雑誌やワイドショーで芸能人の不倫が取り上げられたり、ドラマや映画で不倫をテーマにした作品が増えたり……今、"不倫"は世間から実に関心の高い話題となっている。しかし、心のどこかで"不倫はテレビの中の出来事"と思っている人も多いのではないだろうか? 残念ながら、その答えはノー。不倫は、私たちの家庭に、友人に、そして職場にひっそりと影を潜めている。

  • 職場不倫の実態を、本物の探偵に直撃

つい甘い誘いに惹かれて不倫に足を踏み込んでしまえば、その先には家族も仕事もお金もすべてを失ってしまう落とし穴が待ち受けている。その実態はどのようなものなのか。春の時期は"職場不倫"が増加する傾向にあると聞き、創業44年を誇り浮気・不倫の調査に定評がある「原一探偵事務所」の探偵に話を伺った。

春は、なぜ"職場不倫"が増える?

新生活が始まることから、"春は出会いの季節"とよく言われる。探偵事務所にやってくる依頼者たちも、春頃から「どうも旦那の(妻の)様子が怪しくなって……」という相談が多いのだという。

〇探偵
春は、新入社員の入社、異動や転勤など新しい環境での生活がスタートする時期とあって、それとともに出会いの機会も増加します。また、歓送迎会や花見といった職場以外でのイベントも多く、そういった会をきっかけに"職場不倫"へとつながってしまったという事例も少なくありません。また、春に限らずですが、バレンタインデーやホワイトデー、クリスマスなど、男女にまつわる年間行事も不倫が増加する傾向にありますね

不倫が起こることが多い職場環境って?

ドラマなどを見ていると、「上司と部下」が不倫の仲に……というシーンをよく見かけるが、実際の職場においてはどのような環境や関係、シチュエーションが不倫へと発展するのだろうか。

  • 原一探偵事務所が集計した「不倫相手との関係」グラフ

〇探偵
「最も多いのは、やはり『上司と部下』という関係性です。仕事の相談に乗ってもらったり一緒にプロジェクトを遂行したり、同じ環境でともに時間を過ごすことによって信頼感が生まれ、そこから不倫へと発展してしまうことが多いようです」

確かに身の回りでも、不倫ではなくても「上司と部下」の関係から恋愛に発展し、恋人や夫婦になった知人は多い。もちろん他にも不倫に発展しやすいケースはあると、探偵は話す。

〇探偵
「営業職の方は、よく"二人ペア"で行動するというケースもあると思いますが、それがきっかけで親密になって不倫へ……というご相談も多いですね。二人で営業周りに出掛けて、仕事の合間にホテルに寄っていた、なんてことも少なくありません

男と女の不倫の違い

世間で"不倫"と言えば、夫が他の女性と不貞行為をしてしまったケースを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。しかし、今は女性の不倫も決して珍しくないのだという。

  • 原一探偵事務所が集計した「依頼者の性別分布」グラフ

〇探偵
「20年前までは、弊社に不倫の調査依頼に来られる方の9割以上が女性でしたが、現在は6:4(女性:男性)と、男性の依頼者の方がとても増えています。バリバリと働く女性が増えたこと、男性が以前よりも家庭に目を向ける機会が多くなったのが要因だと思われます」

また、男性と女性の依頼人では、大きく考え方が異なるのが特徴だという。

〇探偵
女性の依頼者は、調査によって旦那の不倫が発覚してしまっても、離婚を避けようとする人が少なくありません。やはり経済や育児に対して不安を抱えていることが理由でしょう。また、女性の依頼者は旦那の不倫相手の容姿を知りたがるのも特徴のひとつ。写真をしっかりと撮ってきて欲しいという依頼をよく受けますね」

〇探偵
対して男性の依頼者は、調査によって妻の不倫が発覚した際にはほとんどの場合、離婚となる傾向に。メールや言動などかなり疑わしい事実があったとしても、男性は『うちの妻に限って不倫なんてしない』と信じている方が多いのです。そのため、調査によって決定的な証拠が出てしまった際には、許せずに離婚を決断する方が多いです」

不倫をする人によくある特徴

こうなると、気になってしまうのが"不倫をする人の特徴"。探偵に聞いてみると、もちろん個人差はあるものの、いくつか共通する特徴があるのだという。

〇探偵
「共通する特徴は、大きく3つあります。ひとつ目は"帰りが遅い"こと。不倫相手と夜に密会を行うことが多いので、帰りが遅くなってしまうことが理由です。次に"携帯電話を肌身離さず持っている"こと。家にいるときはトイレにも携帯を持って行き、寝るときは枕の下に入れる、という話をよく聞きます。最後は"出張・休日出勤が増える"こと。架空の出張が増えたり、出張の日数が増えたり、ということがよくあるケースです」

また、不倫をする人が多い職業についても聞いてみた。

〇探偵
「最近の傾向だと、1番は"福祉・介護士"です。奉仕精神というのか、仕事同様に相手によく尽くされる方が多いのが理由かもしれません。2番は"銀行員"。不倫にはお金がかかりますので、やはり経済力がある銀行員の方は不倫も多い傾向にあります。3番は"教員(先生)"。意外かもしれませんが、一般的な会社とは異なり"学校という特殊な環境"の影響によって不倫に発展してしまうケースが多いようです」

不倫は、テレビの中の出来事ではなく、ごく身近に起こり得る危険であることがわかっていただけたのではないだろうか。次回からは、探偵に伺った「本当にあった職場不倫の実情」について紹介していきたい。

原一探偵事務所

創業44年の探偵事務所。埼玉県・川越の本社のほか、全国主要都市に18拠点を構える。創業以来、"証拠のとれる調査会社"をモットーにし、長いキャリアを持つ調査員が大勢所属していることに加え、常に独自の調査方法の研究・開発を行い、同時にハイテク機器の導入や応用開発にも積極的に取り組むことで、満足度の高い調査を実現している。