第一三共ヘルスケアは、乾燥だけでなくべたつきや毛穴が目立つ「敏感肌かつ混合肌」の肌状態を多角的に解析し、水分不足とバリア機能低下に加え、部分的な皮脂過剰という、うるおいと皮脂のバランス崩れを確認した。
今回の研究は、敏感肌と混合肌の特徴を併せ持つ人に共通してみられる肌状態を、多面的な解析によって明らかにすることを目的に実施した。アミノ酸系原料を含むさまざまな成分について検討した結果、アスパラギン酸とN-オクタノイルグリシンの組み合わせに着目し、それらの成分が皮脂産生およびバリア機能に関わる遺伝子発現へ及ぼす影響を評価した。
その結果、「敏感肌かつ混合肌」を自認する人は、非敏感肌の人と比較して角層水分量が有意に低く、バリア状態の指標であるTEWL(経表皮水分蒸散量)が有意に高いことが確認された。うるおい不足とバリア状態の低下傾向を併せ持つ可能性が示される結果となった。
また、「敏感肌かつ混合肌」を自認する人は、「敏感肌かつ乾燥肌」を自認する人と比較して、Tゾーンの一部である額の皮脂量が有意に高いことも確認された。最初の研究結果と合わせると、「敏感肌かつ混合肌」では、うるおい不足やバリア機能の低下傾向がみられる一方、部分的に皮脂量が多く、皮脂とうるおいのアンバランスが生じる可能性も示された。
「敏感肌かつ混合肌」を自認する人の鼻および顎の皮脂量と、それぞれの部位における目立ち毛穴数との関連を調べたところ、有意な正の相関が認められ、皮脂量の多さが毛穴目立ちと関連している可能性が示された。
また、角層中のアミノ酸を解析したところ、敏感肌を自認する人は非敏感肌の人と比較して総アミノ酸量が有意に少ないことが分かった。さらに、「敏感肌かつ混合肌」では、「敏感肌かつ乾燥肌」と比較して角層内のアミノ酸構成がより多様であることが示唆された。
こうした結果から、敏感肌の中でも肌状態に応じて角層内のアミノ酸構成が異なり、その多様性を踏まえたスキンケアアプローチが重要である可能性が示された。
さらに、アスパラギン酸とN-オクタノイルグリシンについて細胞を用いて評価したところ、両成分を組み合わせた条件では、それぞれを単独で使用した場合と比較しても皮脂産生が有意に抑制された。
また、両成分を同時に添加した結果、皮膚のバリア機能に関わる遺伝子であるCLDN1、CLDN4、OCLNの発現量が、対照条件と比較して有意に増加した。
これらの結果から、アスパラギン酸とN-オクタノイルグリシンの組み合わせは、「敏感肌かつ混合肌」における皮脂とうるおいのバランスへのアプローチに加え、バリア機能の強化につながる可能性が示された。
同社は今回の研究結果を踏まえ、「敏感肌かつ混合肌」に対しては皮脂だけに着目するのではなく、肌状態を総合的にとらえ、皮脂のケアとうるおいのケアの両面からアプローチすることが重要だとしている。今後、今回得られた知見を活用し、乾燥やべたつき、毛穴の目立ちといった複雑な肌悩みに対応するスキンケア製品の開発を目指すという。







