過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「忘れられない初担当編集さん(4)」です。

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前回の続きになります。

自分も、今の状態が普通ではないだろうことはわかりましたので、ネットなどで相談したり情報を集めたりはしていました。

しかし、人はにわかに信じがたいことを言われると、その事実を受け入れがたい反動から、「言っている人の方に何か問題があるのだろう」と考えることがよくわかりました。正常性バイアスの一種なのかもしれません。

理不尽な目にあって人に相談するような場合には、客観的な証拠がないと証明が難しいことはあると思いました。

ただ、私はこの経験から、信じがたい話を聞いても、なるべく「自分が知らないだけで、そういうことがあるのかもしれない」と考えるようにしています。

(つづく)