既に投資を経験している人はどんな投資信託(=投信)を選ぶといいのでしょうか?

投資をする際に利用する商品で代表的なのは株式と債券。実際、日本株式を持っている人、個人向け国債や中期国債などを持っている人など、いらっしゃることでしょう。

たとえば、あなたが日本株を持っているとしましょう。日本株は2008年7月時点では、あまり芳しい動きをしていません。景気の先行き不透明を織り込んで、どちらかという下げ基調な動きです。そんななか、人気なのが外国債券に投資する投信です。

そもそも、日本株と外国債券は逆の動きをしがちといわれています。日本株が上げ基調のときは、外国人が海外からお金をもってきて、日本株に投資していることが多いです。たくさんのお金が投資されれば、ますます株価は上がっていくというわけです。しかし、マーケットというのは往々にして、過熱しすぎて行き過ぎた価格をつけてしまいます。そのため何かをきっかけに、下落あるいは暴落という状況に陥ります。

すると、日本株に投資されていた海外のお金は一斉に引き上げられ、そのお金は待機資金として、その国(つまり外国)の債券に投資されます。つまり、外国債券にお金が集まり、債券価格が上がるわけです。

そう考えると、日本株を持っている人は外国債券も持っていれば、日本株が下がっても外国債券が上がる、外国債券が下がっても日本株が上がる、というシーソー関係で、バランスをとれるわけです。もし、これが日本株だけに投資していれば、日本株が暴落すれば、手持ち資金を一気に失ってしまいます。半々にしていれば、傷も浅いどころか、常にどちらかが儲かっているので、結果として、常に収支はプラスになるかもしれません。

というわけで、日本株を持っている人が投信を購入するなら、外国債券型投信を購入するのが資産全体のバランスを考えたときは、ベターといえます。つまり、自分が持っていない投資対象や商品に投資する投信を選ぶように心掛けるといいというわけです。

同じような発想で、個人向け国債や中期国債など日本債券を所有している人は、たとえば、外国株式型投信を購入すると、自分の資産でない投資対象部分を持てて、分散効果があります。

また、日本株も外国株も持っているという人は外国債券型投信あるいは、最近流行りの不動産に投資する投信、コモディティ(商品)に投資する投信などを検討するのもよいかもしれません。 

投信はあらゆる分野に投資するラインナップが揃っています。投信を購入しようと思ったら、今、自分が保有している資産で足りない投資対象は何かを考えて、そこを補完するような商品を選ぶようにしましょう。