社会人になって、一人暮らしをしている若手社員の人もたくさんいることと思います。貯金をしないといけないのはわかっているけれど、一人暮らしはお金がかかるもの。そこで気になるのが「他の人はどうしているのかな?」ということでしょう。

今回は、一人暮らしの平均貯金額を参考に、上手に貯金ができるコツをお伝えします。

  • 一人暮らしの貯金のコツとは?

    一人暮らしの貯金のコツとは?

一人暮らしの平均貯金額はいくら?

一人暮らしの場合、実家暮らしの人に比べると家賃を始め、水道・光熱費などお金が余計にかかるのは事実です。では、一人暮らしの人は皆貯金ができていないのでしょうか。

5年に1度発表される全国単身世帯収支実態調査(2014年)によると、全年齢の平均年間収入は344万円で、平均貯蓄額は1,508万円、負債額は171万2,000円でした。

一方、30代未満のいわゆる若手社員だけで見てみると、平均年間収入は344万5,000円で、平均貯蓄額は325万3,000円、負債額は83万5,000円となっています。

この結果を見てどう思いましたか? 以外と皆、貯金をしているように感じますね。ただし、これは平均値です。例えば相続などでまとまったお金を貯金している人がいたら、平均値はぐーんと上がってしまいます。

あくまでも一つの参考として、貯金額が平均値に程遠い人は平均貯金額を目指してみるといいでしょう。

一人暮らしの貯金額の目安

一人暮らしは気楽ですし、つい自分のためだけにお金を使ってしまいがちに。 でも、若手社員の人は、この先ライフプランの変化が大きい時期になっていきます。結婚や出産の費用、子どもが生まれると学費も必要になってきますね。 また、一人で生活をしていてもし働けなくなったらどうなるでしょう。収入が途絶えても、毎月家賃や光熱費、携帯電話代は支払っていかなければなりません。

そこで、まずは月収の3カ月分を貯めることを目標にしましょう。例えば月収が25万円であれば、3カ月分ということは75万円ですね。このお金は、いざという時に使えるように普通預金においておきたいですが、給与が振り込まれる口座とは別の口座で管理をしておくといいでしょう。

「先取貯蓄」で上手に貯金

若い世代は、同僚や学生時代の友人からの誘いも多く、趣味や美容など自分にもお金をかけたい時期でもありますね。

給与が支給されて好きなように使った後、残ったら貯金というのが、貯金ができない一番の原因です。「あ~、今月もまた貯金ができなかった……」と罪悪感を持たないためには「収入-貯蓄=支出」の仕組みを作るといいでしょう。これを「先取貯蓄」といいます。

先取貯蓄の方法は簡単です。会社に財形貯蓄や企業型確定拠出年金制度があれば、給与から天引きされるので「もともとなかったお金」として自動的に貯まっていくので便利です。

財形貯蓄は、使う目的が自由な「一般財形貯蓄」と老後資金の準備に利用できる「財形年金貯蓄」、マイホームの資金作りに利用できる「財形住宅貯蓄」の3種類があります。

先ほど、若手社員の人はこの先ライフプランが変化していく時期だとお伝えしましたが、「マイホーム資金用」や「老後資金用」というように早いうちから目的に合った貯金ができれば、必要な時に慌てずに済みますね。

また、企業型確定拠出年金は、老後資金を貯めていく制度として60歳までは出すことができませんが、その代わりに税制優遇や将来受け取る時にも優遇があります。若いからといって先延ばしにせずに、コツコツと準備をしていきましょう。

残念ながら会社にそのような制度がない、という人もいるでしょう。その場合は給与が振り込まれる口座に「自動積立口座」を開くだけでOK。一度手続きをしてしまえば、自動的に積み立てしていくことができます。

貯金は給与の1~2割を目標にしていきたいですね。もし、その金額が捻出できないのであれば、固定費を見直す必要があります。一人暮らしの場合、給与の中で一番大きい支出は家賃だと思いますが、家賃は給与の2割~3割で考えましょう。

社会人として、一人で独立して生活するということは、自分の人生に一層の責任を持つということでもありとても素晴らしいですね。一人暮らしを楽しみながら、しっかりお金も貯めていってくださいね。