今年はスマホ決済での大規模なキャンペーンを各社が行なっているが、期間が短く、なかなか紹介することができなかった。しかし、2019年8月16日から始まった「JCBでスマホ決済! 全員に20%キャッシュバックキャンペーン!」は、12月15日までの長期間にわたって行われる。いまからカードを申し込んでも十分に間に合うので、まだ対象カードを持っていない人もぜひ利用してほしい。それでは詳しく解説していこう。

JCBグループ発行のカードがキャンペーン対象

  • 「JCBでスマホ決済! 全員に20%キャッシュバックキャンペーン!」のキャンペーンビジュアル

「JCBでスマホ決済! 全員に20%キャッシュバックキャンペーン!」は、対象となるJCBカードを設定したApple PayまたはGoogle Payで、期間中にQUICPay加盟店を利用した金額の20%がキャッシュバックされる。キャンペーンの対象となるには、参加登録が必要。期間中に参加登録すれば、登録前の利用分も対象となる。

  • Apple Payでの決済の様子

対象となるJCBカードは、JCBグループ発行の個人カードおよび一部のビジネスカード。Apple Payの場合はクレジットカードと一部のデビットカード、Google Payはクレジットカード、デビットカード、「ANA JCBプリペイドカード」が対象となる。

JCBカードを発行する会社には、「JCBグループのカード発行会社」と「パートナーカード発行会社」の2種類がある。そのため券面にJCBのロゴが入っているからといって、必ずしも対象カードというわけではない。対象カードはカード番号が354または357で始まるが、一部対象外のカードもあるので、詳しくは公式サイトで確認してほしい。

QUICPay加盟店での利用額がキャッシュバック対象

キャッシュバックの対象となるのは、対象JCBカードを設定したApple PayまたはGoogle Payを使ってQUICPayを利用した合計金額。Suicaへのチャージやオンラインショップでの支払い、JCBコンタクトレスを使った支払いは対象外となる。また、おサイフケータイ対応端末は、「QUICPayモバイル」を設定することでもQUICPayが利用できるが、こちらの機能を使ってQUICPay加盟店で支払った場合もキャッシュバックの対象外となる。

QUICPayはJCBが発行する電子マネーで、店の端末にかざすだけで支払いができる。主要なコンビニをはじめ、大手チェーンを中心としたスーパー、ドラッグストア、飲食店、ガソリンスタンド、各種量販店など、全国92万カ所以上で利用可能だ。

QUICPayには1回2万円まで利用可能な「QUICPay」と、2万円以上でも利用できる「QUICPay+(クイックペイプラス)」があり、Apple PayとGoogle Payはどちらも「QUICPay+」に該当する。ただし、「QUICPay+」に対応していない加盟店では、1回2万円が利用上限となる。また、デビットカード、プリペイドカードを設定している場合は、「QUICPay+」対応店でしか利用できない。加盟店の対応状況は、QUICPayの公式サイトで確認可能だ。

  • クイックペイにはQUICPayとQUICPay+の2種類がある

カード1枚につき最高1万円をキャッシュバック

キャッシュバックは対象カード1枚につき、期間中合計1万円が上限。つまり5万円利用分までとなる。複数枚の対象カードを保有している場合は、1枚ごとに1万円が上限となるので、たとえば3枚持っていれば最高3万円のキャッシュバックを受けられる。また、家族カードも対象で、こちらも1枚につき1万円が上限となる。

クレジットカードを設定した場合は、2020年3月支払い分の利用明細で、キャッシュバック分が相殺される。キャッシュバック額が当月の支払い額を上回った場合は、引き落とし口座への振込となる。なお、引き落とし口座が設定されていない場合は、キャッシュバックの対象外だ。デビットカードを設定した場合は2020年4月10日前後にキャッシュバック分が振り込まれ、プリペイドカードは2020年3月31日までに対象のカードにバリューが加算される。

なお、キャンペーンでのキャッシュバックとは別に、通常のカード利用に対するポイントも貯まる。たとえば「JCB一般カード」であれば、通常は月間合計1,000円利用につき1ポイント(=5円相当)が貯まる0.5%還元なので、キャンペーンと合わせれば20.5%還元。セブン-イレブンや昭和シェル石油での利用なら、ポイント3倍となるため21.5%還元。さらに年間利用額に応じて次年度のポイント付与率が最高1.5倍にアップする制度もあり、前年の利用額次第では21.75%還元となる。

  • JCB一般カード(右はWEB申し込みの場合のみ選べる限定デザイン)

「JCB CARD W」なら最高25%還元も可能

いまのタイミングで対象カードを申し込むなら「JCB CARD W」をおすすめしたい。18歳以上39歳以下のみ申し込める年齢制限付きカードだが、通常は月間合計1,000円利用につき2ポイント(=10円相当)が貯まる1%還元なので、キャンペーンと合わせれば21%還元となる。セブン-イレブンや昭和シェル石油では1,000円利用で4ポイントなので、合計22%還元だ。

  • 18歳以上39歳以下のみ申し込める「JCB CARD W」と女性向けの「JCB CARD W plus L」

さらに12月31日までに新規申し込みをしてカードが発行されると、入会月の3カ月後の月末までは1,000円利用につき10ポイント(合計30万円を超えた分に関しては4ポイント)が貯まるキャンペーンも行われている。9月中にカードが発行されれば、12月末まではキャンペーン対象なので、キャッシュバックと重複する期間は合計で最高25%還元、セブン-イレブンや昭和シェル石油では26%還元となる。

「JCB CARD W」は年会費無料。女性向けの特典が加わった「JCB CARD W plus L」も発行されており、こちらも同様のキャンペーンが行われている。なお、2019年10月から2020年6月までは、増税に伴うキャッシュレス・消費者還元事業により、制度対象店ではさらに最高5%の還元も受けられる。こちらも9月中には詳細が発表となる予定なので、制度開始までにチェックしておくといいだろう。

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。ポイント価値は編集部にて算出。利用方法によって上下する場合があります。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。