最近、就寝前のジョギングを日課に取り入れたからか、朝はよく腹が減る。立ち食いそばのメリットのひとつは、早朝営業からの店が多いことだ。もちろん24時間のファストフード店はあるものの、店舗によって味や雰囲気がガラリと変わるのは、ならでは。時間に余裕のある朝に、ぜひおすすめしたい選択肢だ。さて、この日の朝は、超満員の東京メトロ日比谷線に揺られて「銀座」駅で下車。A9出口を上がり、銀座和光の裏手にある「よもだそば」に向かった。第9回では本店の日本橋店を紹介したが、今回は銀座店。立ち食いそばファンならほぼ全員が知っているはずの超有名店で、ちなみになぜか名古屋駅構内にも支店がある。

  • 「ハーフかき揚げカレー丼ハーフかき揚げそばセット」(560円)(写真:マイナビニュース)

    「ハーフかき揚げカレー丼ハーフかき揚げそばセット」(560円)

多種多様なメニューが魅力の一軒

奥に深く、人がすれ違うのにも気を遣う店内はまさにうなぎの寝床状態。ただ、時刻は9時とあってか、先客はいなかった。入口に券売機が2台設置。よもだそばの魅力といえば、その多種多様なメニューだ。グランドメニューひとつとっても「よもぎ天」「ハムカツ」「ニラ天玉」「チーズ」など他店ではなかなか見られないタネが並ぶ。これに加え、週替りの限定メニュー(例えば本日は「厚揚げ天そば チーズ添え」)、丼セット、朝定食にお酒まで何でもござれ。そして忘れてはいけない看板メニューの「自家製インドカレー」。そばつゆをベースにしつつも本格的なスパイシーカレーにはファンも多い。前述の通り、私は腹が減っている。できればセットでがっつりいきたい。選んだのは「ハーフかき揚げカレー丼ハーフかき揚げそばセット」(560円)だ。

香りの良い生蕎麦をペロリと完食

右手のカウンターで食券を出し、オールディーズが流れる店内で水を飲みながら待つこと1分弱。素早く提供された。「ハーフかき揚げ」って、単純にミニサイズのことかと思ったら、本当に真っ二つに割られていて、少し笑った。食欲を駆り立てる暴力的な見た目も最高だ。かき揚げは野菜天ベース。ツユはじんわり染み入る無添加だし。麺も自家製麺の生蕎麦ということで香りが良く、決して色物のそば屋ではないことを物語っている。そしてカレー。ピリリと辛い酸味強めのエスニックカレーに、かき揚げの甘みが絶妙にマッチ。さすがに朝から重すぎるか? とも思ったが、なんのことはなくペロリと完食させていただいた。ごちそうさまでした。

  • 「銀座」駅A9出口を上がり、銀座和光の裏手にある「よもだそば」

こういうお店に出会うたび、近所にあれば毎日通ってメニューを端から順番につぶしていくのになあと、いらぬ妄想をしてしまう。それも銀座で働く大人の特権なのかもしれない。

著者:高山洋介

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に銭湯を紹介する同人誌『東京銭湯』『三重銭湯』『尼崎銭湯』などをこれまでに制作