今日は飯田橋に行ってみた。JRと地下鉄が4線も入れ込んでおり、駅前の五叉路には歩道橋と首都高が架かっている。外堀を挟んで西側は神楽坂だ。学校やオフィスも密集しており、ランチに困ることはないエリア。となるともちろん立ち食いそばもある。
「是れはうまい!! 肉そば」
今回は「豊しま」という店をチョイス。星型に広がった五叉路の北側すぐ、目白通り沿いに面した「路麺店」である。駅から物理的には近いが、歩道橋を上がったり下りたりで、結局徒歩3分くらい。「是れはうまい!! 肉そば」の看板が目印。
通りと隔てているのは短い暖簾ひとつ。横一列のカウンターのみの店内で、オールスタンディング。5~6人でいっぱいくらいのスペースか。10時くらいの訪問で人通りは多かったが、相客はひとり。カウンターの向こうにはオヤジさんがひとりで切り盛りしていた。
壁には短冊でメニューが並ぶ。セルフの水をくみつつ、ここはやはりオススメメニューにチャレンジしたい。口頭で「肉玉そば」(税込570円)を注文。メニューの脇には「つり銭のない様にお願いします」の張り紙あり。小銭の釣銭は用意してあるようだが、5,000円札や1万円札は避けよう。
生玉子を絡めていただく
2分くらいで完成。代金引換で支払う。小鍋で煮込まれた豚バラ肉と天かす、ネギに生玉子が落とされている。見た目にも食欲のそそる一杯だ。肉は思ったより甘さ控えめ。天かすの油と肉の脂が合わさって、ツユに深みが出ている。
麺は柔らかめで、つぶした生玉子を絡めて食べるとうまい。ただ、少しボリュームが物足りない気もした。大盛りは税込240円増とかなり強気な価格設定だが、そうなると少し値が張りすぎてしまうか。足りなければいなり寿司やおにぎりを注文した方がいいだろう。
ちなみにメニューには「冷やし肉そば」や「厚肉そば」なんてバリエーションもある。こういう風に何かひとつ看板メニューを持っている店は強い。「あの店のアレを食べに行こう」と思える店だからこそ飯田橋で勝ち残っているのだろう。
筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)
1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。