連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


仕事はぼちぼちあるものの、相変わらずの開店休業状態。初めての確定申告で、改めて自分の年収の低さに落ち込んでしまいました。これなら会社を辞めなければよかったかも…と、少し後悔はしましたが、仕事がゼロではないことと、生活するにはなんとかやっていける収入があったので、それほど危機感は感じませんでした。

もちろん、節約生活は継続中。限られた予算の中で、スーパーの見切りハンターをして、閉店前や台風や大雨といった客足が少ないと思われる日の閉店1時間前に足を運んで、見切り品をゲットしていました。食パンが半額になっていれば、迷わずゲット! 冷凍しておけば、いつでもトーストをしてバターと白砂糖を塗れば、簡単なおやつになります。このシュガートーストは、子どもの頃よく朝食として食べていたなつかしの味。他にもパングラタンやパンプディングなど食パンを作れば、メインにもおやつにもなり、比較的応用も利きます。

当然ですが、見切り品の半額狙いとは言え不要なものは買いません。そもそも賞味期限が迫っているのに、必要以上に買ってダメにしてしまったら意味がありませんから。半額シールが貼ってあるから買ってもOKというルールになってしまうと、不必要なものまで買ってしまうことになってしまいます。私自身、半額だからと言って興奮して買わないように、冷静に判断するように心がけています。そのためにも、買い物へ行く時には2000円だけ持って、優先順位の高いものを買うようにして、レジでの精算前にはよく考えるようにします。ほぼ最低限の生活費で生活をしていると、外食や美容、服にお金をかけることができないので、スーパーやドラッグストア、100円ショップで買い物をするのが唯一の「お買い物をした」という充実感や満足感が味わえるひとときなのです。

お金がないと、当然旅行にも行けませんし、やりたいこともほとんどできません。それに加えて仕事もないなら、やることは料理と掃除、洗濯くらいです。いつでもお客様がいらしてもお招きできる状態にあります。これがもし、以前のアパート暮らしのままだったら、もっと気持ちが沈んでいたかも知れません。自分の家があることはいろんな意味で張りが出るものだと思います。

そしてありがたいことに、仕事は少しずつではありますが、口コミで広がったり、紹介をいただけるようになり、少しずつですが、収入が増えてきました。仕事に忙殺されるような状態には遠いものがありますが、徐々に家計も潤うようになってきました。このまま貯蓄ができたら良いのですが、いつ仕事が途切れるかわからない不安定で綱渡りな状態で、なかったものとして預金することにためらいがあり、とりあえずは普通預金口座でストックしておくことにしました。今までギリギリの生活の中で少し生まれた余裕。ありがたくもあり、そしてその反動が少しずつ起ころうとしていました。