元国税局職員さんきゅう倉田です。好きなフリーランスの良いところは「経費が認められる」です。

今月は“フリーランス強化月間”です。全4回にわたってフリーランスとして知るべき情報と知識を伝えています。今回は第3回。フリーランスの魅力を余すことあり解説します。

会社員は知らない。フリーランスの基礎知識(1)
会社員は知らない。フリーランスの基礎知識(2)

フリーランスの長所は、短所と表裏一体

すべての会社員に、フリーランスになることを勧めるか、独立を勧めるかと問われれば、ゆめゆめそんなことはないのですが、個人的には、国家公務員を辞めて、個人事業者として芸人になって良かったなと思っています。

本人の働き方や動き次第ですが、収入を大きく増やす可能性があり、未知の人々との出会いがあるのが個人事業者です。あなたが求めれば、刺激的な日々を送ることができます。「長所と短所は紙一重」とDIOも言っていましたが(ジョジョの奇妙な冒険第三部をお読みください)、フリーランスとして働いているとそう感じることが多々あります。前回、会社員と比較して不利な部分を解説しましたが、これらはやり方によっては、フリーランスの長所となります。

働く時間が自由

取引先との約束がなければ、好きな時間から働くことができます。オフィスも自宅から近い場所を自由に選ぶことができるので、満員電車に揺られることもほとんどありません。前日に飲みすぎて体調が悪ければ、仕事をせずに寝ていても誰も咎めない。好きなときに働き、好きなときに休むことができるのがフリーランスの魅力の一つです。ぼくのようなぐうたらに向いています。

仕事を早く終えれば時給が上がる

頑張れば頑張るほど、お金になって返ってくるのがフリーランスの魅力です。集中して仕事を早く終えれば、1時間あたりの報酬は上がります。また、技術の習得によっても効率よく稼げるようになります。このマイナビニュースの連載が始まった1年半ほど前は、記事1つに10時間ほどかかっていました。

今は、ライティング技術の向上とテーマを考えるための情報の蓄積により、シャアザクくらいのスピードが出せるようになっています。努力と成長がすぐにお金になって返ってくるのがフリーランスです。

取引相手を選ぶことができる

一度取引をして入金が遅れた、打ち合わせの段階で値切ってきた、フリーランスを兵隊のように扱う、そんな相手とは取引をしないという選択もあります。会社に属していれば、一人では決められない場合が多々ありますが、フリーランスのあなたはいつだって独断で決定することができます。

  • 取引相手を選ぶことができる

やりたい仕事だけ受けることができる

フリーランスとして仕事を増やそうと思ったら、様々な人と出会うか、窓口を多く広く取る必要があります。そうすると、好きではない仕事や著しく単価の低い仕事を持ちかけられることがあります。そんな場合は断るか、条件をすり合わせることができます。

収入を増やしやすい

会社員が昇給や昇級以外で給与を上げるのは難しいですが、フリーランスは簡単に収入を増やすことができます。新規の仕事を受けるか単価を上げるかのどちらかですが、単価を上げるのは交渉が必要なので、あなたにスキルが有るのなら新規の仕事を得るほうが容易です。

自分の価値を自分で決めることができる

あなたの1時間の値段を、あなた自身が決めることができるのもフリーランスの魅力です。多くの場合、会社はあなたの実力を分かっていなくて、正しく評価してくれません。しかし、フリーランスになれば、あなたのことをあなた自身が評価して価値を決めることができます。 取引相手の提示額が低いと思えば、断るか交渉することができます。移動時間や成約の見込みのない仕事の打ち合わせにも、価値あるあなたの時間が消費されると考えると、無駄のない仕事ができるようになります。もちろん、あなたの設定した金額が、相場と合わなければ、経済取引は行われません。

フリーランスの魅力を理解してもらったところで、次回は心構えや注意点を解説します。

さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。ツイッターは こちら

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