前回に続き、創業44年の原一探偵事務所の探偵に聞いた"職場不倫の実情"について記事をお届けしよう。今回は、依頼を受けて探偵が実際に調査を行った「不倫してしまった男たち」のエピソードを紹介していきたい。

  • 職場不倫の実態を、本物の探偵に直撃

「単身赴任の末に……」大手勤務Aさんの不倫

夫:A(30代前半)/大手企業勤務
妻:B(30代前半)/専業主婦 ←依頼者
子ども:1人
不倫相手(女性):C(30代前半)/独身。Aと単身赴任先の職場の同僚

大阪に単身赴任していたAは、赴任期間が終了し、家族が暮らす東京に戻ってきた。それと同時に、妻のBに「好きな人(C)ができたから離婚したい」と告げる。そこでBは、探偵事務所に調査を依頼し、旦那のAと好きな相手であるCとの関係を調べた。

Aは東京に戻った後も、たびたび出張で大阪に赴いており、探偵の調査によってAは大阪でCと不倫関係となっていたことが発覚。大阪で不倫関係になった二人は結婚を約束し、一緒に東京で暮らすためにCの住居や転勤も決めていたという。

事情を知ったBは、不倫の証拠をもとに裁判でCへ損害賠償を請求。関係を絶つことを約束させる。その後、Aは離婚は免れたものの会社を退職し、家族とともに東京を離れて北海道に移住した。

〇探偵
「こちらのケースは、もともと奥様のBがAのお母様である姑さんといい関係を築いており、姑さんの協力も得て調査を行い、北海道に移住して一から出直す手助けもしてくださったそうです。今、A家族は幸せに暮らしていますが、不倫相手のCは仕事を退職する結果となりました。このように、単身赴任先での不倫もよく相談が寄せられるケースのひとつです

「アパートを借りて……」会社員Dさんの不倫

夫:D(30代後半)/事務員
妻:E(30代前半)/パート勤務 ←依頼者
子ども:3人
不倫相手(女性):F(30代前半)/既婚。Dの同僚

子どもが3人おり、一般的な会社勤めの夫・D、パート勤務の妻・Eの家庭はアパート暮らしで決して裕福ではない。そのため、Dの小遣いは毎月3万円と決められていたものの、Eはある時から頻繁にDから「お金が足りない」という訴えを受けるようになった。

自宅でも携帯を肌身離さず持ち歩いているDの行動にも不信感を抱いていたEは、探偵事務所に不倫の調査を依頼。すると、Dには会社の同僚で不倫関係の既婚女性・Fがいることが判明した。不倫関係の二人が通っていたのは、ホテルではなく、都内のアパートの一室。二人は毎月2万円の家賃を払い合って、アパートを借りていたのだ。

それを知ったEは、証拠をもとにDとFに詰め寄り、不倫関係を解消。3人の子どもがいたこともあり、離婚はせずに現在も夫婦関係を続けている。

〇探偵
「デート代やホテル代など、不倫にはお金がかかりますので、金銭的な余裕がないと関係を続けることはできません。しかし、中にはこのようにアパートを借りるなど、金銭的な工夫のうえで不倫を行っているケースもあります。子どもがいる家庭はなかなか離婚に踏み切ることができませんが、一度の過ちによって失われた信頼は、なかなか取り戻せるものではありません」

不倫関係から本気の恋愛感情へとつながってしまうケース、お金がなくても不倫に走ってしまうケース。男性はついその場その場の感情に身をゆだねてしまいがちだが、どちらのケースを見ても、不倫の顛末は後の人生を大きく左右することになってしまう。次回は、「不倫してしまった女性たち」のエピソードを紹介しよう。

原一探偵事務所

創業44年の探偵事務所。埼玉県・川越の本社のほか、全国主要都市に18拠点を構える。創業以来、"証拠のとれる調査会社"をモットーにし、長いキャリアを持つ調査員が大勢所属していることに加え、常に独自の調査方法の研究・開発を行い、同時にハイテク機器の導入や応用開発にも積極的に取り組むことで、満足度の高い調査を実現している。