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    現在のMCを務める“助手”高島彩(左)と、“先生”北野武 (C)フジテレビ

――27年間の放送で印象に残っている解答は何でしょうか。私は、「タマネギの断面図を描きなさい」という問題で、田代まさしさんが目の前に座ってる柳生博さんの後頭部を描いて爆笑したのを強烈に覚えていますが(笑)

僕もめちゃめちゃ覚えてます。あれは爆笑でしたよね。タマネギっぽいけど何か明らかに違くて、「柳生さんの後頭部そのまま描いたでしょ」って分かって(笑)。あと、渡嘉敷勝男さんが「日本三景を答えなさい」という問題で、「小椋佳、谷啓、真梨邑ケイ」と答えたのを、よくたけしさんがおっしゃいますね(笑)

――後に『クイズ!ヘキサゴン』(フジ)で“おバカタレント”が一世を風靡しましたが、失礼ながら渡嘉敷さんや岡本夏生さんは、その先駆けと言えますよね。

でも、お2人とも最初から「ボケてやろう」という気持ちはなかったはずです。解答者の皆さんには「入試問題なので、まずは真剣に向き合ってください。ただ、どうしても分からない場合は、一番テレビ的にしらけるのは白紙の答案なので、何かひねり出して書いてください」とお願いしてるんですよ。たけしさんの意向もあって、わざとボケないようにと説明していました。だから、本当に一生懸命やっても、答えが出ずに残り10秒で時間切れという状況で追い込まれて出た解答なんです。

――他に、印象に残ってる解答者の方はいらっしゃいますか?

いっぱいいらっしゃいますけどねぇ。辰巳琢郎さんは、今で言ういわゆる“インテリタレント”の走りみたいな存在ですよね。初期の頃、宇宙工学の糸川英夫博士にも出ていただいたんですよ。ロケット開発の世界的権威の先生が「2時間目、理科」とか言う中で、小学校6年生の理科の問題を解くというのは、ものすごくインパクトがありましたね(笑)

――しかも、その方も“くん付け”するわけですもんね。

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そういう方がバラエティ番組に出演するって、当時はなかったんですよね。今にして思うと、いろんな初めてがあった番組ですね。

――たしかに。後に始まった『Qさま!!』(テレビ朝日)も教科をベースにしたクイズを出題していますし、『世界一受けたい授業』(日本テレビ)は授業スタイルで“くん付け”を採用していますよね。

ユースケ・サンタマリアさんの司会で、兄弟番組の『平成教育予備校』をやっていたときに、漢字検定の問題を出したのですが、漢検を最初に取り上げたのも『平成教育』だと思います。

――解説VTRに『スーパーマリオ』のBGMを使うのも斬新でしたし、シンキングタイムの「考え中」という言葉も流行りました。学校の授業中、先生に指されて分からないと、リアルに「考え中」って言ってましたからね。

演出としての賛否はともかく、「正解はCMのあとで」というのも最初だったと聞いたことがありますね。

“間違えるのは良くない”だけじゃダメ

――91年に番組が始まって、93年に逸見さんの逝去、94年にはたけしさんのバイク事故など、大きなピンチもありましたが、ここまで番組が続いてきた理由はどのようにとらえていますか?

これはもうひとえに、たけしさんのおかげですね。それまでのクイズ番組って、答えられると素晴らしい、間違えるのは良くないっていう形だったと思うんですけど、たけしさんは初期の頃から「それだけじゃダメなんだ」っておっしゃってたんです。たけしさんのお兄さんの北野大先生が、理科の問題を答えられなくても工学博士になれるんだというのを見せるじゃないですか。それで、理科で0点をとった小学生中学生にも、頑張れば博士になれるからというメッセージになるんだと、プロデューサーになったばかりの頃に伺ったんですよね。それを聞いて、これは素敵な番組だなと思いました。

――学校の授業ってみんなつまらないと思ってましたけど、たけしさんの司会で楽しくなりますしね。来年、いよいよ「平成」が終わろうとしていますが、番組タイトルはどうしますか?

元号が変わればタイトルを変えるという考えもあると思うし、大正製薬とか明治製菓とかありますから、別に変えなくてもいいという考えもありますよね。ただ、『平成教育委員会』はこのタイトルでブランドになってると思うので、このまま続いていってもいいのかなと思います。

――番組が始まった時は「平成」という言葉が新しいイメージを持っていたのが、これからは老舗感を出すことになりますよね。この平成の30年で、テレビ全体を取り巻く環境の変化はどのように感じていますか?

すごい勢いでとても変わりましたよね。テレビの受像機以外でも番組が見られるようになったり、放っておいても1~2週間分録画されるようになったりしましたけど、やっぱり視聴者が見て楽しいと思うものを作るというのは、間違えないでいきたいと思います。『平成教育委員会』が始まった頃は、「お茶の間」で見られているのを想定して作ってましたが、それは死語になりましたし、日本の人口比率で高年齢層の方に見てもらわないと世帯視聴率が取れないと言われても、果たしてそこだけを見て作っていいのか。そういう意味で、番組を作るのが本当に難しい時代になったなと思います。

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    『平成教育委員会2018秋 大人も驚く!小学生が学ぶ最新ニッポンSP』(フジテレビ系、10月21日20:00~21:54)
    今回は新たな教科として、教科の垣根を超えて総合的な知識を求める「国語feat.理科」、決まった答えがなく自分お考えが求められる「自分力テスト」などを展開。初登場の安藤美姫、Toshl、鳥越俊太郎のほか、浦田直也(AAA)、岡田結実、神田愛花、劇団ひとり、新川優愛、立川談笑、塙宣之(ナイツ)、濱口優(よゐこ)、ビートきよし、藤吉久美子、光浦靖子(オアシズ)、モーリー・ロバートソン、横澤夏子が生徒として出演する。
    (写真左から)高島彩、北野武、立川談笑 (C)フジテレビ

――いろいろお話を伺わせていただき、ありがとうございました。では、最後に10月21日放送の『平成教育委員会2018秋 大人も驚く!小学生が学ぶ最新ニッポンSP』の見どころをお願いします。

今回は、最近の小学生がこういう勉強もしてるんだという新しい問題が結構あります。1時間目は「国語feat.理科」と題して、例えば「鳥肌が立つ」とか「顔が青白い」といった慣用句的な言葉が、理科的にはどういう意味なのかというのが問題になるんですよ。あと、スーパーボランティアの尾畠春夫さんにVTRに出ていただいて、ボランティアの授業をやりますし、深海生物に関する問題も。そして、60秒であなたの考えを述べなさいという問題もあります。かつて海外の授業でやってると聞いていた、“正解が限定されない”問題がいよいよ日本にも導入されたんですよね。平成の30年で、学校の授業や入試問題も大きく変わったなと思います。

――“あなたの考えを述べなさい”という問題は、クイズ番組として、どうやって正誤判定するんですか?

今回は、たけしさんの独断です(笑)