ここで再びネタを中断し、「最強ピン芸人 ワンフレーズランキング」というコーナーがはさまれる。陣内が「新語・流行語大賞」にノミネートされた歴代のワンフレーズを挙げていき、「コンビ芸人と比べてピン芸人のほうが多い」ことを紹介。さらに、その結果を受けて「200人に聞いた! 最強ピン芸ワンフレーズTOP7」を発表するという。
第7位はスギちゃんの「ワイルドだろぉ」(10票)、第6位はサンシャイン池崎の「ジャスティス」(12票)、第5位はゆってぃの「ワカチコワカチコ」(13票)、第4位は狩野英孝の「ラーメン つけ麺 僕イケメン」(14票)、第3位はダンディ坂野の「ゲッツ」(20票)、第2位は小島よしおの「そんなの関係ねえ」(24票)、第1位はなかやまきんに君の「パワー」(33票)だった。
「200人」というアンケートの規模は正直寂しいし、各順位の票数も少ない。「なぜ第7位という中途半端な順位まで発表するのか」も番組名の「20連発」から逆算したとしか思えなかった。ピン芸人の魅力や影響力をアピールするための特番だったはずだが、それがこのコーナーで伝わったとは考えづらい。
トリを飾ったのはバカリズムで、シュールかつブラックな清掃員のネタを披露。その後、「重大発表」として『R-1グランプリ2023』の審査員が、昨年同様の陣内智則、バカリズム、小籔千豊、ハリウッドザコシショウ、マヂカルラブリー・野田クリスタルであることが明かされた。できれば『M-1グランプリ』や『キングオブコント』の松本人志に匹敵するような超大物をサプライズで発表したいところではないか。その適任者を見つけられないところに、『R-1グランプリ』の難しさが表れている。
最後に、ファイナリストの顔写真と芸名のみを4秒程度映して番組はあっさり終了。例えば、ファイナリストのYes!アキト、寺田寛明、ラパルフェ・都留拓也、サツマカワRPG、カベポスター・永見大吾、田津原理音、コットン・きょんの「過去ネタを見せて本番の期待感を高める」という選択肢は、鮮度の問題などからないのだろうのか。
■結局『R-1』王者は1人のみ
あらためて振り返ると、ネタを披露したのは、陣内智則、友近、おいでやす小田、ゆりやんレトリィバァ、ヒコロヒー、お見送り芸人しんいち、バカリズムの7組のみで、「最強ピンネタ20連発SP」と掲げるのは苦しいところがあった。
しかも、この中で『R-1グランプリ』王者は、お見送り芸人しんいちのみ。ここに「R-1は夢がない」と言われる理由が潜んでいるのではないか。いわゆる平場ならともかく「ピン芸人のネタ番組でも歴代王者が出演しない」という現実に彼らの苦しさが表れていた。ならば、ガチンコの真剣勝負とはいえお笑い番組だけに、制作サイドが「R-1は夢がない」を逆手にとった突き抜けた自虐ネタで笑いを取りに行ってもいいのではないか。
当番組の出演者を『R-1グランプリ』での実績よりネタの面白さで選び、今年のファイナリストもほぼ紹介しないなど、その番宣色の薄さに笑いへの情熱と自負を持つ在阪局の意地がうかがえた。来たる『R-1グランプリ2023』の本番では、ピン芸人たちだけでなく、制作サイドも大胆かつ泥くさく笑いを取りに行く姿勢を見せてほしい。
■次の“贔屓”は――ザワつく、ミラクル9 、Qさま!!がコラボ『テレ朝人気クイズSP』
今週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、24日に放送されるテレビ朝日系バラエティ特番『テレ朝人気クイズに全部出ちゃいますSP』(18:50~)。
テレビ朝日が24~26日のゴールデン帯に8番組をコラボさせた3夜連続企画『コラボしまくり!ザワつく金土日!』を放送する。その第1弾が『ザワつく!金曜日』『くりぃむクイズ ミラクル9』『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』がコラボするこの番組。
各番組のMCとレギュラーが、それぞれの名物クイズに挑む対抗戦が行われるという。ひいては、テレ朝の3夜連続コラボそのものについても掘り下げていきたい。
