ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第55回は「#フルーツビネガー」。

  • 日本橋三越OSUYAの「本日のデザートビネガー®︎」(イートイン税込386円、テイクアウト税込379円)

お酢は「健康に良い」「疲労回復に効く」と言われ、料理のみならずドリンクとしても楽しむ人が増えてきた。とはいえ、お酢の酸味が苦手な人も多い。そんなお酢の中でも「フルーツビネガー」はフルーティーな味わいで飲みやすく、炭酸水やアルコールで割っておいしく飲めるので人気だ。韓国のお酢は以前もブームになったことがあるが、2年ほど前から韓国のお酢ドリンク「美酢(ミチョ)」が大人気となり、日本でもフルーツビネガーがブームとなっている。

以前からフルーツビネガーはデパートに専門店もあり、飲食店などでドリンクとして提供されていたが、最近は自宅でも楽しめるようなさまざまな種類のフルーツビネガーをスーパーや食料品専門店で見かけるようになった。

Instagramでは「#フルーツビネガー」のタグが付いた投稿が約2.2万件もある。フルーツビネガーを使ったドリンクレシピの投稿やフルーツの色鮮やかな自作のフルーツビネガーの写真が多い。また、関連キーワードとしては「#美酢」で約4.8万件、「#ミチョ」で約2万件、「#飲むお酢」「#果実酢」でそれぞれ約1万件の投稿がある。

フルーツビネガーブームのきっかけとなった「美酢(ミチョ)」

韓国で大人気のフルーツビネガー「美酢(ミチョ)」は、コロナ禍で健康を意識する人が増えた日本でも話題を呼んでいる。美酢は100%果実発酵酢からつくられたもので、フルーティーでまろやかな風味なのが特徴だ。スーパーやネット通販で販売されているので気軽に購入できる。希釈タイプのフレーバーはざくろ・マスカット・パイナップル・もも・カラマンシー・いちご・みかんの7種類。

  • 美酢マスカット900ml 希釈タイプ(税込1102円)

公式Instagramには美酢を使ったマリネ液やドレッシング、ケーキなどのレシピが投稿されている。焼酎で割るとサワー感覚で楽しめるので、暑い夏に口当たりをスッキリさせるのにちょうどいい。

ほかにもコップ1杯で1日のビタミンCを摂取できる栄養機能食品として「美酢Beauty Plus+400ml」(税込599円)のマンゴーとざくろのフレーバーが販売されている。また、200mlサイズで手軽に飲めるストレートタイプの「いちご&ジャスミン」「アップル&カモミール」(いずれも税込138円)や「ざくろ」「青リンゴ」のゼリー飲料(税込181円)があり、フルーツビネガーをちょっと試してみたい人におすすめだ。

スーパーやカルディなどでもオリジナルを続々販売!

フルーツビネガーはイオンやカルディなどでもオリジナル商品が販売されるようになった。 カルディではもへじの商品「飲むための葡萄のお酢」と「飲むための桃のお酢」(いずれも330ml入りで税込645円)が人気だ。果実酢1に対して水4の割合で薄めるだけ。はちみつ入りで、とても飲みやすいのが特徴だ。

  • カルディで販売されているもへじ「飲むための葡萄のお酢」(税込645円)

そもそもお酢が疲労回復に効くとされているのは、お酢の主成分である酢酸やクエン酸が糖や脂肪、乳酸を分解する働きを持っているといわれるからだ。フルーツビネガーの場合、お酢の効果に加えて、フルーツの持つ健康効果も期待できる。フルーツにはポリフェノールやビタミンC、カリウム、食物繊維など多くの健康成分が含まれている。フルーツビネガーが人気の理由は飲みやすさだけでなく、お酢とフルーツ両方の健康効果があるからなのだ。

フルーツビネガーの楽しみ方としては、炭酸水で割るのがもっともスッキリとして飲みやすいだろう。豆乳や牛乳にフルーツビネガーを加えるとヨーグルトドリンクのような感じで飲める。特に起き抜けの疲れやむくみが取れていない朝に飲むと効果的だという。

“発酵”を軸にした老舗のビネガー専門店

2003年に日本初のビネガー専門店を百貨店でオープンさせたオークスハートは、フルーツビネガーブームの先駆けといえる。なかでも「OSUYA GINZA日本橋三越本店」にはその場で「デザートビネガー」が楽しめるコーナーがあり、仕事や買い物帰りの人に好評だ。

「フルーツビネガーと呼ばれるものは、果実や果汁を発酵させてつくられた果実酢のことを指したり、お酢にフルーツを漬け込んだものを指したりと定義はさまざまです。一方、オークスハートが提供する『デザートビネガー』は、お酢をデザート感覚で楽しめるよう、主に果汁を発酵させてつくった果実酢に、発酵させた原料と同じ果実の果汁などをあわせてつくった商品です」(オークスハート販売部 小林さん)

  • ビネガー専門店OSUYAの「デザートビネガー」

「デザートビネガー」は素材そのものの自然な風味が楽しめるよう甘味料や酸味料、香料などの食品添加物は使われていない。お酢独特のツンとした香りも少なく、フルーティーでお酢が苦手な人でも飲みやすいのが特長だ。

「夏の水分補給としておすすめの飲み方は、500mlのミネラルウォーターを2口ほど飲んだあと、『デザートビネガー』をペットボトルに足す方法です。スッキリとした後味のビネガーウォーターとしてお楽しみいただけます。かき氷やバニラアイスに原液をかけて食べるのもおすすめです。また、『デザートビネガー』20mlに対してビール180mlを合わせたフルーティーな『ビアカクテル』もぜひ試してみてください」(同小林さん)とのこと。

フルーツビネガーは手づくりも可能!夏バテ解消に効果あり

フルーツビネガーは3つの材料が揃えば意外と簡単に手づくりできる。そのためInstagramでも自家製フルーツビネガーの投稿が非常に多い。作り方は、果実を保存瓶に入れ、同量の氷砂糖とお酢を加えるだけ。1週間程そのままにしておき、氷砂糖が溶けたら出来上がり。りんごやいちご・ももなどお好みの果実でつくれる。漬け込んだ果実は出来上がったら取り出し、そのまま食べてもヨーグルトなどに入れて食べてもOK。自家製フルーツビネガーは冷蔵庫で保存すれば1年置いても大丈夫らしいので、いつでも楽しめる。

お酢は炭酸水や豆乳で割るだけでなく、ビールや焼酎に加えても相性が良いのもうれしいポイントだ。暑くなるとサッパリしたものが口にしたくなるもの。夏バテを感じたら、回復のためにフルーツビネガーを味わってみては。