元国税局職員 さんきゅう倉田です。好きな決済は「電子マネー」です。

10月から、キャッシュレス・消費者還元事業が始まります。キャッシュレスを導入するお店に補助、キャッシュレスで決済をした客にポイントや値引きで還元があります。

還元は国が予算を組んでいます。その還元率は中小のお店で5%、大手のフランチャイズで2%です。財源は税金ですから、こうなると現金で支払う人が損をします。この機会に、お店も客も喜ぶ、キャッシュレス決済を利用して、限界まで還元を受けましょう。

ぼくとキャッシュレス

人に使え使えと言いながら、ぼくは自分のキャッシュレス事情について、詳らかにしていませんでした。基本的には、現金を使いません。ぼくは、コンビニのATMを一度も利用したことがありませんし、今年になって銀行のATMを利用したのは4回です。

クレジットカードと電子マネーで、ほとんどの支払いを済ませています。しかし、それだけでは、この大キャッシュレス時代を生き残れないかもしれないと考えました。やはり、QRコード決済を試してみるべきだと。

そこで、Twitterでフォロワーの使っているQRコード決済についてのアンケートをとり、最も利用者の多かったPayPayだけで1週間、生活をしてみることにしました。

1週間のPayPay生活

PayPayを使うために、PayPayアプリをスマホにインストールします。その後、銀行口座と紐付けて、スマホですぐにチャージできるように設定します。

アプリ内では、近隣のPayPayが使用できるお店を検索できます。ただ、飲食店、マッサージ店、店舗はないTUTAYA本社などが混在して表示されます。このあたりは、改善の余地がありそうです。位置は分かるけれど、店舗名が表示されないバグもあって、キャンペーンで100億円を配る前に、エンジニアやコーダーに資金を使ってほしいなと、何度も思いました。

会社の偉い人は、自分で使っていないんでしょうか。不便です。

[PayPay生活1日目]

初のPayPay決済は昼食でした。女性を誘って両国へ行き、対応店舗を検索します。「ランチ」を押すと、日曜のランチタイムにやっているお店が表示されるようになっています。大手チェーンお店ばかりが表示されます。ぼくはおじさんなので、そういうお店で食事をすることはほとんどありません。

ただ、いくつか未知の個人商店があり、そのうちのひとつで、海鮮丼を食べることにしました。値段以上の旨さに、古来より舌にあると言われる鼓を打ちました。PayPayを使っていなければ、利用することのなかったお店です。新しい店を知る良い機会になりました。

レジで、「PayPayで支払います」と伝え、レジに置いてあったQRコードを読み込んで、金額を入力して決済し、店員さんにスマホの画面を提示します。決済が完了すると、涼し気な高音で「PayPay」と音声がしました。

[PayPay生活1日目②]

夜は、コンビニで使ってみることにしました。アプリで検索すると、近隣のスーパーでは使えないけれど、ほとんどのコンビ二で使えるようです。

自宅の近くにはセブンイレブンとローソンがあります。今回はセブンイレブン。

サラダとおにぎりを取り、レジに持っていって「PayPayで」と言うと、店員さんがバーコードリーダーをぼくの方へ、にゅっと伸ばしてきました。

昼間の飲食店と異なり、自分のスマホの画面をレジで読み取ってもらう方式のようです。金額の入力がないので、こちらの方式の方が、昼食をとったお店の方式より早く決済できます。通常であれば3%のところ、約10%のポイントが貯まりました。どうやら、セブンイレブンでは、何かしらのキャンペーンをしていたようです。

1日使ってみて思ったのは、現金より決済が早く、ポイントは電子マネーより溜まりやすい、使える場所が少ないので今後の拡大に期待したい、アプリのバグを修正してほしい、といったところでしょうか。

残り6日。PayPayだけで不自由なく生活できるのか。次回に続きます。

さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。

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