水谷:ちなみに、今お住まいの区のホームページはご覧になったことありますか?

鈴木:ないですないです。

水谷:ではこの機会に見てみましょう。実は、子育てする上での給付金とか助成金ってけっこう用意されてるんですよ。でもそれも調べないと教えてもらえないっていう。

鈴木:またRPGシステムですね。

水谷:そうなんです。自治体によって違いがあるんですけど、例えばお子様用にチャイルドシートを購入した際に、その補助金が出る制度があったりとか、お子様に関わる医療費の負担についても一様ではなかったりするんです。

  • 実際にさまざまな自治体のホームページをチェックしてみることに

鈴木:(HPを見ながら)金銭的支援、保育サービス、出産と育児に関する助成・給付……。まさにこれこそ欲している情報ですよ。ホームページ上でも金色の枠で文字を囲むとかしてほしいですよね。

水谷:定期的にこういったホームページなどから情報を集める習慣をつけておくといいかもしれませんね。たまに郵便物の中に広報紙のようなものが入っていることもあるじゃないですか。ああいったものにもそのあたりの情報が書いていることがあるんですよ。

鈴木:たしかに、ほとんどちゃんと読んだことなかったです。

水谷:今はアプリでも情報を集められますからね。スマホから各自治体の広報紙が読めたり、「子ども」「福祉」「イベント」などなど、行政の発信している情報の中から自分が興味のあるお知らせだけ届くようにカスタマイズできたりもしますよ。こういったものを活用すれば、奥様が現在住まれている地域の情報にもすぐアクセスできますしね。情報交換ができるパパ友ママ友みたいな存在がいるとさらにいいかもしれないですね。

鈴木:今のところそういう人は周りに全然いないですからね。むしろ僕が周りに教えていきますよ。

水谷:ぜひ! 児童手当は貯金されているんですか?

鈴木:そうですね。奥さんが管理してます。僕の手元には絶対に回ってこないように。

水谷:これからはお子様の教育資金もかかってきますからね。よく“子ども1人あたりの教育費は1,000万円以上”なんて言いますけども。

鈴木:一口馬主になるしかないですかねこれは。

水谷:と言いますと?

鈴木:誰でも3万円ぐらいから馬主になれるんですよ! 何人かの馬主で一頭の馬に出資するみたいな形で。その馬がレースで勝ったら、賞金が口数に応じて配当されていくっていう。

水谷:なるほど。投資にもそういうやり方があるんですよ。みんなでお金を出しあって同じ株を買うですとか。

鈴木:馬は株と同じってことですか。乗馬ってやっぱり貴族のスポーツですからね。イギリスの競馬場は正装していないと入れないらしいですし。

水谷:一旦、馬から離れましょうか。国から受けられる各種手当をチェックしながら、いわゆる学資保険とか、そのあたりもぜひいろいろ検討してみてください。

鈴木:ありがとうございます。勉強になります。ちなみに、子どもがいる家庭だけ宝くじのレートが変わるみたいな手当はないですかね?

水谷:残念ながらないですね(笑)。お金の管理は計画的にやっていきましょう。とはいえ教育資金に関しては、進学など特にお金がかかるタイミングは今の時点でわかっていることですから、計画は立てやすいほうだと思いますよ。

鈴木:でも突然「留学したい」とか言い出す可能性もあるじゃないですか。来年から大学かぁと思ってたらいきなり「カナダ行きたいんだけど」みたいな。

水谷:その可能性はゼロではないですね。

鈴木:カナダ手当みたいなのはないんですか?

水谷:それも残念ながらありません(笑)。


今回はあくまでも鈴木もぐら氏のケースを紹介したが、各家庭の状況により受け取れる手当にもさまざまなパターンが出てくることをお忘れなく。

まずは自身の所得などをしっかり把握し、薬を購入したり医者にかかったりした際は領収書を保管しておき、各自治体が発信している情報にアンテナをしっかり張っておく。この点を意識するだけで、申請すれば受け取れる手当を見逃さずに済む可能性はグッと上がるはずだ。