日本は言わずと知れた漫画大国であり、これまでにそれこそ星の数ほどの漫画が発売されているわけですが、やはり何だかんだいっても注目されるのは、現在リアルタイムで連載が進行している人気作品ですよね。

しかし、当然ですが漫画界には長い歴史と積み重ねがあるわけで、何十年も前に描かれた漫画が現代の作品に劣っているかというと決してそんなことはありません。むしろ、今とは違う新鮮さ、魅力を備えた名作が多いのです。

ネットで手軽に電子書籍として漫画をレンタルできる電子貸本「Renta!」では、そうした古典的名作も多数取りそろえており、わざわざ本屋で探すこともなくサクッとワンクリックで読むことができます。この手軽さこそが、電子書籍の真骨頂ですよね。

そこで、今回は「Renta!」から、ぼくがぜひ現代の若者の皆さんにお薦めしたい「古典的名作漫画」をいくつかチョイスしてご紹介したいと思います。

オルフェウスの窓

『オルフェウスの窓』(フェアベル刊)

『ベルサイユのばら』で知られる池田理代子による少女漫画の傑作。言うまでもなく超有名作品なのですが、描かれたのが70年代であることを考えると、「タイトルは知ってたけど読んだことはない」という方も案外多いのではないかなと思います。

ならば、今すぐ読むことを強くお勧めします。断言してもいいですが、Renta!を利用していてこの作品を(未読であれば)読まないという選択肢はありません

今風ではない絵柄がちょっと……という方がおられるかもしれませんが、そんなのは些細な問題です。というよりも、絵柄はむしろ本作の魅力の一つなのです。70年代の少女漫画らしい華やかな絵柄と、池田理代子ならではの気品あるセリフ回しは、最初は違和感を覚えるかもしれませんが、すぐに気にならなくなります。逆にこれじゃないとダメだ、とまで思うようになります。これはもう、ぼくが辿った道なので間違いないです。

っと、内容の解説をしないままアツく語りすぎてしまいました。

物語の舞台は20世紀初頭のヨーロッパ。ドイツはレーゲンスブルクの音楽学校で出会った3人の少年、ユリウス、イザーク、クラウスを中心として様々な出来事が描かれる長編作品となっています。

タイトルにもなっているオルフェウスの窓とは、このレーゲンスブルクの聖ゼバスチアン教会附属音楽学校にあるいわく付きの窓のこと。この窓に立った男性が下を見下ろしたとき、最初に目に入った女性と恋に落ちるという言い伝えが同校にはあり、そして転入したばかりのユリウスは、別の日に同級生のイザークと、そして上級生のクラウスを出会ってしまうのでした。

……と書くと、「男3人の恋愛ものなの?」と思われるかもしれませんが、そういうわけではないです。実は先ほど「少年」と書いたのはちょっと間違っていて、ユリウスだけは「男の子のふりをして男子校に転入してきた女の子」なのです。さあ、ワクワクしてきたでしょう!?

また、この物語が何よりも魅力的なのは、ユリウス、イザーク、クラウスという3人が音楽学校の仲間同士でありながら、それぞれ異なった境遇で生き、異なった運命を背負っているところにあります。

たとえばユリウスは由緒ある貴族の一員でありながら、家庭内に多くの問題を抱えており、さらには財産絡みの不穏な事件に次々と巻き込まれていくことになります。一方で、イザークは天才的なピアノの腕前を持ちながらも、貧しさ故に奨学金で学校に通う真面目な苦学生で、お金持ちのライバルと激しく対立していくことになるのです。

こうした一人ひとりのストーリーが濃密に絡み合い、時には交錯しながら、読者の予想を超えた展開へと突き進んでいくことになります。

ぼくも最初はオルフェウスの窓の言い伝えを読んで、「恋愛ものなのかな~」と軽く考えていたのですが、とんでもない!

恋愛はもちろんですが、サスペンスの要素あり、実際の西洋史を織り込んだ歴史漫画の要素ありと、とても一言ではカテゴライズできないすごい作品なのです。

池田理代子の圧倒的な画力、演出力、ストーリーテリング力などが存分に味わえる珠玉の名作。もう一度言いますが、これを読まない手はないです。

サバイバル

『サバイバル』(リイド社刊)

さいとう・たかをという作家は、とにかく『ゴルゴ13』があまりにも有名すぎてそれしか知らないという人もけっこういるみたいなのですが、そんな人にこそ読んでもらいたい作品がこの「サバイバル」。

簡単にいうと、大地震で地球の文明が崩れ去った世界で一人生き抜くサトル少年のサバイバル生活を描いた漫画なのですが、特筆すべきはその圧倒的なリアリティと描写力。

ぼくはサバイバル術には詳しくないので本当のところはわかりませんが、サトル少年がとる思考や行動の一つひとつには、読者を有無を言わせず納得させるだけの説得力があるのです。

また、1ページ目からいきなり地球が崩壊し、洞窟に閉じ込められた状態でスタートするスピーディーな展開も素晴らしい! 突然の出来事にわけもわからず右往左往するサトル少年の姿に、読者は思わず自分自身を重ねて見てしまうことでしょう。

その後はサトル少年のサバイバル力を生かした生存への戦いが始まるわけですが、とにかく最後まで緊張感があり、まったく飽きることのない名作と言えるでしょう。

俺の空

『俺の空』(サード・ライン刊)

「サラリーマン金太郎」などで知られる本宮ひろ志による名作。ラーメン屋の方ではありません。

日本最大の財閥である安田グループの御曹司、安田一平が「伴侶を見つける」ことを目的に旅に出るという物語で、その道中で多くの人と出会い、成長していく様を描いています。

ところで本宮ひろ志作品は、ぼくのイメージではとにかく熱い主人公が大活躍するというイメージがあるのですが、本作もその例に漏れず、主人公の一平がまぁとにかく熱い熱い!

それでいて見た目や性格は男らしく、誰からも好かれ、頭脳明晰で度胸もあるというのだから、ほんとにもう、パーフェクトですよね……。

とはいえ、そんな一平も旅の目的である伴侶探しにおいてはなかなか思い通りにいかないことも多く、普通の人のように悩んだり、ときには挫折することもあります。そんな人間くさい部分が、読者を惹きつけてやまない一平の魅力なのかもしれません。

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