松たか子と阿部サダヲが結婚詐欺師の夫婦役で初共演する西川美和監督の映画『夢売るふたり』の追加キャストが21日、発表された。主演のふたりが目論む結婚詐欺に"騙される女たち"として5人の女優、田中麗奈、鈴木砂羽、木村多江、安藤玉恵、江原由夏が出演する。

左から鈴木砂羽、田中麗奈、木村多江 (C)2012「夢売るふたり」製作委員会

『ゆれる』(2006年)『ディア・ドクター』(2009年)と人間の深淵を鋭い洞察力で描写してきた西川美和監督最新作となる本作は、東京の片隅で小料理屋を営んでいたが火事によってすべてを失った里子(松たか子)と貫也(阿部サダヲ)の夫婦の物語。夢を諦めきれないふたりは、再出発に必要な金のために結婚詐欺に手を染めるが、やがて嘘の繰り返しは、騙した女性、夫婦と両者の人生を大きく狂わせてゆく。女性たちが抱える孤独を探し出す妻、そこに入り込んで詐欺を実行する夫。夢のために併走し、女性たちに偽りの夢を売る夫婦の切ない愛が描かれる。西川監督は、今回も自らの原案をもとにオリジナルの脚本を執筆している。

「西川監督の作品に出演できる喜びと恐怖でいっぱいでした。以前からご一緒したかったので、お話を頂いた時はとても嬉かった半面、参加する事に色んな意味で重みを感じました」と西川作品への出演に少なからずプレッシャーを感じていたという田中は、出版社勤務31歳のOLを演じる。阿部との初共演を「雰囲気が柔らかい方でびっくり。作品の中では見事に騙されてしまいましたけど」と振り返り、映画のラストについては「"夢売るふたり"というタイトルには良い意味で裏切られました」と意味深な発言も。

不倫を終わらせた食品メーカー勤めのOLを演じる鈴木砂羽は「細やかな演出は勉強になり、大変痺れました。そして西川監督のいい女ぶりにも痺れました」、そしてハローワークに勤務する一児の母役に挑んだ木村多江も「西川監督とお互い20代で出会い、またご一緒したいという思いが現実になりました」と、それぞれに西川作品に出演する喜びを語った。

ソープ嬢という難役を任された安藤玉恵は、モデルとなった女性に会うことができ、実際に指導を受けたという。「ソープランドで助監督さんをお客さんにして実際に練習したこと。衝撃的だったので、これが一番記憶に残っています。深くて難しい役でした」と撮影を振り返った。毎日ウエイトリフティングトレーニング漬けの4カ月であり、「とにかく無我夢中でした!!ぜひ!ひとみのウエイトリフティングを見てください!!」とアピールした江原由夏は、オリンピックを目指して日々練習を繰り返すが、生き方に迷いを感じる孤独なウエイトリフティング選手を演じる。

そして、この5人の女性を騙す男、妻・里子と結婚詐欺をはたらく夫・貫也を演じる阿部は、「自分が5人の女性たちを騙す役をやらせて頂きましたが、本当に皆さんビックリする程リアルで"騙そう"とする芝居は必要ありませんでした」と賞賛。「田中麗奈さんとは東京の色んな所をデートさせてもらいましたけど凄い結末に……」とこちらも結末が気になる発言を残した。映画『夢売るふたり』は今秋より全国ロードショー。配給はアスミック・エース。

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