JR四国が2020年3月14日にダイヤ改正を実施。東海道・山陽新幹線から特急「しおかぜ」「南風」および快速「マリンライナー」との接続が改善されるほか、「南風」の全列車が宇多津駅に停車するなど、各地で時刻変更や設定見直しが行われる。

  • 特急「南風」。今年9月から一部列車に新型車両2700系が導入された

ダイヤ改正で東海道・山陽新幹線を直通する列車がすべてN700Aタイプとなり、これにともない東京~岡山間の平均所要時間も短縮。岡山駅発着で四国方面へ運転される列車との接続も改善されるという。一例として、岡山駅で松山行の最終列車となる特急「しおかぜ29号」に乗り継ぐ場合、現在は東京駅を18時10分に発車する「のぞみ」に乗る必要があったが、ダイヤ改正後は東京駅18時30分発の「のぞみ」から乗り継げるようになる。東京~松山間の所要時間が20分短縮される。

9時台に岡山駅を発車する快速「マリンライナー17・19号」へ乗り継ぐ場合も、ダイヤ改正後は東京駅6時15分発の「のぞみ」から「マリンライナー17号」、東京駅6時30分発の「のぞみ」から「マリンライナー19号」に乗り換えられる。東京~高松間の所要時間が14~15分短縮される。

特急「南風」は高知駅を8~11時台に発車する上り4本で広島・博多方面の「のぞみ」との接続が改善され、高知~広島・博多間の所要時間を3分短縮。また、これまで下り3本・上り3本の「南風」が宇多津駅を通過していたが、同駅が最寄り駅となる四国水族館の開業(2020年3月オープン予定)に合わせ、ダイヤ改正後はすべての「南風」が停車。宇多津駅から本州方面および四国内のアクセスがより便利になる。

土讃線では、上り「南風6号」の運転区間を現行の中村発岡山行から高知発岡山行に変更。中村発高知行の「あしずり2号」から高知駅で同一ホーム乗換え可能とする。夜間に運転される下り「あしずり15号」は運転時刻を30分程度繰り上げ、高知駅21時23分発・中村駅23時8分着で運転。新たに多ノ郷駅にも停車する。

■高松駅で日中時間帯の時刻統一、深夜・早朝の時刻変更も

特急「うずしお」は徳島駅を8~11時台に発車する上り4本(「うずしお6号」以外は高松駅で乗換え)において、広島・博多方面の「のぞみ」との接続が改善され、徳島~広島・博多間の所要時間が3~4分短縮される。現在、指定席16席の設定となっている「うずしお」の一部列車はダイヤ改正後、指定席を28席に拡大(平日の下り「うずしお3・25・27号」、上り「うずしお4・24・28・30号」は指定席16席で運転)。上り「うずしお30号」は利用状況を考慮し、讃岐白鳥駅の停車を取りやめる。

  • 高松駅では日中時間帯の列車の発車時刻がそろえられる

高松駅では10~15時台、毎時10・40分発の快速「マリンライナー」、毎時13分発の快速「サンポート南風リレー号」、毎時50分発(10時台を除く)の特急「いしづち」に加え、坂出方面の普通列車も毎時26・52分発(11時台を除く)に。高松~坂出間で運転される上下各2本の普通列車はダイヤ改正に合わせ、多度津駅まで運転区間を延長する。高松~多度津間においても、ほぼ発車時刻が統一されたダイヤになるという。

深夜に運転される特急「ミッドナイトEXP高松」は時刻を30分程度繰り上げ、高松駅23時13分発・伊予西条駅0時43分着で運転。高徳線では、上り始発列車の時刻を引田駅4時54分発・高松駅5時56分着に変更し、高松駅6時0分発の特急「いしづち103号」(松山行)、同駅6時4分発の特急「しまんと1号」(高知行)へ接続可能とする。

鳴門線では、6~22時台にかけて鳴門駅から徳島方面の普通列車が毎時1本の設定に。現行の鳴門駅18時51分発、徳島行の普通列車を鳴門駅19時7分発に変更し、前後の列車との運転間隔を調整するとともに、勝瑞駅に19時32分着とすることで、高松行の特急「うずしお28号」(勝瑞駅19時39分発)との接続時間の短縮を図る。

その他、利用状況に応じた列車の設定見直しや時刻・行先変更などを行う予定。土讃線高知~伊野間、高徳線高松~オレンジタウン・三本松間、徳島線徳島~阿波川島間で運転される土休日運休の普通列車(計8本)が毎日運転となる。特急「いしづち23号」は指定席を現行の12席から36席に拡大。特急「宇和海22号」は利用状況を考慮し、伊予中山駅の停車を取りやめる。