住友生命保険とJMDCは2026年11月4日、JMDCが保有する約1,000万人規模の医療ビッグデータを用いた「インフルエンザ実態調査レポート」を発表した。分析対象は2024-2025シーズンのインフルエンザの診断・重症化状況などで、年齢や地域、健康・生活習慣、前シーズンの感染歴、世帯構成や家庭内の診断状況との関係を横断的に分析した。

インフルエンザ、2024-2025シーズンは100人中約11人が診断

2024-2025シーズンのインフルエンザ診断発生率は10.91%となり、100人中約11人がインフルエンザと診断されていた。また、肺炎併発や入院、重症入院(ICU等)も一定数発生しており、重症度が高まるほど平均医療費が増加する傾向がみられた。

  • 2024-2025シーズンのインフルエンザ診断発生率

    2024-2025シーズンのインフルエンザ診断発生率

5~14歳で診断発生指数が高く、重症化は高齢層にも傾向

インフルエンザの診断発生指数は、特に5~14歳で高かった。一方、肺炎併発や入院、重症入院(ICU等)といった比較的重い状態は、小児に加え、JMDCのデータで確認できる60~74歳の高齢層でも発生指数が高い傾向にあった。

  • インフルエンザの診断発生指数

    インフルエンザの診断発生指数

歩行習慣や睡眠休養感、生活習慣病の既往とリスクに関連

歩行習慣がない人や、睡眠による休養感がない人は、そうでない人に比べてインフルエンザのリスクが高い傾向にあった。また、生活習慣病の既往がある人は、重症化に関するリスクが高い傾向がみられた。例えば、降圧薬使用者は使用していない人に比べ、入院リスクが1.76倍、重症入院(ICU等)リスクが2.88倍となった。

  • インフルエンザのリスク傾向

    インフルエンザのリスク傾向

前シーズンの感染歴によって翌シーズンの診断発生率に差

前シーズンに風邪の診断があった人では、翌シーズンのインフルエンザ診断発生率が12.3%となり、診断がなかった人の9.3%を上回った。新型コロナの診断があった人も13.4%となり、診断がなかった人の10.5%より高かった。一方、前シーズンにインフルエンザの診断があった人は9.9%となり、診断がなかった人の11.1%を下回った。

こうした差には、人との接触機会や受診行動、感染後の感染対策・ワクチン接種行動などが影響している可能性があるという。

  • インフルエンザ診断発生率

    インフルエンザ診断発生率

5人以上世帯の家庭内感染率は51.4%、子どもが初発者になりやすい傾向

家族人数が増えるほど、家庭内感染率が高まる傾向がみられた。5人以上世帯では51.4%となり、インフルエンザと診断された人が1人以上いた世帯のうち、約半数で同じシーズンに家族2人以上の診断が確認された。

また、世帯内では5~14歳の小児で初発診断発生率が高い傾向にあった。子どもが初発者となる割合は、子ども1人世帯で約51~60%、2人世帯で約66~74%、3人世帯で約74~81%となり、子どもの人数が多い世帯ほど高かった。

  • 家庭内感染率

    家庭内感染率

出典:インフルエンザ実態調査レポート. November 2026(住友生命保険・JMDC 発行)