コロナ禍によって、オンライン説明会や面接が増えています。ただ、最終面接は対面式など、革靴を履く機会がゼロということは少ないでしょう。

リクルートスーツに合わせる革靴といえば、黒いプレーントゥもしくはストレートチップが一般的です。

そして、同じように見える靴であっても、手入れの次第でだいぶ印象が変わります。注意したいのが、靴磨き以外の「革靴の手入れ」について、意外に知られていないこと。

世間の常識:かかと、ヒールのすり減りにも注意

かかとのすり減りもさることながら、甲につくシワにも気を付けたいところです。「リクルートスーツに合うネクタイ選び」について、『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』(WAVE出版)の著者が解説します。

かかと修理のタイミングを知ろう

革靴のかかとは層になっていて、いちばん下の層が完全に削れている状態はアウト。女性が多い職場だと、男性は特に「かかと修理」に細心の注意を払うべきです。

ヒールを履く習慣がある女性は、靴のかかとに敏感。身だしなみの段階で、「だらしない」という印象を与えるのは避けたいところですね。

かかとの修理は、靴の修理屋さんで行いますが、合わせて「靴紐」の交換も意識してください。

特に就活用に新調した革靴ではなく、以前から履きなれた革靴だと、靴紐が毛羽立っている可能性があります。

ロウでコーティングされている靴紐が毛羽立っている状態は、かかと同様、生活感が悪目立ちすると覚えておきましょう。

シューツリーで型崩れを防ごう

革靴はその構造上どうしても甲にシワが付きます。これが「こなれ感のアジ」を超えて、生活感として悪目立ちするのを避けるため、なるべく、シューツリーで形状を整えたいですね。これは本革のみならず、合皮の場合も当てはまります。

  • 「チューブ式」と呼ばれるタイプが着脱しやすい

シューツリーを靴に入れるタイミングについては諸説ありますが、私は帰宅後すぐ入れることを勧めています。また材質は、プラスチック製ではなく防湿も兼ねた木製が望ましいです。

ただし、雨で濡れた場合、そのままシューツリーを入れる訳にはいきません。その時は、スニーカーと同じ方法である「新聞紙を丸めて、靴の内側から乾かす」ステップを実行しましょう。

また、この時に段差や壁に靴を立てかけることで、靴の底面も乾かしやすくなりますよ。

「足元を見る」という言葉の語源からも分かるように、靴から相手に伝わる情報は想像以上です。靴磨きが大事であることは当然として、かかと交換、シューツリー活用など、「相手に配慮できる」「何事も丁寧にできる」ことを足元からアピールしましょう。