「いい人」をやめられない。嫌われたくなくて本音が言えない。SNSを見て嫉妬してしまう自分がイヤ――そんなモヤモヤした気持ちをノートに書き出し、自分の本音と向き合う「デトックス・ジャーナリング」が注目されています。
『感情を手放してラクになる デトックス・ジャーナリング』(日本文芸社)から、一部を再編集してお届けします。
ジャーナリングの基本:誰にも見せない
ここからはジャーナリングの基本ルールをお伝えしていきます。
ジャーナリングをする際に最も大切であり、かつ絶対に守っていただきたい鉄則があります。それは、「書いたものは、絶対に誰にも見せない」と固く決めることです。それは、私たちの中に深く根づいている「他人の目」への恐怖心を完全に取り払うためです。
私たちは日常生活において、無意識のうちに「いい人」や「ものわかりがいい大人」を演じています。「こんなことを言ったら嫌われるのではないか」といった「心のブレーキ」が常に働いているのです。
ジャーナリングの目的は、心のデトックス、すなわち「内側にある闇や影を出すこと」にあります。そのためには、あなた自身が100% 安心できる環境を用意する必要があるのです。
まず、物理的な安全を確保しましょう。これは、あなたの脳に「ここは安全だ」と信じ込ませるための儀式でもあります。書き終わったらカギのかかる引き出しにしまうのがおすすめです。この「物理的な壁」が、あなたの心を守る「心理的な壁」となり、本音を引き出しやすくしてくれるのです。
書いてすぐに捨ててしまってもOK
どうしても本音が出てこない、自分の内面にあるドロドロとした感情(怒り、不安、嫉妬、恨みなど)を文字にするのが怖いという方は、「書いたらすぐにシュレッダーにかける(破り捨てる)と決めてから書く」という方法を使いましょう。「誰にも見せない」だけでなく、「この世に残さない」と決めてしまうのです。
私たちの心の中には、「出してはいけない」と思い込んでいる激しい感情や人には言えないような黒い願望が眠っています。それらを文字にして形に残すこと自体に、恐怖や罪悪感を覚える人は少なくありません。「自分が死んだ後にこれを見られたらどうしよう」という未来への不安さえ、ブレーキになることがあります。
「あいつなんていなくなればいい」「あの人が大嫌いだ」「全部投げ出したい」。そんな、普段は口に出せない、認めたくないような本音こそが、あなたのエネルギーを奪っている闇や影の正体です。
シュレッダーにかけることを前提に、殴り書きでも、呪いの言葉でも、あるいはぐちゃぐちゃな文字の羅列でも構いません。とにかくでたらめでも表現することだけに集中してください。
『感情を手放してラクになる デトックス・ジャーナリング』(日本文芸社)
著者:長沼睦雄(十勝むつみのクリニック院長)
精神科医として多くの悩みに向き合ってきた著者が、「いい人をやめられない」「SNSで他人と比べてしまう」「理由もなく疲れてしまう」といった現代人の生きづらさを解説。話題の「ジャーナリング」を通じて、自分の本音を見つけ、心のモヤモヤを手放す方法を紹介します。
怒りや不安との付き合い方、自分軸の育て方、生成AIを活用した新しいジャーナリング術まで収録。毎日を少しラクにしたい人におすすめの一冊です。

