前回の記事では年会費無料または実質無料の高還元率カードを紹介したが、今回はゴールドカードの特典を利用できるうえに、高い還元率も得られる3枚のカードを紹介したい。

■最高1.5%還元でポイント無期限有効の「エポスゴールドカード」

「エポスゴールドカード」は年会費5,000円。一度でも年間50万円以上利用すると、翌年以降の年会費が永年無料になる。また、通常の「エポスカード」を保有のうえエポスカードから招待を受けるか、すでに「エポスゴールドカード」または「エポスプラチナカード」を保有している家族から招待を受けて申し込んだ場合は、初年度から年会費永年無料で利用できる。

  • 「エポスカード」は縦型のデザインで、番号や氏名などのカード情報は裏面に記載されている

クレジット利用に応じてエポスポイントが貯まり、通常は1回の決済ごとに200円につき1ポイント。貯まったポイントは「エポスVisaプリペイドカード」へのチャージをはじめ、各種ギフト券や共通ポイント、マイルなどに交換でき、その多くは1ポイント=1円相当になるため、還元率は0.5%。「モンテローザお食事券」に交換する場合は800ポイント=1,000円相当と価値がアップし、この場合は還元率0.625%になる。

年間利用額に応じたボーナスポイントもあり、50万円以上なら2,500ポイント、100万円以上なら1万ポイントがプレゼントされる。そのため1ポイント=1円相当として、通常利用で獲得できるポイントと合わせると、年間50万円利用時は還元率1%、年間100万円利用時は還元率1.5%になる。

さらに、「選べるポイントアップショップ」に登録した店で利用すると、ポイントが最大で3倍になる。「選べるポイントアップショップ」はコンビニ、スーパー、家電量販店をはじめ、300以上の対象店から3つまで登録可能。対象店には公共料金や保険会社、モバイルSuica、ETCカード利用なども含まれる。そのため100万円利用のうち50万円をポイント3倍の店で利用した場合は、年間利用額ボーナスと合計して還元率2%、100万円分すべてをポイント3倍の店で利用した場合は還元率2.5%になる。

このほかにも優待を受けられる店やサービスが多数あり、マルイ・モディ・マルイウェブチャネルではポイント2倍に加え、年4回の優待期間中は10%オフ。イオンシネマやユナイテッド・シネマなどでは映画鑑賞券が割引料金で購入できる。

また、前述した家族から招待を受けて入会した場合は、家族合計の年間利用額に応じたファミリーボーナスポイントの対象になる。全員がゴールド会員の場合は100万円以上で1,000ポイント、200万円以上で2,000ポイント、300万円以上で3,000ポイント。1人でもプラチナ会員がいる場合は2倍になり、300万円以上では6,000ポイントがプレゼントされる。なお、ファミリーボーナスポイントは代表会員に加算され、家族同士でポイントをシェア(1ポイント単位で移行)することもできる。

ファミリー登録は二親等以内が対象で、代表者を含め1グループ11人まで登録可能。すでに「エポスゴールドカード」や「エポスプラチナカード」を保有している家族も登録でき、ゴールド会員が5,000円の年会費を支払っている場合、ファミリー登録することで次年度以降の年会費は無料になる(プラチナ会員は対象外)。

ゴールドカードの特典としては、国内19空港および韓国・仁川、ハワイ・ホノルルの空港ラウンジが利用可能。傷害死亡・後遺障害時に最高1,000万円が補償される海外旅行傷害保険も自動的に付帯される。ポイント有効期限は通常2年間だが、ゴールド会員は無期限有効になる。

■最高1.5%還元+大手コンビニなどで最高10%還元の「三井住友カード ゴールド(NL)」

「三井住友カード ゴールド(NL)」は年会費5,500円。一度でも年間100万円以上(対象取引や算定期間など適用条件あり)利用すると、翌年以降の年会費が永年無料になる。

  • 「三井住友カード ゴールド(NL)」は券面にカード情報が記載されないナンバーレスカードで、カード番号などはアプリで確認する

クレジット利用に応じてVポイントが貯まり、通常は200円につき1ポイント。ポイントは1カ月の合計利用額に対して計算される。ポイントはVisaプリペイドカードやVポイントアプリにチャージすれば1ポイント=1円相当で0.5%還元になり、カード利用代金への充当や各種共通ポイント、マイルなどにも交換できる。

年間利用額に応じた継続特典もあり、100万円以上(対象取引や算定期間など適用条件あり)利用で1万ポイントがプレゼントされる。そのため100万円分使えば基本還元率以上のポイント還元が受けられ、1ポイント=1円相当で計算すると、年間100万円利用時の還元率は1.5%。利用する店によっては、さらに還元率を高めることもできる。

特にセブン−イレブン・ファミリーマート・ローソン・マクドナルドを利用した際は、最高で10%のポイント還元を受けられる (商業施設内の店舗やガソリンスタンド併設店舗など、一部店舗は対象外の場合あり)。上記対象店舗利用時は通常利用分の200円につき1ポイントに、無条件で200円につき4ポイントが加算され、還元率は2.5%還元にアップ。非接触決済(Visaのタッチ決済またはMastercardコンタクトレス)で支払った場合は、さらに200円につき5ポイントが加算され、合計で還元率は5%(200円につき10ポイント)にアップする。

そして二親等以内の家族を「家族ポイント」に登録すると、家族1人につき還元率が1%(200円につき2ポイント)アップする。家族は最大9人まで登録可能で、上乗せ分のポイントは5%が上限。そのため家族を5人登録(主会員1人+従会員5人)して、対象店舗で非接触決済を利用し支払った場合は、200円につき20ポイントが貯まり、還元率は10%になる。詳しくは過去に解説した記事も参照してほしい。

このほかにも「選んだお店でポイント+0.5%!」に登録した店で利用すると、0.5%のポイントが上乗せされる。対象店はコンビニ、スーパー、ドラッグストア、カフェ、ファストフードで60あり、3つまで登録可能。また、「ココイコ!」のサービスでも、事前にエントリーした店でカードを利用すると、還元率が0.5%以上アップする。こちらは百貨店、家電量販店、飲食店など業種も幅広く、約200ブランドが対象だ。

ゴールドカードの特典としては、国内32空港およびハワイ・ホノルルの空港ラウンジが利用可能。ポイント有効期限は一般カードよりも1年長く、獲得月から3年間となる。年間300万円までを補償する「お買物安心保険」も付帯しており、事前に所定の旅行代金をカードで支払うと適用される海外・国内旅行傷害保険は、傷害死亡・後遺障害時に最高2,000万円が補償される。この旅行傷害保険は入会後に、個人賠償責任保険や携行品損害保険など別の保険に変更することも可能。詳しくは過去に解説した記事を参照してほしい。

■12月はポイント3倍+年間利用額ボーナスもある「ジャックスカードゴールド」

前述の2枚は年100万円利用時が還元率のピークとなるが、年300万円利用時にピークとなるのが「ジャックスカードゴールド」。年会費5,500円で初年度は無料。

  • 「ジャックスカードゴールド」は国際ブランドをVisa、Mastercard、JCBの3つから選択できる

クレジット利用に応じてラブリィポイントが貯まり、通常は200円につき1ポイント。毎年12月はポイントが3倍になり、200円につき3ポイントが貯まる。ポイントは1カ月の合計額に対して計算され、ポイント有効期限は獲得月から2年間となっている。

年間利用額に応じて次年度のポイント還元率がアップする制度があり、年間50万円以上で次年度1.5倍、100万円以上で1.7倍、150万円以上で1.8倍、200万円以上で1.9倍、300万円以上で2倍になる。そのため前年に300万円以上利用していれば、12月はポイントが4倍になる。

さらに年間利用額に応じて、カード利用代金に充当できる「Jデポ」もプレゼントされる。こちらは年間50万円以上なら1,000円分、100万円以上なら2,000円分、150万円以上なら3,000円分、200万円以上なら5,000円分、300万円以上なら1万円分となる。なお、年間利用額は毎年1月1日から12月31日の期間で計算される。

これらを合計すると、毎月25万円(年間300万円)を使った場合は、初年度は通常利用分として1万5,000ポイント、12月利用の上乗せ分として2,500ポイントが貯まり、年間利用額に対するJデポ1万円分がプレゼントされる。2年目以降はこれに年間利用額に対する1万5,000ポイントも加わるため、合計で3万2,500ポイント+Jデポ1万円分が貯まることになる。

ポイントは各種ギフト券や共通ポイント、マイルなどに交換でき、その多くは1ポイント=1円相当だが、会員サイトから「Jデポ」に交換した場合は1,000ポイント=1,050円相当になる。そのため1ポイント=1.05円とすると、毎月25万円利用時は初年度なら2万8,375円相当が還元され、年会費5,500円を差し引くと、還元率は0.76%になる。2年目以降は3万8,625円相当が還元され、還元率は1.29%になる。

ただし、これは毎月一定額を使った場合の還元率になる。たとえば同じ年間300万円利用でも、12月に50万円を使った場合の還元率は初年度0.85%、2年目以降1.38%。12月に100万円を使った場合の還元率は初年度1.03%、2年目以降1.55%になる。仕組み的に初年度はどうしても還元率が低くなるので、数年単位で使うことを考えたほうがいいだろう。

ゴールドカードの特典としては、国内33空港およびハワイ・ホノルルの空港ラウンジが利用可能。傷害死亡・後遺障害時に最高3,000万円が補償される旅行傷害保険は、海外旅行時はカードを保有しているだけで自動的に付帯され、国内旅行時は事前に所定の旅行代金をカードで支払うと適用される。また、年間100万円までを補償するショッピング保険も付帯している。

以上、今回は3枚のカードを紹介したが、どのカードが得になるかは利用額や利用場所など使い方によって異なる。自身のライフスタイルを踏まえて、最適な1枚を見つけてほしい。

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