FP相談において良くある質問の1つが「他の人は家計をどのように管理しているのですか?」というものです。保険にしても貯金にしても、自分たち以外の人達がどのように取り組んでいるのか気になるのですね。

いくら仲の良い友人でも貯蓄額まで踏み込んで聞くことはありませんし、他の人のお財布事情はなかなか知ることができません。

  • お金を貯める方法が気になる

お金を貯めるための3原則

スポーツの世界や受験などにおいてはライバルがいることで自分を高めることができますが、お金を貯める上でもライバルを作ると良さそうです。ただし、なかなか家計の状態をオープンにできないため、やはり「ライバルは自分」となります。

そこで、自分自身に打ち勝ち、賢くお金を貯めるため3原則を紹介します。

1.「100万円を貯める」など大きな目標を設定する
2.「毎日工夫して500円節約をする」という日々の小さな目標を設定する
3.何のためにお金を貯めるのか、明確にする

当たり前のようで、とっても大切なことです。この3つをクリアしている人ほど上手にお金を貯めることができている印象があります。

ダイエットや禁煙に取り組んだことがある人は分かると思いますが、いきなり「10キロ痩せる」といった大きな目標を達成するのは難しいところです。

ただし、大きな目標があるから頑張れるのです。そのためには日々の小さな努力が欠かせません。10キロ減量というゴール目指して「間食をしない」、「毎日30分歩く」など、日々少しずつできることから取り組む必要があるでしょう。そしてこれは貯蓄にも同じことが言えます。

そして、大きな目標だけではダメで、日々の目標だけでもダメ。どちらも設定して欲しいです。それに加え、「何のためにお金を貯めるのか?」という目標を明確にしてください。

できれば、前向きな目標にすることをお勧めします。「車を買う」、「旅行に行きたい」といった目標もより具体的に、そして前向きになれるように、車種や旅行場所も決めて、新車に乗っている自分の姿や旅行を楽しんでいるシーンを想像してください。きっと日々の節約意識も高まるはずです。

老後資金も同様です。2019年に「老後2,000万円問題」が大きく取り沙汰されました。年金だけでは老後の生活ができないといったネガティブな情報が前面に押し出され、年金制度の欠点、医療や介護にかかる費用などに目が向けられることに。

もちろん、老後に備えて貯蓄することは大切ですが、こういった「マイナスの穴埋め」をするかのような貯蓄が長続きするでしょうか? どこかで息切れをしそうです。

よって、年金制度の細かい部分はひとまず置いておき、「老後まで2,000万円貯めて、仕事を辞めた後は毎月1回旅行をする」といったポジティブで大きな目標を定めた方が、やる気が出てきませんか?

具体的に考えるメリット

何のために貯めるのか? そしていくら貯めるのか? 具体的に目標を決めると、貯め方についても具体的に検討することができます。

例えば「5年後の車の頭金に100万円貯めたい」、そのために「外食を減らしてできる限り自炊しよう」と目標を立てます。

仮に毎日500円節約をして貯めることができたとしても5年間で91万2,500円。少し目標に届きません。もう少し厳しく節約に努めてもいいですし、ただ厳しくすると長続きできなくなりそうです。「ほぼ頭金相当は貯まりそうだ」と前向きな解釈な方が良いかもしれません。

もしくは、あと少し利息や配当などで増やすことができないか? という発想につながれば、より有利な預金や金融商品を探す機会にもなります。

貯金箱にお金を入れていても利息などは付かないので、お金について勉強する機会となれば渡りに船となるのです。

「ダイエットは明日から」といった言い回しもありますが、貯蓄は今日から3つを明確にし、早速始めてみてください。

筆者プロフィール: 内山貴博

内山FP総合事務所
代表取締役
ファイナンシャルプランナー(CFP)FP上級資格・国際資格。
一級ファイナンシャル・プランニング技能士 FP国家資格。九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻 経営修士課程(MBA)修了。