子どもの頃はあまり興味がなかったのですが、大人になってから好きになった漫画のジャンルが、「ギャンブル」です。
自分でやるのも面白いのでしょうけど、知略の限りを尽くして行われる心理戦や駆け引きの面白さは、やはり漫画で読むのが一番楽しめますよね。
今回は電子貸本サービス「Renta!」から、そんな面白ギャンブル漫画をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
賭博黙示録カイジ
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『賭博黙示録カイジ』 |
昔から高い人気を誇り、最近では実写映画化もされた超有名作品なので、紹介するのも今さら感があるのですが、しかしまだ読んだことのない人もおられるでしょうし、何より"『Renta!』で福本作品が読める"ということを周知するために、あえて取り上げたいと思います。
本作の主人公・伊藤開司(カイジ)は、上京して自堕落な生活を過ごしている若者。ある日、かつて自分が保証人になっていた後輩の借金を背負ってしまったカイジは、金融業者の遠藤に誘われるまま、一攫千金のチャンスが与えられるという豪華客船・エスポワール号に乗り込むことに。そこでカイジを待っていたのは、生き残りを賭けた過酷なギャンブルだったのでした――。
「ギャンブル」と聞いてパッと思いつくのは麻雀や競馬、パチンコあたりかと思いますが、この「カイジ」では作者・福本氏の考案したオリジナルのギャンブルが多数登場し、これがどれも面白そう!
たとえばカイジが最初にやらされることになる「限定ジャンケン」は、「グー」「チョキ」「パー」が描かれたカードをそれぞれ4枚ずつ所持し、他の参加者とカードを見せ合ってジャンケンしていくというギャンブル。これだけ聞くと単純に思えますが、その他の細かいルールに加え、"上がり"になるための条件が「制限時間内にカードを使い切り、かつ星(勝つと相手から1つ奪える)を3つ以上所持しておくこと」というもので、これが意外と難しいのです。
「カイジ」に登場するギャンブルは全部こんな感じで、最初は単純に思えても、話が進んでいくにつれその奥の深さが見えてくるものばかり。つねに読者の想定の上をいく作者のしかけには、まるで良質のミステリーを読んでいて綺麗に騙されたときにも似た快感があるはずです。
また、物語にしばしば登場する人生訓の熱さも見逃せません。かなり過激なことを言っているようで、その実、世の中の真理をえぐり出した言葉は、カイジのように自堕落に生きている人にとってはナイフのごとく突き刺さってくることでしょう。
絵柄が独特だからって躊躇しているのはもったいない! まだ読んだことがないのなら、今すぐRenta!でレンタルすべき最高の漫画です。
兎 野性の闘牌
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『兎 野性の闘牌』 |
ギャンブル漫画といえばやっぱり麻雀ですよね! ……と盛り上げたところで何なんですが、実は僕、麻雀がほとんどわかりません……。
でもご安心ください。面白い麻雀漫画は、麻雀を知らなくても楽しむことができるのです。これは別に麻雀に限らず、競馬でも競輪でも、あるいは囲碁でも将棋でも同じこと。もちろんルールを知っていればより面白いはずですが、ルールを知らなくても雰囲気やストーリーで読者を楽しませるのが、漫画家の腕の見せ所ですよね。
ということで「兎 野性の闘牌」ですが、これは高校1年の俊が代打ち集団「ZOO」に入団してからの活躍を描いた麻雀漫画。11人いるZOOのメンバーは、皆それぞれ「ネコ」や「ジャッカル」「キツネ」といった動物になぞらえたコードネームを持っており、その動物の特徴を模した打ち方を得意としているのです。
たとえば俊のコードネームは「兎」で、能力は"危険を察知する"こと。
ほら、何だかこう、麻雀云々は抜きにしても、少年時代の中二心をくすぐられる設定じゃないですか! こういうの大好きです僕。
登場人物も高校生が多いですし、普通の麻雀漫画とは少し違った雰囲気を楽しんでみては?
むこうぶち
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『むこうぶち』 |
最後は、これぞ麻雀漫画! と自信を持ってお薦めする『むこうぶち』。
舞台となるのは1980年代の東京。1980年代といえばちょうどバブルの真っ盛りであり、それ故に麻雀のレートも高騰した時代だったといいます。
そんな狂気に取り憑かれた時代で「人鬼」と呼ばれた伝説の強者、「傀」の活躍を描いたのが本作なのですが、この傀という男はとにかく冷酷無比で、鬼のように麻雀が強いこと以外は一切が謎という正体不明なところが何とも魅力的!
……実際にいたらちょっと避けてしまいそうなタイプですが、こうして漫画で見るとかっこいいんですよね。やっぱり確かな実力を持った一匹狼ってやつに、男は憧れてしまうのかもしれません。
そんな傀を中心に、高レート麻雀が巻き起こす様々な人間ドラマが、一話完結、あるいは数話完結の短編で繰り広げられる「むこうぶち」。ひりつくような駆け引きを肌で感じたい方はぜひ!
