女優の井上真央、俳優の綾野剛が、『告白』などで知られる作家・湊かなえ原作の映画『白ゆき姫殺人事件』(2014年春公開)に出演することが14日、明らかになった。

映画『白ゆき姫殺人事件』に出演する井上真央(左)と綾野剛

昨年夏に刊行されたサスペンス長編『白ゆき姫殺人事件』は、『小説すばる』での掲載と並行してWEBで関連資料がアップされるという新たな試みも話題となり、出版前から映画化オファーが殺到。今回、湊かなえ作品としては『告白』(2010年)、『北のカナリアたち』(2012年)に続いて、3作目の映画化が決定した。監督は、『アヒルと鴨のコインロッカー』(2008)、『奇跡のリンゴ』(2013)などを手掛けた中村義洋が務める。

井上が演じるのは、主人公・城野美姫。日の出化粧品の美人社員・三木典子が何者かに殺されたことで、同期入社の城野に疑いの目が向けられる。ワイドショーのプロデューサー・赤星雄治(綾野剛)は、美姫の同僚、同級生、故郷の人々、家族など関係者に取材。それぞれの証言から驚くべき内容が明かされる。過熱報道、ネット炎上、クチコミの衝撃。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも…。

「"つまらない女"と"薄っぺらい男"という、普通断わりそうな役を引き受けてくれた井上真央さん、綾野剛くんに感謝、感謝です」と語る中村監督。それに対し、井上は「『地味でつまらない女』この役は井上さんしかいないと言われたとき、複雑な気持ちと、なんだか不思議な喜び、そして根拠のない自信が湧いてきました」と胸の内を明かし、「これまで味わったことのない恐怖を体感しながら、つまらない女を存分に楽しみたいです」と意気込んでいた。

一方の綾野は、「中村義洋監督作品に参加できる事、とても興奮高揚しています。同時に湊かなえさんの世界観をどこまで体現できるか。不安でスリリングでなりません」とコメント。「虚言と虚構の渦巻く中、彼がみたかったノンフィクションとは? 真実とは? 浅く浅はかな赤星雄治を、中村組スタッフ・キャストと共に深く共犯させて頂きます」とこちらも、気合十分の様子だった。