• 今田耕司(左)と島崎和歌子 (C)TBS

――コンビを組む今田耕司さんの印象はいかがですか?

今田さんは、ああ見えて本当に気をつかってくれる方なんですけど、「何かあっても島崎がおるから大丈夫や」っていうひと言はうれしいですね。でも、2人で本番前にしゃべってて、気づいたら生放送始まってたなんてこともありました(笑)。「おい!フロア! 言ってくれよ!」って(笑)

――毎回5時間半の生放送に臨むわけですが、何か心がけていることはありますか?

やっぱり5時間半もやってるとダレるじゃないですか。見てる方だって、ご飯食べてお風呂入ってもまだやってるんですよ?(笑)。だから、緊張感を持続させるということは意識してますね。それはスタッフの皆さんも一緒で、バラエティ番組なのに、フロアのスタッフ誰も笑ってませんから(笑)

――これだけ経験を重ねていても、緊張感は忘れずに臨んでいるんですね。

やっぱり怖いもん。これだけ放送していたらファンの方もたくさんいらっしゃいますし、「今回は面白くなかった」なんて言われたら嫌じゃないですか。スタッフの皆さんは寝ないで準備して、本番が終わったその日に、もう半年先のことを考えてるんですって! それに、レギュラー番組を抱えながらやってるんですから、「つまんない」ってひと言で終わっちゃったらねぇ。

――大人になっていろんなことを知るようになって、逆に緊張することになったんですね。

そうそうそう。20歳を過ぎた頃に視聴率が30%超えて(※94年秋に30.9%=ビデオリサーチ調べ・関東地区)パーティーやったりとか、TBSの社長さんから賞もらったりとかして、「あれ? この番組の司会ってすごいことなんじゃない!?」って(笑)

■他局でも「アンサーチェック!」

――『感謝祭』とともに芸能生活を歩んでこられた島崎さんですが、この番組に影響を受けた部分は大きいのではないでしょうか?

『感謝祭』には、番組作りっていうのがどういうものなのかを、本当に勉強させていただきました。初期の頃はプロデューサーさんに付きっきりで、裏方さんはこういうふうにやってるんだって知りましたし、何より長時間の生放送は瞬発力が求められて、自分に足りないことがよく分かりますからね。

――番組がここまで続いてきた理由は、どう見ていますか?

やっぱり生放送だからですよね。一応の段取りはありますけど、その中で本当に何が起こるか分からないし、予期せぬハプニングもドラマになったりしますし。それと、半年の間で芸能界ってすごく変わるじゃないですか。そういうのが見られるのも視聴者の人は楽しいんじゃないかなぁ。

でもうれしいのは、マンガで“オールスター感謝祭スペシャル”みたいなタイトルを見たりとか、他局でもパロディをやってくれるのを見るとうれしいですよね。私、日テレで「アンサーチェック!」って言ったもん(笑)。『世界一受けたい授業』で、スタッフの人に「島崎さん、ここで『スタンドアップ!』って言ってください」とか言われて、「いいんですか!?」って(笑)

――持ちネタみたいになってる(笑)

営業とか行って、「全員スタンドアップ!」って言うと、ウケるんですよ(笑)。やっぱり長く続いてるから浸透して、みんなが喜んでくれるんですよね。

■これからもテレビは頑張っていかないと

――平成元年にデビューされた島崎さんから見て、この30年の間でテレビの変化というのはどう感じますか?

『感謝祭』で言うと、この番組は出演されている芸能人だけじゃなく、“テレビの前で楽しみにしてくださっている視聴者の方々にも楽しんでもらおう”と進化してきた番組でもあるんです。スタート当初は優勝者を予想してハガキで応募してもらう形式でしたけど、たくさん届いていたのを覚えています。それから携帯電話が普及した2000年代には、番組を見ながらリアルタイムで同じクイズに挑戦できるようになり、今ではリモコンでdボタンを押すだけで分かるんですって。すごい時代になりましたよね(笑)

―― 一方で、最近は「若者のテレビ離れ」ということも言われますが…。

YouTuberの人だって、みんなテレビに影響受けてるって言うじゃない? HIKAKINが『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)に出て「さんまさんに会えた!」とか喜んでるの見て、私うれしかったもん。だから、これからもテレビは変わらずに頑張っていかないといけないと思うんだけどね。私、今すごい真面目に答えたよね? アハハハハ!!(笑)

――真面目に答えていいんですよ(笑)。では最後に、次の時代への意気込みをお願いします。

30年ってあっという間だからねぇ。年取ってくると、「あれ、あれ」って思い出せなくなるでしょ? 上岡龍太郎さんが60歳で引退したときに、それがあるから辞めるっておっしゃっていたのが、「あぁ、こういうことなんだ」って分かってきたので、これからはそれとの戦いですね。でも、最近「テレビ見ない」なんて言われてますけど、いいものは絶対見られるんですよ。『オールスター感謝祭』も変わらず残って、私も生き残れるように頑張ります(笑)

――まだまだご活躍期待しています! では最後に、平成最後の『感謝祭』の見どころをお願いします。

恒例の「ぬるぬる」も「アーチェリー」も楽しみですが、今回、あの“人馬対決”が復活するんです! 原監督率いる青山学院大学の陸上部最強チームがサラブレッドと対決します。競馬場で人と馬が一緒に走るなんてなかなか見る機会がないので、必見ですよ!

●島崎和歌子
1973年生まれ、高知県出身。89年「弱っちゃうんだ」で歌手デビュー。その後、バラエティやドラマで活躍し、現在は『オールスター感謝祭』(TBS)で総合司会、『櫻井・有吉 THE夜会』(同)などに出演。2005年から高知県観光大使を務める。