駅を中心に多数の百貨店が立ち並び、無数の飲食店が大規模な繁華街を形成している街、池袋。今回ご紹介する「君塚」は、東京メトロ丸ノ内線池袋駅C6番出口を上がってすぐの所に構える、24時間営業の店だ。

「なす天そば」(税込400円)。関西風のダシにはうどんが合うかも

関西風好みの期待にも応えてくれる

通りに面して、短冊のメニューがずらりと並ぶ。各種そば・うどんはもちろん、カレーやカツ丼などのご飯もの、セットメニューも充実している。店内の壁にもびっしりとメニューが貼られている。立ち食いスペースは2列のカウンターで、7~8人は入れるだろうか。

この店は口頭で注文して、代金引換システム。「なす天そば」(税込400円)を、"なにわ"で注文してみた。こう言えば関西風のダシに変えてもらうことができる。三重県出身の筆者にとっては、関西風の方が比較的親しみがあるので、このサービスは大変うれしい。

切り込み入りで扇状になったなす天は、半身サイズで甘み十分。衣は厚く、ボリューム満点だ。麺は柔らかめ。透き通った関西風のダシは風味が豊かで、じんわりとやさしい味わい。なんとなくそばを注文してしまったが、これはうどんの方が合うだろう。次回チャレンジしたい。

池袋で午前様になっても、「君塚」は温かく迎えてくれる

豊富なメニュー、選べるダシで多様なニーズに応えつつ、また13~14時の間は「混雑時間を回避してくれたお礼」として玉子が無料になるなど、うれしいサービスもある。何度も通いたくなってしまう、奥深さがある"路麺店"のひとつである。

※記事中の情報は2016年2月取材時のもの

筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。