住宅の広告などで「長期優良住宅」という言葉を見かけたことはないだろうか。日本はこれまで「つくっては壊す」スクラップ&ビルド型の社会で住宅の寿命が短かったが、これからは欧米にならい「いいものを作り、きちんと手入れして長く大切に使う」ストック活用型社会への転換をめざしている。

そうした背景から、「長期優良住宅の普及に関する法律」も施行され、長期優良住宅の数は年々増加。長寿命化が進む中、安心・快適な家に長く住みたいという需要も高まり、注目を集めている。

マイナビニュース編集部では、住宅購入者と購入検討者へ長期優良住宅に関するアンケートを実施した。回答者のなかには、実際に長期優良住宅を購入したケースも。実際の声を聞きながら、長期優良住宅の購入を検討している人にオススメの住宅ローンを紹介しよう。

そもそも「長期優良住宅」ってどんな家のこと?

長期優良住宅とは、長期にわたり安心・快適に住み続けられるための措置が講じられた優良な住宅として認定を受けた住宅を指す。具体的には下記のような基準をクリアした家のこと。省エネルギー性、耐震性、劣化対策など長期的に住むにあたって必要な住環境が整備されている必要がある。

マイナビニュース編集部が実施したアンケート結果によると、長期優良住宅を知っている人は56.5%と半分以上を占め、認知度は高かった。

さらに、現在住宅の購入を検討していると回答した169人のうち、88.8%と大多数の人が「長期優良住宅を取得したい」と考えていることがわかった。

「取得の必要はない」と考えている人が1人もいないことから、住宅の購入を検討している人は、長期優良住宅にメリットを感じ、関心を持っていることがわかる。

長期優良住宅を選ぶとどんなメリットがあるの?

生涯コストが節約できる

長期優良住宅は注目度の高まりとともに増え続け、平成29年度には、新築一戸建て住宅の約四分の一が長期優良住宅だった。

それでは、長期優良住宅を選ぶメリットはどこにあるのだろうか?

まず、ランニングコスト(光熱費やメンテナンス費等)などをはじめとした生涯コストの節約になることがあげられる。メンテナンスしながら長期優良住宅に住み続けることで、生涯コストが大幅に変わってくる。

各種税金や地震保険料もおトクに!

また、長期優良住宅を選ぶだけで住宅ローン減税や各種税金などの優遇がある。

たとえば、年末ローン残高の1%が10年間、所得税と住民税から控除される「住宅ローン減税」の制度では、控除対象限度額が一般住宅は4000万円なのに対して、長期優良住宅なら5000万円に。固定資産税などマイホーム取得時に必要となる税金に関しても税率の引き下げや減額措置の適用期間延長などが行われ有利だ。加えて、地震保険料でも住宅の耐震・免震性能に応じて割引を受けられることも大きなメリットだ。

アンケート回答者のうち、住宅購入検討者で「長期優良住宅を取得したい」と思う人たちのなかには、

・「耐久性や耐震性が有り、省エネにもなる。メンテナンスもしやすく、結果的にランニングコストが抑えられる。さらに税制面でも優遇されるので良いことづくめ!」(56歳・男性・ソフトウェア・情報処理)

と、長期優良住宅の税制面やコストにおいてのメリットを理解し、購入を希望しているケースも多数見受けられた。

長期優良住宅なら【フラット35】利用でもメリットあり!

マイホーム購入に際して、住宅ローンで【フラット35】を利用する場合、購入する住宅が長期優良住宅であれば、さまざまなメリットがある。

【フラット35】でおトク!
~金利引き下げプランを利用できる~

まず、【フラット35】の金利引き下げプランの適用を受けることが可能。 【フラット35】を利用する場合、長期優良住宅であれば当初10年間、金利が年0.25%引き下げとなる【フラット35】S(金利Aプラン)を利用することができる。

【フラット35】を利用するためには住宅金融支援機構の技術基準を満たした物件であることが必要となるが、【フラット35】Sでは、それに加えて「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」「耐久性・可変性」のいずれか1つの要件を満たすことで一定期間、金利引き下げプランの適用を受けられる。【フラット35】についてさらにくわしく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみよう。

金利引き下げを受けられる【フラット35】S(金利Aプラン)を利用することで、下図の条件の場合、住宅ローン総返済額は約72万円も軽減することができる。

  • ※1融資率とは、建設費・購入価額に対して【フラット35】の借入額の占める割合のこと。
    ※2平成30年4月において借入期間が21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付き金利の場合で、取扱金融機関が提供する最も多い【フラット35】の金利。
    (注)上記の返済額には、融資手数料、物件検査手数料、火災保険料等は含まれず、別途負担となる。また、試算結果の数値は概算。

【フラット35】でおトク!
~中古住宅の物件検査を省略できる~

【フラット35】を利用する際には、住宅金融支援機構の技術基準を満たしていることを確認するために、物件検査を受ける必要があるが、築年数10年以内の中古住宅で、新築時に長期優良住宅の認定を受けているものや新築時に【フラット35】を利用しているものであれば、「【フラット35】中古住宅(築年数10年以内)に関する確認書」を取扱金融機関に提出することで、物件検査の手続きを省略することもできる。

【フラット35】でおトク!
~金利引継特約付き【フラット35】の利用が可能~

さらに、【フラット35】の返済中、長期優良住宅を売却する場合に、その住宅の購入者に【フラット35】のローンとその金利を引き継げる「金利引継特約付き【フラット35】」を利用できることがあげられる。

このプランは、住宅を購入する人、住宅を売却する人、両者にメリットがある。住宅を購入する人は、新規の住宅ローンよりも低い借入金利で返済できる可能性があり、住宅を売却する人も、新規の住宅ローンよりも低い借入金利の場合は、売却時のアピールポイントとなり、スムーズに売却できる可能性がある。このプランの取扱金融機関は限られているので、くわしくはこちらでチェックしてから、利用を検討しよう。

【フラット35】でおトク!
~【フラット50】の利用も可能~

最後に、長期優良住宅を取得する場合のみに利用できる、最長50年返済まで可能な【フラット50】を紹介しよう。

44歳未満なら、36年以上50年以下の期間で借入ができ(完済時年齢は80歳未満)、【フラット50】で住宅ローンを借りれば、返済期間が長くできるので、毎月返済額を抑えることができるのが一番のメリットだ。ただし、返済期間を長くすることはその分利息が増え、総返済額は大きくなる。利用の際は、将来のライフプランに加え、返済が老後まで続くことを想定し、生涯の家計収支を含めて検討した上で利用したい。

まとめ ~長期優良住宅を選べばおトクがいっぱい!~

このように、マイホーム購入の際、住宅性能が優れた長期優良住宅を選ぶことは、生涯コストを節約できるばかりでなく、税制優遇や住宅ローン【フラット35】においても金利引き下げなどのメリットを享受することができる。マイホームを購入する際は、長持ちする住まいづくりを念頭に検討してみてはどうだろうか。

【住宅購入に関するアンケート】
調査時期 : 2018年11月30日
調査対象 : マイナビニュース会員
調査数 : 506人
調査方法 : マイナビニュースインターネット調査

[PR]提供:住宅金融支援機構