韓国ではもともと日本のマンガや映画、音楽などの、いわゆる大衆文化をテレビや映画館で公開したり出版したりすることが禁じられていた。しかし、1998年から政府の「日本大衆文化開放」政策により、段階的に開放されてきた。

現在、日本大衆文化開放は第4次まで進められた状態だ。たとえばラジオで日本語の歌詞の音楽を流したり、テレビでバラエティ関連番組などを放映することなどはいまだ禁じられているが、以前とは比べ物にならないほど、多くの日本のコンテンツが韓国市場に入り込んできている。

そんな政策により活況を見せているのが、日本のマンガだ。韓国でも大変な人気で、たくさんの作品が翻訳出版されているほか、書店でも積極的に配置している。しかしあらゆる日本マンガを網羅した専門店というのはない状態だった。そこに最近、日本マンガを充実させたマンガ専門店がオープンし話題を呼んでいる。

あらゆるマンガを網羅した「Comic Cozzle」

「Comic Cozzle」は、韓国の出版社であるハクサン文化社が経営するマンガ専門店だ。2007年3月末にオープンしたばかりだが、韓国作家によるマンガはもちろん、日本マンガの翻訳本はほぼすべて網羅しているということで、マンガファンから注目を浴びている。

Comic Cozzle店舗。窓が本の形をしており、喫茶店も併設しているので大変目立っている