「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第83回のテーマは「母と子の時間 父と子の時間」です。

これまでのお話はこちら

今回は第79回「『スマホばっかり見てるおじさん』問題の解決法」の実践編という感じです。

家族で出かけているのに、パートナーがスマホばっかり見てる。理由は「どうせお母さんが好きでしょ」と思ってるから……という問題が根深くありました。

そして、第81回「『全部私のせい』は傲慢さと紙一重」でも書いたように、我が家は「当事者意識が強めで能動的なタイプのさるころと、被害者意識が強く受け身なノダD」というペア。しばらく息子が母親にばかり懐いて、お父さんを冷遇することについて、さるころがノダDから「文句を言われる」「改善を求められる」という状態が続くことがありました。

ついつい「私の何かが悪いのかな」とか「私がもっと頑張れば」と思って息子に「お父さんと仲良くして」と言ってみるとか……。お父さんに「スマホ見るのやめてみて」と言うとか、2人がケンカしたら「仲良くしてくれると、お母さんは嬉しいよ」と言うとか……色々考えて実践してみたのですが……まるで効果なし!

父子がケンカしたり、私がお父さんに文句言われたりが続き……。もー!! いいかげんにしてっ! ってなって、やっと「あっ! これ、私の問題じゃない! お父さん自身の問題だ!」と気が付いて「自分でなんとかして」というスタンスになりました。いやー、我が家は本当にこのパターン多い……!! 気が付いていても何度もやってしまうので、本当にトホホ……って感じです。

どうやったら私が介入せずに父と子が仲良くできるのか……? と考えた結果、私が抜ければいいのだ、ということになったわけです。

お父さんがいない日に母と子で活動するのは、わりと当たり前になっていたのですが、お父さんと子のペアになる日は「しかたなしに」という感じだったんですよね。私も「お母さんいないと、息子はお父さんに文句言うから大変だなあ。私と息子だけなら文句言われないし、楽だよね」と思っていたんです。なので、私が用事があって父子になる日は、ついつい息子にもパートナーにも「ごめんね」って言ってしまう。

結局、これが悪かったんじゃない!? ってことですよね。「お母さんはいて当たり前」っていう前提を、私も一緒になって作っていた。だから、息子は文句を言う。

で、実際に「今日はお父さんと息子デーだから! お母さんは一緒に行きません!」という態度を取ってみました。そしたら、なんだか2人とも「お母さんがいないからしかたない」というモードから「積極的にお父さんと遊ぶ」という感じになれたのか? ……結果的にとっても楽しそうに帰ってきました。全然「いなくてごめんね」じゃなかった!

ちなみに我が家は第72回「『正解』は夫婦で見つけていく」で書いたように「ワンオペ2,000円ルール」があります。でも、週末かわりばんこで遊ぶときは「交代」でフェアなので2,000円ルールは適応されません。

「不公平感の解消」のために作ったワンオペ2,000円ルールですが、それゆえに「事情がなければ家族一緒にいるべき」というムードになっていました。今後も仕事などで「しかたなしに」の場合……、たとえば片方が何日も仕事で家を空けるので、もう片方に負担が多いなど、どちらかに不満があるときだけは適応しますが、「積極的ワンオペ」の場合は「お互いさま」「かわりばんこ」ということで、お金は気にしないことにしました。

さて……息子とお父さんが仲良く遊んでいる間、私は1人で映画に行きました! 休日に1人で映画! すごい解放感でした。楽しい~! そして、罪悪感なく「しかたなしに」の事情じゃない「1人の時間」はとっても贅沢だなあとも思いました。それと、やっぱり少し「寂しい」気持ちも。

私自身は息子といること自体はあまりストレスじゃないので、息子がいないのは、ちょっとだけ寂しいなあと思いました。でも、この気持ちがお父さんが介入できないような「仲良し母子」の空気を作る原因でもあるわけで、ちょっとくらい寂しい思いをするのも大事なのかもしれません。

人生が80年あるとして、子どもを育てる時間はたかだか20年ほど。子育て中でも子どもが大きくなれば親といる時間は減っていきます。なので、ある意味子どもが小さいうちに一緒に過ごせる時間はわずかです。これを夫婦でどう共有するか。

大変でつらいことを押し付け合わず、一緒にいて楽しいことを奪い合わず、家族円満に過ごすためには、まだまだ試行錯誤が必要だなあと思いました。

新刊『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』

(幻冬舎/税込み1,080円)
全編書き下ろしエッセイマンガ!
バツイチ同士の事実婚夫婦にめでたく子ども誕生! ここから「家事と育児をどうフェアにシェアしていくか」を描いたコミックエッセイです。家事分担の具体的な方法から、揉めごとあるある、男の高下駄問題、育児はどうしても母親に負担がいってしまうのか、夫のキレにどう対処する? などなど、夫婦関係をぶつかりつつもアップデートしてきた様子を赤裸々に描きます。くわしくはコチラ

著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。