9月18日に全国公開された『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』が、累計興行収入13.1億円、観客動員103万人を突破し、映画プリキュアシリーズ単独作品の歴代興行収入No.1を達成した。
この大ヒットを記念し、10月29日に新宿バルト9にて第2弾となるスタッフトーク付き「映画たんプリはなまる応援上映」を開催。上映後には上田華子監督、東映アニメーションの中川真緒プロデューサー、ABCアニメーションの多田香奈子プロデューサーが登壇した。
『映画名探偵プリキュア!』単独作品歴代興収No.1に
応援上映を終えた観客から大きな拍手が送られる中、3人のスタッフが登場。累計興行収入13.1億円、観客動員103万人を突破し、映画プリキュアシリーズ単独作品の歴代興行収入No.1を達成したことが紹介された。
前回のイベントで「プリキュア1位を諦めない!」と宣言していた中川プロデューサーは「もちろん単独1位になりたいとは思っていましたけど、こんなに早く嬉しい知らせが届くとは思っていなくて。本当に良かったなと思っています」と喜びを語った。
続いて、映画オリジナルキャラクターのかりん、アラン、レインのデザインについて、キャラクターデザイン・総作画監督の宮本絵美子から寄せられたコメントを紹介。かりんはプリキュアになれるくらいの可愛さを意識し、アランは一見爽やかな好青年でありながら、内面に抱える迷いとのギャップを大切にしたという。
また、アランの迷いから生まれたレインには、アランの真っ直ぐな気持ちを反映し、どちらが物語のナゾとなっているのか見た目だけでは分からないよう工夫したことも明かされた。
上田華子監督による幻のキャラクター原案を公開
イベントでは、この日限りの資料として、上田監督が描いたかりん、アラン、レインのキャラクター原案を会場限定で公開。上田監督は「DVDのブックレットにも載らないものなので、ここで肉眼で記憶しておいてくださいね(笑)」と呼びかけた。
初期デザインではアランとレインにそれぞれオッドアイが採用されており、中川プロデューサーも「このレインも好きだった」と振り返った。また、かりんは当初おとなしい印象だったものの、制作を進める中で「もう少し元気さや芯のある感じを」と宮本にオーダーし、現在のデザインが誕生したという。
中川プロデューサーは「プリキュアに変身すると思って描いてください」とお願いしたことを明かし、上田監督は「心情が難しいキャラクターなので皆さんに愛されてほしいという想いがあった」と語った。
キュアアンサーの髪型、実は後ろから見ると“大きなハート”
音楽を手掛けた馬瀬みさきからもコメントが寄せられた。
映画のキーワードである「一歩踏み出す」に対し、挿入歌には前へと進む力を、エンディング主題歌にはその一歩を支え、観客の明日にも寄り添う想いを込めたという。上田監督は楽曲制作時のオーダーを振り返り、挿入歌「First Step」には、かりんのもとへ向かうプリキュアを後押しする力強さを、エンディング主題歌「First Prism」には物語の穏やかな余韻から徐々にアップテンポになり、可愛らしいダンスへとつながる楽曲をリクエストしたことを明かした。中川プロデューサーは「好きすぎてリリックビデオを勝手に作りましたので、皆さんぜひ再生してください!」と呼びかけた。
また、10月15日のスタッフトーク時にSNSで「#教えて映画たんプリの謎」として質問を募集した際、テレビシリーズ『名探偵プリキュア!』のキャラクターデザインを担当する矢野茜からの投稿があったことも紹介された。
映画に登場する衣装のお気に入りポイントについて、矢野はキュアミスティックのフューチャーフォームで頭にあしらわれた装飾を挙げた。これに対し宮本は「一歩前へ」というテーマに合わせた衣装の軽やかさを挙げ、上田監督はキュアアンサーのフューチャーフォームの髪型について「実は後ろから見ると、2本のツインテールが大きなハートになっている」と制作秘話を披露した。
中川プロデューサーはキュアミスティックの太い三つ編み、多田プロデューサーはキュアエクレールが被る大きな帽子をお気に入りとして挙げ、「UV効果がすごそう(笑)自分でも着てみたいですよね!」と語った。
ティザービジュアルの原案全5案を会場限定で初披露
さらに、上田監督が描いたティザービジュアルの原案全5案を会場限定で初披露した。
上田監督は「実は5案あったんです」と明かし、映画の第一報としてどのようなビジュアルを見せるべきか悩みながら、一気に描き上げたという。物語の重要なモチーフであるサンキャッチャーを取り入れ、観客が物語を推理できるようなビジュアルを意識した。
中川プロデューサーは「一気に5案もいただいて、決められない!となりました」と振り返った。グッズ展開を見据えた構図やキャラクターの配置などを検討した末、ティザービジュアルだからこそできる挑戦的なビジュアルとして現在のデザインが採用されたという。
第8弾入場者プレゼントは上田監督×宮本絵美子総作画監督の合作
イベントでは、大ヒットを記念して、第8弾入場者プレゼント「名探偵★サンクスカード」を11月6日から配布することも発表された。
カードには上田監督とキャラクターデザイン・総作画監督の宮本による新規描き下ろしの合作イラストを使用。デザインはシークレットとなっており、上田監督は「宮本さんと私の2人で合作したイラストになっていますので、ぜひお楽しみに!」とコメントした。
制作陣が『映画たんプリ』に込めた思い
イベント終盤には、この日登壇が叶わなかった馬瀬と宮本から寄せられたメッセージをMCが代読した。
馬瀬は「私も日々ダメダメになることがたくさんありますが、小さな一歩を繰り返して、誰かの一歩を支えられるような音楽をこれからも作っていけるように頑張ります」とし、「今作の音楽も映画とともに長く親しんでいただけると嬉しいです」とコメント。
宮本も「映画をご覧くださりありがとうございます。多くの方に見ていただいて嬉しいです」と感謝を伝え、「ぜひこれを機会に今までのプリキュア映画にも興味を持ってもらえたら世界が広がるのではと思います」と呼びかけた。
続いて登壇した上田監督、中川プロデューサー、多田プロデューサーも作品への思いを語った。
多田プロデューサーは長年プリキュアシリーズに携わってきた経験を振り返り、「プリキュアが長く続いている大きな理由の一つは、ずっと綺麗事を言い続けていることだと思います」と持論を展開。「今の時代、綺麗事は煙たがられることも多いけれど、プリキュアだけはいつ何時も綺麗事を言い続けている」と語り、「プリキュアが終わる時はこの世界の滅亡です!」と力強く宣言した。
中川プロデューサーは、自身もプリキュアを観て育った世代であることに触れ、「プリキュアらしい映画を作りたい」という思いから本作の制作が始まったことを回顧。「この映画は自分にとってお守りのような、なんなら呪いのような作品(笑)」と笑いを交えながら、「皆さんにも、自分なりの解釈で受け取っていただいて、自分の人生をちょっと頑張りたいと思える作品になっていたら嬉しい」と願いを込めた。
最後に上田監督は、自ら用意した手紙を読み上げた。映画では「自分をダメだと思ってしまう心」というテーマに挑戦したことを説明し、「身近に困っている誰かがいたらその手を取れるような素敵な人に成長してもらえたら嬉しい」と子どもたちへの願いを語った。
また、映画制作を通して自身にも変化があったそうだ。「私は何でも自分で抱え込んでしまうことが多かった」と、今回の制作では意識的に悩みを人に相談するようになり、不安な気持ちが軽くなることを実感したという。その相談相手が中川プロデューサーだったことを明かし、「映画の企画は中川さんと2人きりで始まったんですが、ここまで一緒に走ってきてくださいました。いつも相談を聞いてくれて、助けになってくれて本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。
そして「悩みを誰かに話すことは、とても勇気がいること。この映画を通して、アンサーやかりんちゃんの言葉が悩みを話すひとつの勇気になってくれたら嬉しい」と締めくくった。
(C)2026 映画名探偵プリキュア!製作委員会


