• (C)フジテレビ

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そして、かつての描写を振り返る演出も面白かった。

第1シリーズの時点では研修医だった楓に、「おい! そこのでかい女!!」と平気で言い放った進藤。その姿は、かつては一筋縄ではいかない、貫禄のある人物として映っていたが、今見ると、パワハラ的な発言にも思えてくる。そんな時代による受け止め方の変化を、懐かしさとともに描いている点も興味深かった。

何より新しさを感じたのは、“救命病棟”に令和の価値観を持ち込んだらどうなるのか、という単なる仮定の物語に終始していなかったことだ。

これまでの経験の中で、進藤自身も傷つき、揉まれ、さまざまな葛藤を経てきた。だからこそ、今の進藤にしかできないことがある。とはいえ、かつての進藤の情熱を持ち続けながら、今の若い研修医たちを育てることができるのか?かつて楓を育てたように――そんな発展的なテーマへと物語をつなげてみせたのだ。

このテーマこそ、今作ならではの新しさであった。そして、ラストでそのテーマが浮かび上がることで、シリーズとしての革新性を感じさせる演出も実に憎かった。

過去を知る脚本家×新世代の制作陣

第1話を手掛けたのは田辺満氏。『HERO』などにも参加してきた大ベテランの脚本家だが、第2シリーズの中でも印象的だった、患者が亡くなるまで靴下を履き続けるなど、救命医たちの“ゲン担ぎ”を描いた第7話を手掛けている。

そんな田辺氏の筆致らしく、令和における若者たちの今をわかりやすく、バランスよく描きながらも、“救命病棟”には欠かせないスペクタクルと緊張感あふれる手術シーンを盛り込み、さらに、テーマを美しく浮かび上がらせる人情描写も実に見事だった。

そこへ、今作から初参加となるフジテレビの若手プロデューサーやディレクターが融合しているという点も面白い。

第1話で、今作の形は見えてきた。ここから、どんなエンターテインメントと挑戦の姿を見せてくれるのか。“救命病棟”ファンにとっても、今後の展開を追いかけたくなるシリーズになりそうだ。

  • 足立遼太朗プロデューサー

    足立遼太朗プロデューサー