大宮区役所前歯科は2026年11月2日、成人の生活習慣とオーラルケアに関する調査結果を発表した。調査は2021年3月~2026年10月に同院を初めて受診した成人2,653名の問診票を対象に、来院時の生活習慣アンケートの回答を個人が特定されない形で集計した。

1日の歯磨き回数は「2回」が最多

  • 起床後または朝食後のいずれかに歯を磨く人

    起床後または朝食後のいずれかに歯を磨く人

起床後または朝食後のいずれかに歯を磨く人は90.6%、夕食後または就寝前のいずれかに磨く人は97.2%だった。1日の歯磨き回数は「2回」が49.6%で最も多く、「3回以上」は41.3%となった。

昼食後の歯磨き率は職種によって3倍以上の差

  • 職種別 昼食後の歯磨き率

    職種別 昼食後の歯磨き率

昼食後の歯磨き率を職種別に見ると、医療関係と回答した人では68.0%だったのに対し、営業と回答した人では21.4%となり、3倍以上の差が見られた。職種区分は回答者の自己申告による選択式で、区分が重なる場合もある。調査元は、職種による差には職場環境や業務の特性が影響している可能性があるとしている。

甘い飲み物をよく飲む人は36.5%、間食は午後が最多

  • よく飲むもの

    よく飲むもの

よく飲むものは「水」が71.4%で最も多く、「麦茶」(38.4%)、「緑茶」(35.7%)が続いた。一方、「コーヒー牛乳」(17.9%)や「炭酸飲料」(15.1%)も多く、コーヒー牛乳・炭酸飲料・果汁ジュース・乳酸飲料・スポーツドリンクのいずれかをよく飲む人は36.5%だった。

間食をする時間帯が決まっている人は全体の60.7%。時間帯別では「午後」が53.1%で最も多く、「夜」(36.6%)、「午前」(32.3%)と続いた。よく食べる間食は「チョコレート」(50.5%)が最多で、「アイスクリーム」(35.3%)、「果物」(32.3%)、「スナック菓子」(29.5%)の順だった。なお、間食については2,305名が回答している。

飲み物と間食はいずれも複数回答。甘い飲み物は、指定された5種類のうちいずれかを選んだ人として集計している。加糖かどうかは尋ねていないため、無糖の炭酸飲料などが含まれる可能性もある。

口の中は飲食のたびに酸性に傾き、唾液の働きによって少しずつ中和される。しかし、甘い飲み物を少しずつ長時間飲み続けると、口の中が酸性になる時間が長くなり、虫歯や、酸によって歯のエナメル質が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)につながりやすくなるという。

フロス・歯間ブラシを使う人は46.4%

  • 歯の間の清掃にフロスを使う人

    歯の間の清掃にフロスを使う人

歯の間の清掃にフロスを使う人は35.1%、歯間ブラシを使う人は16.7%だった。どちらかを使っている人は46.4%で、半数を下回った。歯ブラシだけでは歯と歯の間に汚れ(歯垢)が残りやすい。そのため、昼に歯を磨けない人ほど、夜のケアでフロスや歯間ブラシなどの補助用具を使うことが大切だとしている。

職場で歯を磨けない日にできる3つの予防習慣

朝と夜の歯磨きは多くの人に定着している一方、日中のケアには注意が必要だという。特に、仕事中に甘い飲み物を少しずつ飲む習慣や午後の間食は、口の中が酸性の状態を長引かせ、虫歯の原因になりやすい。

昼食後に歯を磨く時間が取れない環境でも、以下の3つの工夫でリスクを軽減できるとしている。

・飲食の後は水やお茶で口をゆすぐか、一口含む
糖分や酸が口の中に残る時間を短くするため、食後や甘い飲み物を飲んだ後は、水やお茶を口に含んで軽くすすぐ方法を紹介している。

・机に置く飲み物は無糖を基本にする
長時間のデスクワークでは、ペットボトル飲料などを少しずつ飲み続ける「だらだら飲み」になりがちだという。手元に置く飲み物は無糖のお茶や水を選び、甘い飲み物は休憩時間などに決めて飲み切ることを勧めている。

・間食には砂糖不使用のキシリトール製品を選ぶ
仕事の合間に甘いものでリフレッシュしたい場合や小腹を満たしたい場合は、間食を完全に我慢するのではなく、キシリトール100%配合のグミやガムなどに置き換える方法を挙げている。

キシリトールは虫歯の原因菌であるミュータンス菌のエサにならない甘味料とされる。また、グミやガムなどの噛みごたえのある食品は、よく噛むことで唾液の分泌を促し、飲食によって酸性に傾いた口の中を中和する働き(緩衝能・自浄作用)を高めるサポートにもつながるという。