「投資信託」って??

みなさんは投資に興味がありますか? 少子高齢化の進展による年金制度への不安などを考えますと、自身の持つ資産を貯蓄に留めず、投資などの資産運用によって効率的に資産を増やしていくことはこれから重要になっていく気がします。

投資と一言で表現してもさまざまな投資があります。「株式」、「債券」、「為替」、「商品(コモディティ)」など、さまざまな投資対象があります。個人が投資を行うには、その投資のメカニズムなどを理解しなくてはなりません。知らなくても投資はできてしまうかもしれませんが、わからないまま投資すると失敗するケースが多いのです。ただ、それぞれの投資対象の全てを理解して投資を行うには時間がかかります。

「投資信託」は投資資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)に預けて「株式」や「債券」などに投資、運用する金融商品です。集めた資金をどのような対象に投資するかは運用方針に基づき専門家が行います。

個人が「株式」や「債券」などに投資する際は、個別株の選定やその時々の市場の地合いなどに頭を悩ませる可能性があります。それが楽しいという投資家もいらっしゃいますが、「投資信託」を使うと自分では個別株について、あまり詳しくなくても専門家に運用を任せることができます。

運用のプロに資金を預けるということですので、個別株投資などに比べると手数料は高めとなっています。ただ、手数料に関しては投資対象などによって異なってきますので注意が必要です。

フィスコ リサーチレポーターの三井智映子さん

「投資信託」は「NISA」にも向いている?

こうした特性を持っている「投資信託」は今話題の「NISA(小額投資非課税制度)」にも向いているかと思います。

ここでNISAについてもお話しておきましょう。NISAは、今年からスタートした株や投資信託などから得られる利益を非課税にする制度です。投資金額100万円分までの「株式」や「投資信託」にかかる利益が非課税となります。一人一口座しか開設できないので、どこでNISA口座を開設するかは慎重に選んでくださいね。

2014年の1月から毎年100万円までの非課税投資枠が設定できます。ちなみに、利益等にかかる税率は昨年まで10%だったのが2014年からは20%に引き上げられました。これは元々、時限立法で引き下げていたのを戻しただけなのですがね。NISA口座であれば、この利益に課税される20%が非課税、つまり利益が出れば全て自分のもの! となるわけです。2014年から制度が始まり、2023年までの10年間、毎年新たに100万円の非課税枠が追加できます。非課税の期間はそれぞれ最大5年間となっていて最大500万円まで投資できます。これが非課税の対象となります。

いくつか注意点があります。損益通算ができないのでNISA口座以外での投資を行っている方はご注意ください。つまり損した場合の措置は何も無いというわけです。また、NISAは資産の売却後に非課税枠を再利用することができない仕組みなので、長期保有に適した金融商品が適していると思います。年間100万円のショッピング枠があるようなものなので、その中でしたら10万円でも50万円でもオッケーです。

「投資信託」だと1万円から投資が可能!

非課税になる大事な枠ですから、できれば10年以上持てるような長期投資で金融商品を選びたいところです。そうした選択肢に「投資信託」が挙がってくるわけです。個別株ですと、最低投資額が100万円以上の銘柄も多くありますが、「投資信託」ですと1万円程度の少額から投資することができます。

また、個別株はリスクが高い、という方も多いと思います。もし倒産したりすると"紙くず"(今はペーパーレスで株券はありませんが)になってしまうわけですよね。「投資信託」であれば、多くの個別株などに分散投資をすることからある程度倒産や暴落などのリスクをコントロールすることができ、そうしたリスクを分散することができます。

「投資信託」の投資先はさまざまで対象商品が広く選べることも魅力です。日本株、アメリカ株、中国株、インド株、外国債券、不動産など多岐にわたります。個人で投資をする場合、外国の情勢や個別企業などを調べるのは大変です。みなさんも専門家に運用を任せることができ、少額からグローバルに投資することができる「投資信託」をはじめてみてはいかがですか?

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執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 三井 智映子

共立女子中学校・高校を経て、早稲田大学政治経済学部へ。2001年から芸能活動を開始し、現在テレビ、CM、舞台などに出演。また、いち消費者とアナリストの中間的な存在であるフィスコのリサーチレポーターとしても、株式やFXの現場を取材レポートしています。