2026年9月26日と27日、北海道岩内町の岩内運動公園サッカー場で「第23回岩内町長杯 全道少年U-10サッカー南北海道大会」(主催:北海道サッカー協会、北海道文化放送、主管:小樽地区サッカー協会、協賛:北海道電力)が開催された。

南北海道各地区の代表24チームが参加し、小学4年生以下の選手たちが2日間にわたり熱戦を繰り広げた。26日は3チームずつ8ブロックに分かれて総当たりの1次ラウンドを実施。27日は各ブロックの1位・2位・3位が、それぞれの順位トーナメントで競い合った。

本記事では決勝戦・3位決定戦とその後に開かれた閉会式の模様、そして関係者のコメントをレポートする。

  • 「第23回岩内町長杯 全道少年U-10サッカー南北海道大会」が開催された

    「第23回岩内町長杯 全道少年U-10サッカー南北海道大会」が開催された

小学4年生以下の選手たちが2日間にわたり熱戦を展開

本大会は、北海道電力が1989年から協賛してきた「岩宇ジュニアフェスティバル岩内町長杯争奪全道少年サッカー交流大会」を前身とする。2004年から北海道サッカー協会のU-10(小学4年生以下)公式大会に位置付けられ、現在は南北海道各地区の代表チームが競い合う大会として開催されている。

27日は、時折雨が降る曇り空のコンディションで試合が進められ、午後には3位決定戦と決勝戦が行われた。決勝戦は小雨の中でキックオフを迎えたが、試合の途中には雨も上がり、明るい西日がグラウンドで躍動する子どもたちや遠くの山々を照らしていた。

  • 3位決定戦の模様

    3位決定戦の模様

  • 決勝戦の模様

    決勝戦の模様

  • 雨上がりのグラウンドに西日が差し、虹がかかった

    雨上がりのグラウンドに西日が差し、虹がかかった

決勝はAVENDA FC U12(函館)とLIV FOOTBALL CLUB U-12 BLUE(札幌)が対戦。前後半ともに一進一退の攻防が続き、0-0のまま延長戦に突入した。延長前半終了間際にコーナーキックから先制点を挙げたAVENDA FC U12がそのまま逃げ切り、1-0で優勝を遂げた。また、3位決定戦ではそのAVENDA FC U12に準決勝で敗れたOne Eight FC(札幌)が、Rugart FC U12(札幌)を降した。

  • AVENDA FC U12(函館)が優勝

    AVENDA FC U12(函館)が優勝

閉会式では、まず北海道サッカー協会会長の越山賢一氏が挨拶を行った。

「今日の試合、涙を流したチームがあります。涙を流さず白い歯を見せたチームがあります。みなさんにとって、これから長い長いサッカー人生が始まります。今日の悔しい思い、楽しい思いを持ち続けてください。みなさんは北海道のサッカー界を支える選手になります。これからも指導者の指導を受けながらしっかり練習し、ごはんをたくさん食べ、しっかりと勉強して、考えるプレイヤーになってください」(越山氏)

  • 北海道サッカー協会会長 越山賢一氏

    北海道サッカー協会会長 越山賢一氏

続いて、競技委員長を務める小樽地区サッカー協会理事長の當宮行博氏が成績を発表した。優勝したAVENDA FC U12には岩内町長杯などが、準優勝のLIV FOOTBALL CLUB U-12 BLUEと3位のOne Eight FCには賞状と盾が授与された。

また、3位決定戦で惜しくも敗れたRugart FC U12には協賛の北海道電力から、ほくでん賞として賞状とトロフィーが手渡された。さらに、個人賞のほくでん最優秀選手賞はAVENDA FC U12のDF・保坂琥空選手、ほくでん敢闘賞はLIV FOOTBALL CLUB U-12 BLUEのMF・甚伊楓矢選手が受賞し、北海道電力 泊原子力事務所 次長の皿木勉氏からトロフィーが授与された。

  • 岩内町長杯などを授与された優勝チーム

    岩内町長杯などを授与された優勝チーム

  • ほくでん敢闘賞を受賞した選手

    ほくでん敢闘賞を受賞した選手

子どもたちの将来に、北海道そして日本サッカーの未来に

試合の合間、岩内町長の木村清彦氏に話を聞いた。木村氏は23回目を迎えた本大会について、次のように語った。

「長く続いていること自体に価値がありますし、この天然の芝で子どもたちが思いっきり力を発揮できる機会をつくれることも素晴らしいと思います。本大会はJリーグ・清水エスパルスが岩内町をサマーキャンプ地とし、サッカーグラウンドが整備されたことを機に始まったものですが、この素晴らしいピッチ環境で子どもたちがサッカーを楽しむことで技術の向上につながり、やがては日本サッカー全体に良い影響をもたらせると思っています。子どもたちのために、そして地域のためにこうした大会を続けていくことは、私たちの責務だと考えています」(木村氏)

  • 岩内町長の木村清彦氏

    岩内町長の木村清彦氏

続いて、越山会長もインタビューに応じてくれた。

「単に勝った・負けただけではなく、この大会で勝って喜び、負けて泣くことで人間性を醸成することも大切です。小学3・4年生、中にはそれより幼い子もいますが、技術が素晴らしい。さまざまなチームと多くの試合経験を積み、実戦の中で学んでいくのだと思います」(越山氏)

大会を支える企業への思いについても、「このような大会も、サポート企業がないと開催は難しいのが現実です。地域に根づいた北海道電力さんに、長年にわたり支援を続けてもらえることはとてもありがたい。かつて参加した選手たちがいまは親になり、その子どもがまた参加するといった、夢のような話が実現する環境に感謝しています」と語った。

サッカーを通じた成長とスポーツ振興、地域活性化に向け協賛を続ける

本大会に長年協賛する北海道電力にも、支援を続ける理由や大会への思いを聞いた。同社は北海道に根ざす企業として、地域の文化・スポーツ振興に取り組んでおり、前身大会を含め1989年から協賛を続けている。大会に先立つ9月24日にオンライン形式で開催された開会式において、協賛社挨拶を行った広報部コミュニケーション戦略グループの堀尾氏は、大会の意義を次のように説明する。

「本大会は、子どもたちが比較的早い年代から、日頃の練習の成果を発揮し、地域を越えた選手と競い合い、交流できる貴重な機会になっていると考えています。サッカーを通じて、仲間と力を合わせることや、挑戦する喜び、相手を尊重する気持ちを学ぶことは、子どもたちにとって将来にわたり大切な財産になるものと考えています」(堀尾氏)

また、大会経験を糧に、日本や世界の舞台で活躍する選手が生まれることへの期待も寄せる。協賛を通じて「ほくでん」や「エネモ」を身近に感じてもらい、選手や保護者、関係者にも「ほくでんのファン」になってほしいという。

同社は本大会を、子どもたちの成長やスポーツ振興に加え、地域の活性化にもつながる場と捉えている。「地域に根ざす企業として、地域の活性化が当社の事業基盤を支えるものと考えています。これからも、本大会への協賛を通じて、子どもたちの健やかな成長とスポーツの振興を支え、地域の活性化に貢献してまいります」と話した。

  • 優勝チームの写真

    優勝チームの写真

今後については、「本大会を通じて地域を越えた交流の輪が広がり、北海道の少年サッカーの振興につながるよう、引き続き応援してまいります」とコメントを寄せた。この大会での経験を糧に、全国、そして世界へ羽ばたく選手たちの成長にも期待が高まる。