場所はソウル市内の住宅街で学生街でもある、地下鉄7号線の上道(サンド)駅付近。ちょっとした商店街がある程度の小さな街なので、黄色を基調とした店舗は大変目立っている。それにしてもなぜ人の多い繁華街ではなく、住宅街に店舗を作ったのだろうか。

「ハクサン文化社の自社ビル内に店舗を作ったというのが大きな理由です。それにハクサン文化社としてもこういった店舗は初めてですので、まずは拠点作りをということで試験運用的な一面もあります」とは、Comic Cozzleマネージャーの野田真人さんだ。

日本の大手書店に20年以上勤務したという野田さんは、その豊富な経験を認められ、オープン以来Comic Cozzleの運営を任されている。ハクサン文化社社長とは2006年に日本で出会った。Comic Cozzle開店を目指しての準備中、ハクサン文化社の社長が日本に何度かベンチマーキングしに来た際、野田さんが魅力的な店舗作りについて説明をしたことがきっかけで、マネージャーとして採用されることとなったのだという。

Comic Cozzleは1階がキャラクターグッズや雑誌などの販売スペースとカフェ、2階がマンガ本の販売スペースとなっている。野田さんの意見が大いに反映された店内は、まるで日本の書店にいるような雰囲気が感じられる。韓国の書店では多くの場合、棚にマンガ本が並べてあるだけであるのとは逆に、ポップやポスター、サイン色紙などがあちこちに飾られていて大変華やかなのだ。

キャラクターグッズの販売コーナー。今後はフィギュアも充実させていく予定だという

マンガを買い込んだお客さんが一息ついたり、漫画家と編集者の打ち合わせの場としても利用されるカフェ

単に本を平積みするだけでなく、売れ筋ランキングコーナーを作ったり、季節やマンガの主題に合わせた装飾を施すなどして、今おすすめの本や最新刊がどれなのか一目で判断できるほか、棚が低めなので小さな子どもでも本を取りやすい。BGMには日本のアニメーションソングなどが流されていて楽しい雰囲気だ。

売れ筋のマンガランキング。取材に行った日は、『神の雫』が1位に輝いていた。2位は復刻版が出たばかりの『火の鳥』

ちなみに取材に行った日は、入口正面に夏におすすめのマンガコーナーが設けられていた。ホラーやアウトドアスポーツ関連のマンガが、柳や風鈴、ひまわりなどの装飾とともに飾られており、"夏"を感じられる陳列となっていた。