元国税局職員さんきゅう倉田です。好きなスキルは「確定申告書の作成」です。

フリーランス強化月間と銘打って、フリーランスの良さや会社員との違いを書いています。その第4回。これからフリーランスになる方、フリーランスになったばかりの赤ちゃんフリーランス、会社員のときよりは給与が上がったけど不安に感じているお悩みフリーランスのために、注意点と必要な知識をまとめて締めたいと思います。

会社員は知らない。フリーランスの基礎知識(1)
会社員は知らない。フリーランスの基礎知識(2)
会社員は知らない。フリーランスの基礎知識(3)

フリーランスの注意点

まず、仕事を相場より安く受けてはいけません。フリーランスの中には、自分は新人だから、能力がまだ低いから、と考えて、単価を著しく下げる方がいます。フリーランスの人たちと会食をすると、1度はその話題になります。みなさん、単価を低く設定する同業者に困惑しているようです。

ただ、それが市場原理であって、当然のこととも言えます。フリーランスの方がとくに懸念しているのは、純粋なフリーランスではなく、学生や主婦のように空き時間で副業的に働く人達です。本業であれば、生活があるので単価を下げすぎることはないのですが、彼らは空き時間の利用やお小遣い欲しさに働くので、単価をいくらでも下げることができます。

あなたにできるのは、自分にしかできない仕事を見つけ、競合する学生や主婦に顧客が流れないよう努めることです。努力や工夫を怠ると、新興勢力にすぐに食べられてしまいます。

常に単価を上げる努力を

継続して受けている仕事も、いつか終わります。仕事がないときに単価を上げることはできないので、たくさんの仕事があるうちに単価を上げる努力をしましょう。

単価が上がるように交渉するのはあなたです。さらに仕事が増えてくれば、単価の低い仕事を減らして、多い仕事だけを継続していくことができます。さらに、新規の仕事は、既に持っている単価の高い仕事を基準に受けることができますので、単価が下がることは滅多にありません。報酬の高さが、あなたの業界での価値を示すひとつの基準になります。

スキルの見える化

あなた自身が把握するため、そして、あなたの取扱説明書として、スキルを見える化しなければ仕事は増えません。前職や資格、過去の実績を名刺やSNSで発信する必要があります。競合が多くいる場合は、他者と差別化できるような掛け算まで示す必要があります。

能力とスキルのアップデートを

あなた自身に成長がないと、フリーランスの仕事は減ってしまいます。最新の情報やアプリケーション、機械・器具の導入は必須です。停滞していると、能力が落ちたわけではないからずっと仕事はあると考えてしまいがちですが、変わらないことが美徳とされるのは老舗の飲食店だけです。怠慢は罪なのです。

確定申告を学ぼう

会社員からフリーランスになると、今までやったことのなかった確定申告を毎年しなければいけません。2月になって慌てて本を買い、なんとなく勉強してパソコンでやってみるか、税務署に行くことになります。

でも、それだと遅い。確定申告の準備は、年内にしなければいけません。

そもそも確定申告は、1年間の収入と経費から所得を計算します。さらに、その所得から様々な控除を引いて、所得税を確定させる作業です。

  • 確定申告を学ぼう

計算した所得が多ければ、その分所得税が増えてしまいます。事業を拡張しようと機械設備の導入を迷っている場合、所得の多い年に購入するほうが良いわけです。来年の所得がどうなるか分かりませんから、11月くらいにその時点での収入と経費を計算して、利益が大きく出そうなら、機械だけではなく消耗品を買ったり、交際費を使ったりして、所得を圧縮することになります。

だから、1月や2月になって領収書やレシートをまとめても後のカーニバル。税務署がずっと前からポスターや封筒に書いている「お早めに」意識するようにしましょう。

全4回に渡って、フリーランスの基礎知識をまとめました。これから、会社を辞めて独り立ちするすべてのみなさんのお役に立つことを願います。

さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。ツイッターは こちら

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