷しほり、原作者の湊かなえ、中村義洋監督が登壇した。

左から、原作者の湊かなえ、中村義洋監督、蓮佛美沙子、井上真央、綾野剛、菜々緒、貫地谷しほり

化粧品会社で働くOL城野美姫(井上真央)が、ある日、美人の同僚・三木典子(菜々緒)殺害の疑惑をかけられ、インターネットやマスコミの過剰な報道により、次第に追い詰められていく。美姫を取り巻く様々な人の証言内容が、いろんな目線で描かれていく点が興味深い。メガホンを取ったのは、『ゴールデンスランバー』(2010年)の中村義洋監督で、Twitterが炎上していく過程などを、斬新なアプローチで映像化した。

舞台あいさつが行われたのが映画公開後ということで、今だから言える内容を全員がつぶやくことに。井上が「地味にヒットしたい。しぶとく長く。いつも(興行)ランキングにいるなって感じで」と、控えめにヒット祈願をすると、本作で映画デビューをした菜々緒は「映画がヒットしなければ、Twitterを止めます! 絶対にヒットするという自信があるので」と堂々宣言。井上は少し慌てながら「え! どうしよう。地味な感じでもいい? でも、1回は1位に行きたいよね?」と言うと、中村監督は「『アナ(と雪の女王)』がね…。でも、そろそろ『白ゆき姫』も!」と、ディズニーつながりを匂わせるコメントをし、会場をうならせた。

蓮佛は「綾野さんは変わった人でした。電話をするシーンで実際に来てくださって、ずっと電話の相手をしてくださった」と、綾野との撮影裏話を披露。綾野は「現場ではずっとつながったままだったから、切ってはダメなのかと思って」と苦笑い。蓮佛は「面白い人だと思って、しゃべっていました」と笑顔で語った。

原作者の湊かなえは「映画がとても面白すぎて、原作者として心地良い敗北感を感じています」と、映画の出来栄えを手放しで絶賛。前評判も高い『白ゆき姫殺人事件』は、公開後も映画の内容さながらに、評価がクチコミで広がっていきそうだ。